受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 国語の記述問題に関しては、「口頭では答えられるが、書くことができない」「見当違いな解答をすることが多い」など、苦労しているご家庭もあるようです。記述問題に対応するためには、まず本文や問題文を正確に読み取る読解力が必要になります。読解力・記述力を養うためにはどのようなことに気をつければよいのか、また保護者はどのようにかかわればよいのか、上大岡校校舎責任者に伺いました。

第125回「国語の読解力・記述力をつける
学習の方法とは?」
回答者/上大岡校校舎責任者

何年もかけて身につける読解力
記述問題では解答までの過程が重要

 読解力は何年もかかって身につくものだと思います。さまざまな経験をすることによって、文章に書かれていることが理解できるようになるのですが、子どもにはその経験がまだ多くありません。そこで、サピックスでは、授業で扱う文章を通じて経験を積み、それを繰り返すことで力をつけるカリキュラムを組んでいます。「すぐに読解力をつけられる」という方法はないので、保護者の方には、我慢して見守る姿勢が必要かと思います。
 また記述力については、低学年のうちは、書けなくても特に心配する必要はありません。口頭で答えられるようであれば、問題について考えることができているので、十分だといえます。
 「書く」力が本格的に必要になってくるのは5年生からです。記述問題の復習でやりがちなのは、模範解答を書き写すことですが、これでは本当の力はつきません。授業で講師から説明を受けた「解答に至るまでの考え方や解き方」を、授業の内容を覚えているうちに家庭で復習するようにしてください。
 記述問題の解答での「△」は、正解はしている状態だといえると思います。何らかの形で点数は入っているので、「『〇』でなかったからだめ」ということではありません。何が足りなかったのか考え、それを補うことを意識するように心がけてください。

保護者は見守り、寄り添う姿勢で
子どもが「自分で気づく」ような働きかけを

 読解力・記述力をつけるために、主に5・6年生に取り組んでほしいことは、以下の六つです。
①語彙力をつける
 語彙力は国語のすべての土台となるもので、読解力・記述力にもつながります。『漢字の要』『コトノハ』『言葉ナビ』を活用してください。
②本文を整理しながらていねいに読む
 たとえば物語なら、「登場人物に印をつける」「場面分けをする」という作業をしながら読むと、人物の気持ちの変化や時間の流れを整理することができます。
③問題文を読んだら、本文に戻って確認する
 読解問題を解く手順は、まず本文を読み、次に問題文を読み、その後、本文の傍線の部分を含む文を読む、というのが基本です。問題文を読んだ後に、すぐに解答を書き始めるのではなく、本文をもう一度確認しましょう。
④記述問題にひと言で答えてみる
 たとえば「急に飛び上がった」という部分に傍線がついていて、「このときの主人公の気持ちを答えなさい」という問題であれば、「驚いた」とひと言で答えることができます。これがキーワードになり、その前に驚いた理由をつければ解答ができあがります。
⑤「どうして間違えたのか」を自分で考える
 5・6年生は、家庭学習では自分で丸付けをしましょう。採点をするには、問題に必要な本文の手がかりを理解しなくてはならないので、その作業を自分でやることでも国語の力がついていきます。
⑥たとえうまくいかなくても、あきらめずに繰り返す
 同じ作業を繰り返すのは大変なことですが、方法を変えずに何度でも取り組むことが大切です。サピックスの授業で解いた問題を、毎回しっかり復習することを心がけましょう。むやみに新しい問題に手を出すことは、あまりお勧めできません。
 5・6年生は、この一連の学習をお子さんの力ですべてやるのが理想です。保護者の方には、お子さんの様子を見守り、やったことを確認していただきたいのですが、「正しいものを教え込もう」とするのは避けてください。 お子さんが記述問題の丸付けをしたときには、「どうしてこの点数になったの?」と尋ね、理由を説明してもらうとよいでしょう。きちんと説明できなかったら、もう1回考えるように促すか、一緒に考えるようにしてください。
 読解力・記述力は、お子さん自身の成長とも大きくかかわってきます。間違えている部分に自分で気づき、どうしたらよいのか自分で考え、意識して実行することで、確実に力がついていきます。保護者の方には「教える」のではなく、お子さんが「自分で気づく」ような働きかけをしていただければと思います。

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