受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 5年生の後期は、受験学年の6年生にうまくつなげていくための重要な期間です。学習内容がそれまでよりもかなり難しくなるため、実はこの時期につまずいてしまうお子さんも多く、理解できていない部分をそのままにしておくと、6年生になって苦労することになります。5年生後期の学習では、どのような点に注意したらよいのでしょうか。センター南校校舎責任者にアドバイスを頂きました。

第126回「5年生後期の学習の進め方で
気をつけることは?」
回答者/センター南校校舎責任者

難しい単元に逃げずに向き合い
理解できる部分を少しずつでも増やしていく

 サピックスの授業では、算数・国語・理科の3教科は、5年生の後期に単元学習の最終段階を迎えます。難しい単元を多く学ぶことになるので、「苦手な教科についていけない」という状態になり、得意な教科の学習に逃げてしまって、苦手な教科の成績が落ちるというケースも見られます。「きちんと理解するまでがんばる気持ち」が求められるため、実力の差が開く時期だともいえるのです。
 苦手な教科ほど、自分が理解して納得できるところまで、しっかりと学習する必要があります。とはいえ、すべてをこなさなくてはならないわけではありません。「とりあえず終わらせる」という姿勢で取り組むと、学習したことがまったく身についていない場合もあります。たとえば、「このテキストのここまでは理解する」と決めて、一つひとつの内容をていねいに確認し、理解できる部分を増やしていくことが大切です。
 そのために欠かせないのが授業の復習です。翌日までに、講師が授業中に何を話していたのかを思い出しながら、習った内容を確認します。復習の際に大切になるのが、授業中のノートの取り方です。黒板に書かれていることを写すだけではなく、講師が話した注意すべき点を自分でわかるようにメモしておくと、後で見返したときに生きてくるノートになります。復習のときにも、忘れそうだと思ったところは「まとめノート」にもう一度書き、後から繰り返し見返すようにすると、記憶に深く残すことができるでしょう。
 また、きちんと計画を立てることも大切です。5年生であれば、曜日ごとに「どの教科を何時から何時まで学習する」ということは決めていると思います。授業の復習や問題演習を組み込み、「その時間内に何をやるか」をできるだけ具体的に決めるようにしてください。得意な教科、好きな教科に偏らず、4教科をバランス良く計画に入れるようにしましょう。
 もし時間内に終わらない教科があれば、いったん区切りをつけて、別の時間にやるようにします。5分考えてもわからない問題は飛ばして次に進み、後で質問教室に行って解決するなど、自分なりの一定のルールを決めておくのもよいでしょう。また、やり切れなかったものを消化するために、1週間の学習スケジュールに「予備の時間」を設けておくことをお勧めします。

テストの結果から見える苦手のサインに着目
家庭で「けじめ」をつけることも重要

 保護者の方にサポートしていただきたいのは、デイリーチェックや理科・社会のコアプラス確認テストの点数を把握し、できなかった部分の原因をお子さんと一緒に考えることです。テストの結果に、苦手な教科や単元をそのままにしているサインが表れていれば、早く見つけて対策を取る必要があります。
 難しい単元になると、思考力を要する問題に時間をかけ過ぎて、『基礎力トレーニング』『コアプラス』などに取り組む時間をなくしているお子さんもいます。しかし、これらは毎日こつこつと積み重ねて定着させるものなので、思考的な問題と基礎知識のどちらにもバランス良く取り組むように注意してください。
 授業で学んだことを定着させるためには、どうしても家庭でやらなくてはならないことがあります。そこで、家庭で遊びと学習の時間に「けじめ」をつけることも重要です。「やるべきこと」を終わらせてから「やりたいこと」をやるように声掛けをしたり、その日にやるべきことが終わっているかをしっかり確認したりするのが、保護者の方の役目です。ほめるべきところはほめてあげる。その一方で、譲れないところは強い姿勢を見せる。そうやって、緩んだ雰囲気にならないように気をつけてください。
 わたしは、5年生の後期が大きなターニングポイントになると考えています。苦手な教科や単元から逃げる、毎日こつこつと積み上げる学習から逃げる、今やるべきことから逃げるといった“逃げ”の姿勢があると、後で克服するのが本当に難しくなります。保護者の方は「もう高学年だから大丈夫」と完全に手を離してしまうのではなく、お子さんの学習の「中身」をしっかりと見て、アドバイスしてあげてください。そして、心配なことがある場合は、遠慮なく講師に相談してください。

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