受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

そこが知りたい!


どのように過ごせばよいか不安を感じる方へ 先輩保護者からの必勝アドバイス 入試直前の時期を親子でどのように乗り越えたか

 入試本番まで残りわずか。「わが子を最高の状態で入試に臨ませるには、どのようなサポートをすればよいのだろう」と、不安や焦りを感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。悩んだときには、先輩保護者の皆さんからのアドバイスが役立ちます。ここでは、昨年度の保護者の体験談を「精神面」「学習面」「生活面」などさまざまな角度からご紹介します。

※掲載しているグラフは、2019年4月に中学校に進学したサピックス卒業生に対して実施した「受験生活に関するアンケート」の集計結果を基にまとめたものです。

精神面 わが子の気持ちに寄り添いながら
自信を持たせるように心がける

 多くの子どもたちにとって、中学受験は人生で初めての大きな分岐点といえます。それだけに、入試が近づくにつれて不安や悩みが大きくなり、神経質になることもあるでしょう。保護者の方々は、お子さんとどのように接していたのでしょうか。

 「入試直前、みずからを追い込み過ぎていた娘は、『国語が苦手だから、得意な算数で満点を取らなきゃ』と泣き出しました。わたしが『国語は苦手じゃないし、算数がすごく得意なだけ。4教科全部得意だよ』と声を掛けると、泣きやんでふっ切れた様子になりました」(桜蔭中)

 「わが家では息子がおばか発言をしても、『今で良かったね』『どんどん間違えてね』と楽しむようにしました。後日、それを息子と一緒に思い出し、『賢くなったね!』と笑い合っていました。こんなやり取りが、失敗を挽回できるメンタルにつながったのかもしれません」(麻布中)

 「受験校は娘の意思で決めました。サピックスに通ったこの2年間、自立していく娘の姿を見て、『この受験は親の受験ではなく娘の受験。娘が納得する受験こそが、娘にとっていちばん良い形である』と思い、本人の決断を尊重することにしました」(豊島岡女子学園中)

 受験勉強中に悩み事が生じたときに、子どもたちが相談することが多いのは、やはり身近な存在である家族です(図1)。周りの大人たちが、「子どもの気持ちを受け入れる」「自信を持たせる」という姿勢で支えていくことが大切になります。しかし、保護者の方も「じっと見守る」というのは簡単なことではありません。子どもの態度を見ると、つい口を挟んでしまうこともあるでしょう。

 「模試の合格可能性が低い状態が続いたため、『どうしても雙葉を受けたいなら、わたしが納得できるような理由を考えなさい』と怒ってしまいました。次の日『どうしても受けたい理由』を自分のことばで説明し、説得しようとする娘を見て、雙葉を受ける決心がまったく揺らいでいないのだと気づきました」(雙葉中)

 「『勉強しなければテストの結果が悪いのは当然。中学受験もやめればいい』と、受験生の親として不適切なことを言いました。しかし、息子は『受験は必ずする。自分で決めたことだから』と歯を食いしばって勉強しました。息子のこの気持ちがあったから合格できたのだと思います」(開成中)

 「娘とは逆に、わたしは模試の結果一つひとつに一喜一憂していました。冷静だった娘は『またママは騒いでいる』くらいに受け止めていたのでしょう。ずいぶん迷惑なことをしてしまったと反省しています」(フェリス女学院中)

 たとえ思うような成果が出なかったとしても、「本番の前に課題が見つかってよかった」と前向きにとらえて、受験に対するモチベーションを失わせないようにしてください。間違っても、「この点数じゃどこの学校も受からないよ」などとは言わないこと。精神面のサポートで何よりも大切なのは、「がんばっているわが子に寄り添う心」です。

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受験勉強中の悩み事をいちばん相談したのは誰ですか?

