受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

そこが知りたい!


先輩保護者の体験をわが子のサポートに生かす 不安を感じる方へ必勝アドバイス 入試直前の大事な時期を親子でどのように乗り切るか

 入試本番まで残りわずかとなりました。「わが子をどのようにサポートすればよいのだろう」と不安や焦りを感じている保護者の方も少なくないでしょう。親子ともに悩みが多いこの時期を、先輩保護者の皆さんはどのようなことに気をつけて過ごしたのでしょうか。ここでは「精神面」「学習面」「生活面」など、さまざまな角度からの体験談をご紹介します。

精神面 一緒に喜び、一緒に考える
わが子の気持ちに寄り添う努力を

 志望校の合格を勝ち取るために、これまで一生懸命に努力を重ねてきた子どもたち。それだけに、入試の日が近づいてくると気持ちが不安定になり、いつもと違う様子が見られることもあります。先輩保護者の皆さんは、お子さんとどのように接していたのでしょうか。

 「わたしが気をつけていたのは、『少しの進歩でも一緒に喜ぶ、ほめる』『わからないことは専門家に聞く』『勉強嫌いにさせない』の三つです。前回できなかった問題が解けたら、『すごい!』と一緒に喜び、勉強の方法に悩んだときはすぐに先生に電話をして、アドバイスを頂くようにしていました。自分の経験では、『勉強しなさい』と言われるとやる気がうせていたので、なるべく言わないようにしていました」(雙葉中)

 「受験に対する気持ちが揺らいだときは、『本人が決定した』という事実に立ち返るようにしました。『息子自身が受験しようと思い、サピックスへの入室を決めた』ことを一緒に振り返り、息子に寄り添うことを心がけました」(本郷中)

 「学校別サピックスオープンでまずまずの手応えを得た後、再び成績が下降し、最後までもがき苦しみました。落ち込んだときは、『受験体験記』を開き、直前のスランプを乗り越えた先輩の成功例を一緒に読んだりして、息子を励ましました」(駒場東邦中)

 多くのご家庭で、お子さんの精神面でのサポートに苦労した経験があるようです。受験勉強中に悩みごとが生じたときに、子どもたちが頼りにしているのは、やはり身近な存在である家族です(図1)。周りの大人たちが、「子どもの気持ちを受け入れる」という姿勢で支えていくことが大切になりますが、保護者の方も「じっと見守る」のはなかなか大変なことです。子どもの態度を見て不安になり、つい口を挟みたくなることもあるでしょう。

 「娘に勉強を教えていると、わからなくていらついている態度を見て、つい『この問題、この前やったばかりだよね』と言ってしまい、口げんかになることがしばしばでした。ところが、娘はその後も独りで勉強を続け、またわたしに『教えてほしい』と言ってきました。こらえ性がない親とは違って、娘は目標に向かってがんばっていたのです」(フェリス女学院中)

 「なかなかエンジンがかからない息子に腹を立て、『受験をやめろ』と言う夫。息子は泣きながら『絶対やめない』と言い、時間だけが過ぎるというループでした。夫が口出しを我慢するようになったら、徐々にですが成績が上がりました」(明治大学付属明治中)

 「渋幕の一次入試に不合格。高倍率の二次入試は絶対に無理だと思い、『2月1日の試験をがんばろう』と声を掛けると、『お母さんはぼくのこと信じてないの? ぼくは渋幕に行くんだよ』と言われました。息子を信じてあげられなかったことを申し訳なく思いました」(渋谷教育学園幕張中)

 親としては「もう少しがんばってほしい」という思いがあるでしょうが、頭ごなしに叱りつけるのは逆効果です。思うような成果が得られなくても、「入試前に課題が見つかってよかった」と前向きにとらえて、モチベーションを保つようにしてください。間違っても、「この点数じゃどこの学校も受からないよ」などとは言わないこと。精神面のサポートで何よりも大切なのは、「努力するわが子に寄り添う心」です。

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受験勉強中の悩みごとをいちばん相談したのは誰ですか?

