受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 あまりにも近い存在で、つい言いたいことを言ってしまう親子の関係。中学受験に向かっていくなかで、反抗期などとも重なり、難しい関係になってしまうケースもあるかと思います。そこで今回は、わが子の学習や精神面でのサポートにどのようにかかわればよいのか、仙川校校舎責任者にアドバイスを頂きました。

第106回「保護者は子どもにどのように接したらよいか?」回答者/仙川校校舎責任者

「中学受験の主役は子ども」
保護者は「サポート役」に徹する

 保護者の方に認識していただきたいのは、「中学受験の主役は子ども」ということです。実際に試験を受けて、合格を勝ち取るのはお子さんです。保護者や講師はその「サポート役」であるという意識を持つ必要があります。
 講師は「教え過ぎない」ように気をつけています。授業中に問題を解いても、まったくわからないという生徒はまずいません。途中まで考えて行き詰まることはよくあるので、その部分から先をしっかりサポートします。保護者の方も「あれをやって」「これをやって」とすべてを指示するのではなく、お子さんが「自分が主役」と思えるように、勉強に興味を持てる環境づくりを心がけましょう。
 そもそも、なぜ家庭学習をやらなくてはならないのでしょうか。「中学入試」が“本番”だとすれば、「家庭学習」は“練習”だといえます。習い事のピアノや水泳と同じように、練習を重ねることでできるようになっていきます。まだ1回しかやっていない問題は、できなくて当たり前です。練習を繰り返すことで、“上達”し、結果がついてくるのです。家庭学習ではできなくても、高学年なら「デイリーチェック」や「マンスリーテスト」など、低学年なら「確認テスト」などのときにできるようになっていれば、問題はありません。
 家庭学習において重要なことは、「どこがわかっていないのか」を見つけることです。「×」が付くことはマイナスではなく、むしろ今後につながる貴重な経験になります。お子さんが間違えた問題ときちんと向き合うためにも、「どうしてこんな簡単な問題ができないの」などという否定的なことは言わないようにしてください。怒られると、お子さんは「×」が付くことを恐れて、本当は「×」でも無理やり「○」にしてしまうかもしれません。
 低学年のお子さんの場合は、保護者の方が丸付けをすることも多いと思いますが、間違えた問題については「なぜ間違えたのか」を親子で一緒に考えてください。その際、「ここまではよくできた」という部分も必ずあるので、それをほめることも忘れないでください。「自分で考えてできた」という達成感が得られると、勉強が楽しくなってくるはずです。
 家庭学習の成果が出ていないと感じるときは、1週間のスケジュールを見直すことが必要な場合もあります。そのようなときは、ぜひ講師に相談してください。講師はお子さんの状況を客観的に見て、学習の内容について具体的にアドバイスをします。また、授業中などにお子さんの様子が「いつもと違う」と感じたときには、講師から保護者の方へ連絡させていただくこともあります。

入試直前期は体調管理が最優先
プラスの声掛けで、子どもに安心感を

 6年生は入試本番まで残りわずかとなりました。焦る気持ちもあって、難しいことに手を出したくなるかもしれませんが、「普通のことを普通にやる」のがいちばんです。授業では実戦を意識した総合的な学習をしているので、家庭学習では基本的な内容を繰り返し取り組むようにしてください。
 代表的なものは、授業の復習と知識の確認です。今までのテキストを見直したり、過去に解いた問題をもう一度解いたり、『基礎力トレーニング』『漢字の要』『コアプラス』に取り組んだりと、ふだんの学習でやってきたことが、入試直前期においても大きな力になります。
 保護者の方は、何よりもお子さんの体調管理に気を配ってください。入試を受けられなくなってしまってはどうしようもないので、睡眠時間をしっかりと確保し、無理をさせないように気をつけることが最も重要です。また精神面では、「あれが終わっていないよ」といったマイナスの声掛けは避け、「ここまでがんばってきたから大丈夫だよ」とお子さんが安心できるようなことばを掛けるようにしましょう。あとは、これまで積み重ねてきた学習量に自信を持って、思い切って入試に臨むだけです。

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