【単一回答】(有効回答数267)

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対応がわからないときには
遠慮なく講師に相談を

 受験勉強の好不調の波は、誰にでもあるものです。どう対応してよいかわからないときは、サピックスの講師から具体的なアドバイスを得るなどして、安心して学習に取り組める環境を整えましょう。

 「最後の模試がさんざんな結果で、『どこにも受からない』と泣き出した息子。サピックスの先生に『大丈夫。君には力があるのだから、やるべきことをやればいい』とことばを掛けてもらったら、がぜんやる気を取り戻しました」(聖光学院中)

 「12月の模試の結果がひどく、他塾の誘惑にも駆られそうになりました。先生が『サピックスでは、どんな問題が出ても対応できるようなスキームで教えています。授業を受けて復習をしっかりやっていれば、必ず受かります』とおっしゃったので、最後まで信じて突き進みました」(早稲田大学高等学院中学部)

 「先生方は娘だけではなく、親のメンタル面のサポートにも気を配ってくださいました。動揺するわたしに、『娘さんが合格できない学校などありません。もしあったら、落とす学校のほうがおかしい』と言ってくださり、勇気づけられました」(渋谷教育学園幕張中)

学習面 新しい問題に手を出すよりも
復習を中心に取り組む

イメージ写真

 9月に始まった「SS特訓」も後半戦。子どもたちは志望校の出題傾向に沿った「志望校別講座」と、強化したい分野を集中的に学習する「単科講座」で着実に力を伸ばしています。12月末から1月初めにかけては「冬期講習」(首都圏のみ)や「正月特訓」などの直前講習が行われ、入試本番を想定した授業が続きます。この時期に、多くのご家庭が学習面で重視しているのは復習です。知識を確実に自分のものにするためにも、これまでの授業内容を振り返り、プリント、教材、模試などで解けなかった問題をやり直すことはとても重要です。

 「できなかった問題をできるまで何度も解き直すことに日々取り組みました。SS特訓の志望校対策プリントで間違えたところは時間制限を設けて解き、ミスの原因は計算間違いなのか、写し間違いなのか、理解していなかったのかを特定して、対策を考えました」(武蔵中)

 「SS特訓の志望校対策プリントを何度も繰り返し解きました。理科と社会は『コアプラス』に加えて、『データバンク』と年表などで知識を中心に復習。国語は『言葉ナビ』を何度も繰り返しました」(慶應義塾中等部)

 「直前期には、算数は『基礎力トレーニング』とSS特訓の問題の解き直し、国語は『漢字の要』、理科は『コアプラス』の仕上げ、社会は平常授業の教材の一問一答式の問題をやり、徹底して基礎を復習しました」(桜蔭中)

 サピックスでは、学年ごとに、それぞれの時期を踏まえて、志望校に合格するために必要なカリキュラムを組んでいます。講師も、一人ひとりの性格や状況に合わせて的確なアドバイスをしているので、焦ることなく、これまでに学んできたことを着実に身につけるのが合格への近道です。まずは授業に集中し、ご家庭では復習に重点を置いた学習を心がけましょう。

過去問演習は時間配分を意識
本番のシミュレーションに

 この時期、復習と同様に学習の柱となるのが、志望校の過去問演習です。出題傾向をつかむのはもちろんのこと、制限時間や解答欄の大きさを実際の入試に合わせて解けば、入試本番のシミュレーションができるという点でも効果があります。

 「過去問やサピックスオープン、志望校対策の問題を時間を計って解かせました。4教科全部、入試と同じ順番で解いて、本番の気分に近づけました」(慶應義塾中等部)

 「国語の過去問は、解答に至るまでのプロセスを分析し、ていねいに解き直しました。秋に解いたときには40点以下でしたが、直前期には90点台が取れるようになりました」(甲陽学院中)

 「過去問を解いた後は、解いた流れ、それぞれの問題への時間のかけ方、算数の途中式の書き方、見直しの仕方、ミスをした理由などを確認。1点でも多く獲得するための対策を立てました」(筑波大学附属駒場中)

 過去問演習は、実力を確かめるためというよりも、むしろ対策を立てるためのものです。間違えた問題は、なぜ間違えてしまったのか分析し、正解を導けるようになるまで2度、3度と繰り返すことが重要です。お子さんが自信を持って本番に臨めるよう、保護者の方が問題の難度を見ながら上手にスケジュールを立てるなどのサポートをすると、より効率的に取り組めるようになります。

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9月にSS特訓が始まってから、学習に取り組む姿勢や学習方法などに何か変化はありましたか?

(自由回答を以下の7項目に分類して集計。有効回答数188)

グラフ2

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SS特訓を受講させるにあたって、来年以降に受験される方の保護者へのアドバイスや励ましのことばをお願いします。

(自由回答を以下の6項目に分類して集計。有効回答数296)

グラフ3

19年12月号「そこが知りたい!」シリーズ Vol.6:
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