【単一回答】(有効回答数286)

グラフ1

解決策が見つからないときには
講師のアドバイスも効果的

 受験が順風満帆であることは、まれだといえるでしょう。どうしたらよいかわからないことにぶつかる場合が多いものです。そんなときは、サピックスの講師に相談し、具体的なアドバイスを得ることで、解決に向かうこともあります。

 「12月になると、息子は教材の復習に手をつけず、過去問演習ばかりをやっていました。クラスが落ちてしまい、心配してサピックスの先生に相談すると、『能動的に勉強を始めただけですよ。心配はいりません。お子さんを信用してください』ということばが返ってきて、安心しました」(開成中)

 「息子は本番前日、先生から電話で『今日までよくがんばってきました。明日は落ち着いて、最後まで絶対にあきらめないで』ということばを頂きました。いろいろな悩みや愚痴を先生にあらいざらいに話してきたわたしにも、『いろいろな思いがあるなか、今日までよく我慢してくださいました』と言ってくださいました」(海城中)

 「入試が終わった後、『面接がうまくいかなかった』と自信をなくし、泣き出した娘。そのままサピックスに連れて行くと、先生方がいつものように出迎えて、たくさん話を聞いてくださり、娘もすっかり笑顔になりました。先生方のことばは、娘が元気になれる『魔法のことば』でした」(女子学院中)

学習面 復習を中心に取り組み
知識の定着を確実に

 9月に始まった「SS特訓」も、後半戦に入ります。子どもたちは志望校の出題傾向に沿った「志望校別講座」と、強化したい分野を集中的に学習する「単科講座」で着実に力を伸ばしています。12月末から1月初めにかけては「冬期講習」(首都圏のみ)や「正月特訓」などの直前講習が行われ、入試本番に照準を合わせた授業が続きます。この時期に、多くのご家庭が学習面で心がけているのは、復習を中心にすることです。知識を確実に定着させるためにも、これまでの授業内容を振り返り、プリント、教材、模試などで解けなかった問題をやり直すことはとても重要です。

 「SS特訓の復習として、算数の桜蔭対策プリントを娘と一緒にわたしも解くようにしました。結局、わたしはほとんどの問題を間違えるのですが、1回につき1問は娘ができなかったのにわたしが解けた問題があり、得意になって娘に解説。楽しく勉強でき、娘もリラックスできたようです」(桜蔭中)

 「冬休みは総復習の良い機会ととらえ、教材のなかから『合格するためにこれだけはやっておきたい』と思うものをピックアップして、教科別のリストを作り、できたものにはシールを貼っていきました」(筑波大学附属駒場中)

 「受験直前期は、算数を中心にSS特訓の開成対策プリントを3回繰り返してやりました。苦手の国語は、知識の定着の確認を徹底し、語彙を増やす学習を中心に進めました」(開成中)

 サピックスでは、学年ごとに、それぞれの時期を踏まえて、志望校に合格するために必要なカリキュラムを組んでいます。講師も、一人ひとりの性格や状況に合わせてフォローをしているので、これまでに学んできたことを定着させるのが合格への近道です。まずは授業に集中し、ご家庭では復習に重点を置いた学習を心がけてください。

本番をシミュレーションしながら
過去問演習に取り組む

 この時期、復習と同様に欠かせないのが、志望校の過去問演習です。出題傾向をつかむのはもちろん、制限時間や解答欄の大きさを実際の入試に合わせて解くことによって、本番に近い形でシミュレーションができるという点でも大きな効果があります。

 「息子は問題文も解答も覚えてしまうくらい、過去問演習を繰り返してやりました。そのおかげで、渋幕の入試問題が前年の類似問題であることに試験中に気づき、自信を持って解答できたそうです」(渋谷教育学園幕張中)

 「過去10年間に出題された問題を確認し、わたしが学校ごとに出題傾向を分析しました。頻出単元や入試本番で出る可能性のある単元を把握して、最後の仕上げとして1月に集中的に取り組みました」(雙葉中)

 「国語が苦手だった息子は、過去問を使って速く読む練習をしました。『この物語は8分間で読む。そのためには、1ページを2分間で読む』というように、目標時間を細かく設定。そうすることで、時間をより意識できて読むスピードが上がり、設問に取り組む時間にも余裕が出てきました」(栄光学園中)

 過去問演習は、実力を確かめるというよりも、むしろ対策を立てるために活用するものです。間違えた問題は、なぜ間違えてしまったのか分析し、正解を導けるようになるまで2度、3度と繰り返して解くことが重要です。保護者の方が問題の難度を見ながら上手にスケジュールを立てると、お子さんも効率良く過去問に取り組めるようになるでしょう。

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SS特訓を受講させたことで、お子さんに見られた変化はありましたか?

(自由回答を以下の7項目に分類して集計。有効回答数257)

グラフ2

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SS特訓を受講させるにあたって、来年以降に受験される方の保護者へのアドバイスや励ましのことばをお願いします。

(自由回答を以下の6項目に分類して集計。有効回答数312)

グラフ3

18年12月号「そこが知りたい!」シリーズ Vol.6:
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