受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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 受験勉強を続けていくうえで、「これまで続けてきた習い事をどうするのか」という問題に直面し、判断に迷うご家庭も多いのではないでしょうか。習い事をやめることで学習に充てられる時間は増えそうですが、続けることが学習への意欲につながる場合もあります。習い事とどのようにつき合うのか、続ける場合はどんなことに気をつけたらよいのか、大井町校校舎責任者にアドバイスをいただきました。

第136回「習い事の整理の仕方と
学習との両立のポイント」
回答者/大井町校校舎責任者

岐路になるのは4年生の進級時
家庭学習の時間を確保できるよう“整理”する

 習い事を続けるのかやめるのかを判断する際、一つの岐路となるのは、4年生に進級するときです。1~3年生のサピックスの授業は週1日ですが、4年生は2日、5・6年生は3日に増えます。4年生からは、4教科において入試に向けてのカリキュラムが組まれるので、1週間単位で学習のサイクルを確立させる必要があり、家庭学習の量も多くなります。
 そのため、習い事をしていると、学習時間を確保するのが難しいケースも出てきます。複数の習い事をしていて、通塾や家庭学習の負担になりそうだと思うのであれば、このタイミングで“整理”することをお勧めします。お子さんが「やりたい」と興味を持っていて、将来に向けても続けたいと考えているものは続けますが、あまり意欲がなく、なんとなくやっているようなものは、これを機にすぱっとやめることを検討してもよいかと思います。
 習い事をやめる際には、「ここまでやり切ったらやめる」と目標を定めるのがよいでしょう。たとえば、スポーツならこの試合、この大会まで、ピアノなどはこの発表会まで、書道など級や段があるものは何級・何段を取得するまで、などと決めて、そこまではしっかりやってからにすれば、悔いが残ることも少ないのではないでしょうか。
 このときに、親の一方的な意見を押し付けてはいけません。続けるのかどうか、親子でしっかり話し合って決めることが何よりも大切です。たくさんの習い事をしているのであれば、すべてを続けることはできないので、何を優先するのか、取捨選択しなくてはなりません。さまざまな可能性を探りながら、親子共に納得できるように結論を出してください。

めりはりをつけて、時間をうまく活用
習い事が学習にプラスの効果をもたらすことも

 習い事は息抜きやリフレッシュになり、学習にプラスの効果をもたらす面もあります。習い事の時間が決まっていると、「この時間はしっかり勉強しよう」というモチベーションにつながって、集中力が高まるケースもあります。
 サピックスでは、6年生の夏までは日曜日に授業を入れていません。これには、「日曜日は受験勉強以外のさまざまな活動に時間を使い、見聞を広げてほしい」という意図もあります。日曜日に活動が行われる野球やサッカーなどは、6年生の夏まで続けるお子さんもかなりいます。平日に学習の時間が確保できれば、無理にやめさせる必要はなく、逆に平日は習い事などで時間が取れないのであれば、日曜日を学習に充てればよいのです。
 時間を有効に使うために大切なのは、1週間のスケジュールを立てて、家庭学習の時間をきちんと確保し、それを実行することです。スケジュールを立てるときには、保護者の方の力が必要なので、習い事の時間を考慮しながら、お子さんと一緒に「何曜日の何時から何時は家庭学習」と決めて、それを守るようにさせてください。
 また、習い事をしていない場合でも、学習の合間に「余暇の時間」を設けて、読書や趣味などで上手に息抜きができると理想的です。ただ長く学習するのではなく、めりはりをつけることが、毎日続けていくためのポイントになります。わたしたちも、6年生の1年間、あるいは5年生からの2年間が、受験勉強一色になることを勧めてはいません。学校の行事などにもしっかりと取り組み、小学生としての生活を充実させてほしいと考えています。
 子どもは時間があれば勉強するとは限りません。むしろ、時間が限られているからこそ、上手に使えるようになるのかもしれません。「さまざまな活動をしながら、時間をうまく活用すること」は、将来的にも身につけなくてはならない力です。習い事を負い目に感じる必要はありませんが、「成績が伸びない」という言い訳にもしないで、どうしたら成果を出すことができるかを考え、学習と習い事が双方にプラスの影響を与えるようにしていただければと思います。

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