受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあ何でも相談室

 5年生のお子さんは、秋ごろまでに反抗期を迎えていることも多いかと思います。6年生は、その大半が反抗期といってもよいかもしれません。反抗期そのものは、子どもが成長する過程で自然なことです。しかし、受験期と重なり言うことを聞かないお子さんに対して、つい感情的になってしまう保護者の方も多いのではないでしょうか。反抗期にどのように対応すればよいのか、青葉台校校舎責任者に伺いました。

第127回「子どもの反抗期に
どのように対応すればよいか」
回答者/青葉台校校舎責任者

反抗期は子どもがあるべき成長の姿
親が一歩引いて、子どもにわざと勝たせる

 反抗期に入ることは、「子どもが精神的に成長している」という証しです。大人になっていくために通らなくてはならない道なので、「反抗期がきたな」と思ったら、まずはお子さんが順調に成長していることを喜ぶ心の余裕を持ってみてはいかがでしょうか。
 子どもが親の言うことを聞かなくなるのは、あるべき成長の姿だといえるでしょう。この時期の子どもは、特に意味はなくても反抗してしまいがちですから、保護者の方はまず、「こういうものなのだ」と受け止めてみてください。子どもの気持ちを無理に理解しようとすると、「何を考えているかわからない」と、親が動揺してしまうこともあり得ます。しかし裏を返せば、子どもが反抗するのは、「何を言っても親が見捨てることはない」という絶対的な安心感があるからです。つまり、親との距離を確認しているともいえるのです。
 親や兄・姉など、目上の人に当たるのが一般的な反抗期ですが、弟・妹や物などに当たるようであれば、ストレスが原因とも考えられるので、注意が必要です。もしお子さんにこのような様子が見られたら、講師に相談し、フォローを求めることをお勧めします。
 反抗している子どもに対して、親が焦って、言うことを聞かせようと押さえつけると、お互いにヒートアップしてしまって、収拾がつかなくなることもあるでしょう。そのような場合、時には親が一歩引いて、子どもにわざと勝たせてあげるとよいと思います。子どもは「大人に勝った」という気持ちになり、その事実に溜飲が下がり、再び机に向かってくれるかもしれません。親は「言ってもすぐに子どもが直すわけではない」と心に留めておくと、少し気持ちも楽になるのではないでしょうか。言ったことを今すぐ聞かなくても、後々自分なりに解釈し納得することで、自発的に直すこともあるのです。

親が「結論」を言うことは避けて
子どもが自分で決められるような問い掛けを

 反抗期の始まりと本格的な受験勉強に入る時期とは重なることになるため、勉強への影響が特に気になるところかと思います。子ども自身も、勉強をしなくてはならないことはわかっているのですが、親に言われると反射的に反抗してしまいがちです。
 ですから「勉強しなさい」などのように、反論のしやすい「結論」を言うことは避けるとよいでしょう。たとえば、「勉強しなかったら、デイリーチェックの点数が取れなくて大変なことになるよね。どうしようか?」というように、子どもが自分で答えを出すことを促すような問い掛けをすると、みずから「やらなくてはならない」と気づくようになるはずです。
 反抗期の子どもは、親の言うことを聞くのではなく、「自分で決めたことをしたい」という意識があります。「これとこれとこれのうち、どれをやろうか?」と選択肢を与えて、子どもに決定させるのも一つの方法です。あまのじゃくな子どもであれば、わざと逆のことを言ってみるのもよいでしょう。たとえば、保護者の方が『基礎力トレーニング』をやらせたいと思ったら、「発展問題からやってみる?」と尋ねると、「言われたとおりにやりたくない」と考えて、『基礎力トレーニング』に手をつけるかもしれません。
 また、親のサポートから離れ、学習計画を自分で立てようとする時期でもあります。その際に、これまでにうまくできたときの方法を親がそれとなく示して、子どもが自分で「こうすればできるようになる」という道筋をつけられるように導くとよいと思います。4年生以下のお子さんにも、週に1回前後は「今日は何からやろうか」と問い掛け、お子さん自身でやることを決めるようにしてみると、自分で予定を立てる際の練習になります。
 子どもは反抗しながらも、放っておいてほしいわけではなく、構ってほしいという気持ちが根底にあります。「けんかになるから」と、親から何も働き掛けないのは、逆効果になることもあるでしょう。先に述べたように、反抗期のお子さんの態度は、「そういうものだ」ととらえるようにしてみましょう。急な変化に戸惑うかもしれませんが、新たな親子関係を築き、信頼を深める機会でもあるのです。また、兄弟姉妹であっても、反抗期の形は十人十色です。反抗期のお子さんへの接し方について迷ったときは、講師に相談してみるものよいかもしれません。

ページトップ このページTopへ