受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあ何でも相談室

 習い事をしながら、サピックスに通うお子さんはたくさんいます。そんなご家庭からは、学年が上がって授業回数や学習量が増えるにつれて「このまま習い事を継続してもよいのか」「成績が安定しないのは習い事のせいではないか」といった不安の声が寄せられます。そこで今回は、習い事を整理するタイミングなどについて、若葉台校校舎責任者にアドバイスを頂きました。

第100回「習い事を整理するタイミングは?」回答者/若葉台校校舎責任者

6年生になるまでに、段階的に整理する
長くても、6年生の夏までが一つの目安

 習い事に関する相談は、4~5年生から増えてきます。これは授業日数と関係しています。サピックスの授業は、3年生までは週1日ですが、4年生は週2日、5年生は週3日になります。さらに、6年生になると、週2回の平常授業とは別に土曜志望校別特訓が、さらに秋からはSS特訓が加わります。時間に余裕がなくなり、家庭学習と習い事との両立が難しくなっていきます。
 そうしたなかでも、われわれ講師からは一概に「習い事をやめましょう」とお話しすることはありません。ご家庭によって教育方針はさまざまで、進学と習い事との比重は異なるからです。ご家族で中学受験の意義や目標を再確認したうえで、「受験勉強を中心に考える」ということであれば、「習い事を少し整理し、家庭学習の時間をしっかり確保したほうがよいかもしれません」といった話をさせていただきます。
 習い事には、ピアノ、バイオリン、バレエといった音楽・芸術系や、野球、サッカー、バスケットボール、陸上といったスポーツ系のほか、英会話などの教養系がありますが、なかには複数のジャンルの習い事を掛け持ちしている人もいます。この場合、よくあるケースとしては、6年生になるまでに段階的に整理していくことです。6年生になると学習量が増え、同時に、理解するまでに時間のかかる問題も増えていきます。そうした生活にすぐに慣れるためにも、6年生に上がるタイミングで習い事を一つに絞るか、あるいはすべてを整理することが多いようです。また、休日に練習や試合があることの多いスポーツ系の場合は、塾の授業やテストと重なるため、長くても6年生の夏までを一区切りとするご家庭が多いようです。

親子で話し合い、やめる時期を明確にする
習い事をやめた直後は、学習リズムの乱れに注意

 習い事を整理するうえで大切なのは、本人が納得できるかどうかです。受験勉強のため、志望校に合格するためといって、無理やりやめさせてしまっては、学習意欲の低下にもつながりかねません。お子さんとしっかり話し合って決めることが何よりも重要です。その意味では、できるだけ早い段階で、「6年生からは塾の勉強に集中しよう」「この大会が終わったら、しばらくお休みしよう」などと、親子でやめる時期を明確にし、その時がくるまではしっかり応援してあげることも必要です。
 一方で、お子さんに「どうしてもこの習い事だけは続けたい」という強い思いがある場合は、しばらく続けるのも一つの方法です。その際は、「このぐらいの成績は維持しよう」と目標を設定するようにしてください。それを守ることができず、負担がかかっているように感じられたら、もう一度親子で話し合って決めてもよいと思います。
 そして、習い事をやめた直後に気をつけてほしいのが、学習のリズムを崩さないようにすることです。習い事をしていたお子さんは総じて自己管理能力があり、気持ちの切り替えや時間の使い方が上手です。しかし、習い事をやめたことで生活にめりはりがなくなり、いつまでもだらだらと勉強し、十分な学習効果を得られなくなることもあります。そんな状況に陥らないように、新しい生活に慣れるまでは、お子さんを注意深く見守ってほしいと思います。
 習い事をいつまで続けるかは、お子さんの性格、習い事の種類、志望校の難易度などを総合的に考えて判断する必要があります。入試で期待していた結果が出ず、「あのとき、やめさせておけばよかった」と後悔することだけは避けたいものです。入試後に再開することも含めて、親子できちんと話し合っていただきたいと思います。

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