受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 家庭学習でやるべきことを、毎日きちんと消化していくのが理想であることは、言うまでもありません。しかし、どうしても “やり残し”が出てしまう場合もあるかと思います。やり残しを出さないようにするためには、どうしたらよいのでしょうか。また、やり残しが出てしまった場合は、どう対応するべきなのでしょうか。宮前平校校舎責任者に伺いました。

第113回「“やり残し”を防ぐには
どうすればよいか?」
回答者/宮前平校校舎責任者

カリキュラムに合わせて
計画を立てるのが重要
苦手な単元は学習量を絞り込む

 お子さんの状況によっても異なりますが、やり残しが増えてしまう原因は、大きく分けて二つ考えられます。一つは時間の使い方がうまくいっていないこと、もう一つは苦手なものに時間を取られ、学習がはかどらなくなっていることです。
 当然ながら、誰しも使える時間は限られています。限られた時間内で何を優先してやるのか明確にするために、やはり事前に計画を立てることが大切です。サピックスの授業については、「この日にこの単元を学ぶ」というカリキュラムが出ているので、それに合わせて家庭学習の予定を組んでみましょう。「このテキストのここまでを、この日の、この時間にやる」というような大まかなもので構いません。
 とはいえ、計画どおりにできる日ばかりではないはずなので、できなかった部分をやるための「調整時間」を設けておくことも忘れないでください。初めは保護者の方がお子さんと一緒に計画を立てるとやりやすいと思いますが、徐々に自分で「この学習ならこのくらいの時間でできる」という感覚を身につけていけるとよいでしょう。
 一方、苦手な単元に取り組む場合は、思い切って学習量を絞り込むことも必要です。わかる問題を確実に解けるようにして、少しでも自信を持てるようにするのが、苦手克服の近道だともいえます。そのために大切なのは、「問題の数を絞り、理解のために費やす時間を増やす」ことです。わからない問題を必死に考え、1問に30分くらい時間をかけてしまうお子さんもいるようですが、一定の時間考えてわからなかったら解き方を確認し、どこでつまずいたのか振り返って、次回に解けるようにすればよいのです。
 「学習になかなか取り掛かれない」というときは、手をつけやすいものから始めるのもお勧めです。毎日、習慣的に取り組む『基礎力トレーニング』や漢字の練習、理科や社会の知識問題なら、学習に入りやすいと思います。そのうちに、少し集中力が高まってきたら、やや難しいものにも手をつけていきます。この「集中力を高めるまでの時間」が、学習がはかどるかどうかの鍵になってきます。

どの時期に何をするべきか
時間を管理することも含めて「学習」

 夏期講習が始まると、特に高学年では毎日のように授業があります。次の授業までにやるべきことに短いサイクルで取り組まなくてはならないため、やり残しが生じやすくなる期間といえます。夏期講習においても、まずは事前に自分が特に強化したいポイントを決め、目標を持って臨むことが重要です。
 講習が始まったら、「授業中に教わることは授業中に吸収する」という姿勢を最優先にしてください。授業中に十分に理解できていれば、家庭での復習の時間が短くて済みます。6年生の場合は、基本的には過去に学んだことの復習になるので、授業に集中して授業内で解決する部分を増やしていくことで、家庭学習に費やす時間を有効に使えるはずです。
 夏期講習が中盤以降に差し掛かったところで、もしやり残しがかなり多くなってしまっていたら、一旦リセットするのも一つの方法です。たまったもののなかでも、「ぜひこの時期にやっておきたい」というものに優先的に取り組むようにしましょう。お盆の時期など講習が休みになる期間があるので、そこでそれまでの学習を見直し、何を優先するべきかあらためて考えるとよいと思います。
 やり残しを防ぐために大切なことは、お子さん自身が「自分でこの部分を強化したい」という強い気持ちを持つことです。実際に問題を解いたりするということだけでなく、どの時期に何をするべきかを考え、時間の使い方を自分で管理することまでが「学習」に含まれると思います。そのように時間の管理ができているお子さんは、実際に成績に結びついていることも多いものです。学習の計画を立てるときには、慣れないうちは保護者の方が手伝うことも必要ですが、徐々にお子さんがみずから計画を立て、それを実行していけるように見守ってあげてください。そして、計画を立てる際にお困りのことがあれば、講師に相談してください。

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