受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 低学年のお子さんが、自分で「学習しなくては」という意識を持つのは、難しいことです。しかし、低学年のうちに家庭学習の習慣をつけておくことは、その後の学習への意識に影響をもたらします。家庭学習の習慣をつけるためには、ご家庭でどのようなことに気をつければよいのでしょうか。千里中央校校舎責任者にアドバイスを頂きました。

第128回「低学年で家庭学習の習慣を
つけるために大切なことは?」
回答者/千里中央校校舎責任者

低学年は遊びも重要な時期
短時間でも「継続して学習する」習慣を

 低学年の前提としていえるのは、「遊びも重要」な時期だということです。興味や関心を育て、自分の好きなことにのめり込んだり、友だちとの遊びのなかで、社会性を身につけたりすることも大切です。その一方で、学校とサピックスの授業の内容をきちんと理解するためには、家庭学習も欠かせません。特に「読み・書き・計算」は、すべての学習の基本スキルとなるので、この時期にしっかりと身につけておくことが、高学年での学習につながります。
 お子さんが学習習慣を身につけるには、保護者の方がうまく導くことが必要です。「大人の常識は子どもの非常識」ということを念頭に置きましょう。小さな子どもたちは、大人が思っているほど長くは集中力が持続しませんが、それを嘆く必要はありません。短時間でも構わないので、継続して学習するのが理想的だと思います。ある1日に2時間、3時間とまとめて学習するよりも、毎日少しずつ取り組み、学習の機会をたくさん作るほうが、学習事項の定着が図れます。また、そろそろ学習の時間だと思ったら、「勉強しなさい」ではなく、「宿題を一緒にやるよ」と声を掛けるなど、服を着ることや歯を磨くことと同じように意識づけていくとよいでしょう。
 前述のように、お子さんが一つのことを持続的にできる時間は長くはないので、一つひとつの学習メニューが長くならないように気をつけながら、1時間程度を目安に学習計画を立てるとよいと思います。ただし、1日ごとの学習計画は、それほど厳密に立てなくてもよいと考えています。低学年のお子さんの学習は、なかなか計画どおりには進まないものです。予想以上に時間がかかることもありますし、逆にさっと終わることもあります。学校の宿題をきちんとやることと、サピックスのカリキュラムに従って、その日にやるべきことに取り組むことが基本ですので、その二つができていれば問題はありません。

結果ではなく、取り組んだことを評価し、
これからにつながる声掛けを心がける

 テストの成績については、「アップダウンが激しいのが当たり前」と心得ていただければと思います。低学年では特に、テストを受けるときの体力や気持ち、あるいは得意分野かどうかによって、点数に大きな影響が出ます。ここで重要なのは、「できたかできないか」ではなく、テストに臨むまでに「どのような取り組みをしたか」です。
 「間違えた問題の解き直し」も、低学年から当たり前に取り組み、習慣にしてほしいことです。間違えた考え方を正しく修正すること、自分のミスのパターンを知ることのきっかけとなるからです。ですから、「どうして解けないんだ」と責めるのではなく、解き直してできたときに「習っていたことがきちんと身についているね」「よくがんばったね」と勇気づけてあげてください。お子さんにとって、直しを「罰ゲーム」ではなく、「自信をつけるもの」にしてあげましょう。
 親子で学習を楽しもうとする取り組みもお勧めです。計算問題を親子で競争して解いたり、全問解けるまでのタイムを計ってみたり、お子さんにクイズを出題してもらって保護者の方が答えたりと、ふだんの生活のなかでできることもあります。クイズでは、お子さんに答えについて説明してもらうようにすると、頭の中にある知識をうまくアウトプットする練習にもなります。
 また、季節ごとの行事を「味わう」ことも、ご家庭で大切にしてほしいことの一つです。低学年で「冬至にかぼちゃを食べる」「お正月におせちを食べる」などの習慣を知ることは、高学年の理科や社会の学習に生きてくるでしょう。

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