受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 5年生になると、特に算数の問題について「急に難しくなった」と感じる保護者の方がかなりいらっしゃいます。それまではお子さんにわからない問題を教えていたというご家庭でも、「難しくて教えられない」ということもあるのではないでしょうか。5・6年生の算数をどうサポートしたらよいのか、永福町校校舎責任者に伺いました。

第120回「5・6年生の算数の学習を
どのようにサポートしたらよいか」
回答者/永福町校校舎責任者

複雑な条件が出てくる問題を解くには
「手を動かす」ことが特に重要

 4年生までの算数は、答えが整数というケースがほとんどで、はっきりとした、わかりやすい概念だといえます。ところが、5・6年生の算数では、割合や速さなど、目に見えない抽象的な概念の問題が増えます。そのような大きな違いがあるため、4年生までは算数の成績が良かったお子さんでも、5年生になってつまずいてしまうことがあります。
 低学年から当てはまることですが、5・6年生の複雑な条件が出てくる難しい問題を解く際により重要なのは、「手を動かす」ことです。わからない問題に直面したとき、ただ問題を眺めているだけでは、まったく先に進めません。問題文を読んで、その条件を確認しながら図を描いてみると、頭の中でイメージしていたものが目に見える形で整理され、問題を解く手掛かりがわかることもあります。計算の途中式をノートに書き残したり、図形の問題なら補助線を引いてみたりすることも、同様に重要です。これらを見ることで、途中の過程での考え方がわかり、お子さんがどこまで理解できているのかが分析できると思います。
 サピックスの授業では、このような図を黒板に描いて説明しています。まずはお子さんが図をノートに写しているか確認し、写していなければ必ず写してくるように声掛けをしてください。家庭で問題を解くときには、自分で図を描くことが必要になります。お子さんがわからない問題を考えて困っているときには、「授業で出てきたのと同じような図を描いてみたら?」と声を掛けるとよいでしょう。

お子さんが
どこまで理解しているか確認し、
わからない部分は質問教室を活用

 5・6年生になると、保護者の方が「教える」というよりも、どんなことを習ったのか、お子さんがどこまで理解できているのか「確認する」ことが大切です。たとえば、授業で教わったものとは違う解き方を保護者の方が教えたとしたら、おそらくお子さんは困惑するでしょう。算数にはさまざまな解き方がありますが、授業では少しでも理解しやすく、汎用性が高い方法で教えています。一つの解き方を理解して、使いこなせるようになると、それはほかの問題を解くときにも生きてきます。特に算数が苦手なお子さんにとっては、さまざまな解き方を教えると混乱し、それまで解けていた問題まで解けなくなる恐れもあるので、注意してください。
 お子さんの理解度を確認するには、デイリーチェックの点数がバロメーターとなります。5・6年生は8割の点数に達していない場合、うまくいかなかった原因を探してみることが必要です。解けなかった問題の解説を読んで「理解したつもり」になり、解き方を丸暗記しているだけのケースも見られます。解説をひと通り読んで終わりにするのではなく、1行読むごとに手を動かし、図に値を書き込んだり、計算したりしていきましょう。お子さん一人では難しいようであれば、初めのうちは保護者の方が一緒にやってみてください。そのうえで質問教室に行けば、講師はわからない部分を重点的に教えられるので、より効果が得られやすいと思います。
 また、質問教室では、ある問題の解き方だけではなく、勉強の仕方や苦手な分野の克服方法、最近スランプだがどうすればよいか、などの質問にもお答えしています。そのように何か不安なこと、解決したいことがある場合は、遠慮なく質問してください。もしお子さんが質問教室に行くのをためらうようであれば、保護者の方から校舎にお電話していただければ、講師が対応します。
 ほかの教科も同様ですが、「まず授業を大切にする」「家庭で復習を徹底する」「自分で解けなければ質問教室で質問する」というサイクルが学習の基本です。特に算数は「こつこつとやっていく」ことが身になるものだと思います。すぐに結果が出るわけではないのですが、6年生の1月になって「できるようになった」と体感するお子さんもいます。保護者の方には、お子さんがくじけそうなときに励まし、自分で解けるように導く的確な声掛けをしていただくことを、ぜひお願いしたいと思います。

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