受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

そこが知りたい!


先輩保護者の体験から学ぶ入試までのサポート 不安を解消するための必勝アドバイス 入試直前の大事な時期を親子でどのように乗り越えたか

 入試本番まで残りわずかとなりました。不安や焦りを感じながら、「わが子をどのようにサポートすればよいのだろう」と悩んでいる保護者の方も少なくないことでしょう。本番を迎えるまでの大事なこの時期、先輩保護者の皆さんはどのように過ごしていたのでしょうか。ここでは「精神面」「学習面」「生活面」など、さまざまな角度からの体験談をご紹介します。

※‌掲載しているグラフは、2020年4月に中学校に入学したサピックス卒業生に対して実施した「受験生活に関するアンケート」の集計結果をもとにまとめたものです。

精神面 わが子の気持ちに寄り添う姿勢と
前向きなことばの励ましを

 子どもたちは、志望校への合格を目標にして、これまで一生懸命に努力を重ねてきました。試験日が近づいてくると気持ちが不安定になり、落ち込む様子が見られることもあるでしょう。そんなとき、先輩保護者の皆さんは、お子さんとどのように接していたのでしょうか。

 「解けない問題が多く、息子が落ち込んでいたとき、わたしは努めて冷静に、『今、足りないところがわかってラッキーだったね!』と、ポジティブなことばを掛けるように心がけました。模試で思うような成績が取れなかったときでも、『あなたは本番に強いから、絶対に大丈夫!』と、半ば〝洗脳〟するように言い続けました」(渋谷教育学園幕張中)

 「わたしが心がけていたのは、『家庭ではできる限り笑顔を絶やさないこと』です。これは本当に難しく、息子と何度も大げんかをしました。ぴりぴりしがちな受験生活ですが、笑顔を意識することで少しは違うのではないかと思います。特に直前期は、言いたいことがあっても極力我慢して、明るい雰囲気をつくるよう意識しました」(筑波大学附属駒場中)

 「『毎日こつこつと続けて、積み上げることがいちばん大事なんだ。絶対にできる。がんばれ!』と励まし続けました。一方で、やるべき家庭学習をやっていなかったときなどは、『勉強するもしないも、最後に笑うのも泣くのも、すべてあなた自身だ』といった厳しいことばも浴びせました。それでも懸命に机に向かう息子の姿を見て、たくましくなっていくのを感じました」(早稲田実業学校中等部)

 多くのご家庭で、お子さんの精神面でのサポートに苦労した経験があるようです。受験勉強中に悩み事が生じたときに、子どもたちが相談することが多いのは、やはり身近な存在である家族です(図1)。周りの大人たちが、「子どもの気持ちを受け入れ、自信を持たせる」という姿勢で支えていくことが大切ですが、保護者の方も「じっと見守る」のはなかなか大変なことです。子どもの態度を見て不安になり、つい口を挟みたくなることもあるでしょう。

 「『このままではまずい』と、親であるわたしのほうが不安になり、娘には追い込むようなことばかり言ってしまいました。次第にけんかも多くなり、最後はわたしの話に耳を傾けることもほとんどなくなりました。今になって思えば、娘には娘のペースがあり、そのなかで十分がんばっていたのです」(女子学院中)

 「親のアドバイスに対して、娘から理路整然とした反論が返ってくるようになりました。初めは説得しようとしていましたが、『娘が反論するのは、自分のやり方で進めたい思いがあるからだ』と考え、こちらの言いたいことは最低限にとどめるようにしました」(鷗友学園女子中)

 「なかなか家庭学習をしない息子には、小言を言いたくなるようなこともありました。それでも、『子どもを信じる』と決めたからには、『ザ・我慢』です。どうしても言いたくなったときは、『目の前のことではなく、ほんのちょっと先の自分を想像してみて』と伝え、今やっていることがこのままでいいのかを振り返らせるようにしました」(開成中)

 思うような成果が得られなくても、「入試前に課題が見つかってよかった」と前向きにとらえると、お子さんのモチベーションも保てるのではないでしょうか。間違っても、「今のままじゃどこの学校も受からないよ」などとは言わないこと。精神面のサポートで何よりも大切なのは、「努力するわが子に寄り添う心」です。

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受験勉強中の悩み事をいちばん相談したのは誰ですか?

【単一回答】(有効回答数247)

グラフ1

どうしたらよいか悩んだときには
講師のアドバイスも活用

 受験生活ではさまざまな困難にぶつかり、「どうしたらよいかわからない」と悩むこともあるでしょう。そんなときは、サピックスの講師に相談し、具体的なアドバイスを得ると、解決に向かうこともあります。

 「偏差値が大きく下がり、最も厳しかった時期に力になってくださったのは、サピックスの先生たちでした。『けっして力は落ちていないので、これまでどおり、こつこつと学習を進めてください』と励ましのことばを頂きました。親も自信を失いかけていましたが、『娘の力を信じる』という、受験において最も大事なことに気づくことができました」(桜蔭中)

 「娘が入試を受けている最中に、わたしは『どうしても受からせてあげたい』という気持ちがあふれ、サピックスの先生に電話して泣きついてしまいました。先生には、『今がいちばん苦しいときです。でも、今こそお子さんに〝大丈夫〟と声を掛け続けてください。お嬢さんを信じましょう』とアドバイスを頂きました」(豊島岡女子学園中)

 「受験生活においてわたしの支えになっていたのは、お世話になった先生方が親以上に娘を評価してくださっていたことでした。『あの子はすごい子なんですよ』と機会があるたびにほめていただき、長所に気づかせてくださいました」(慶應義塾中等部)

学習面 これまでの教材を活用して
復習を中心に取り組む

 9月に始まったSS特訓も後半戦に入ります。子どもたちは志望校の出題傾向に沿った「志望校別講座」と、強化したい分野を集中的に学習する「単科講座」で着実に力を伸ばしています。12月末から1月初めにかけては「冬期講習」(首都圏のみ)や「正月特訓」などの直前講習が行われ、入試本番に照準を合わせた授業が続きます。

 この時期に、多くのご家庭が学習面で重視しているのは、復習を中心にすることです。知識を確実に定着させるためにも、これまでの授業内容を振り返り、プリント・教材・模試などで解けなかった問題をやり直すことがとても重要です。

 「算数はこれまでどおり『基礎力トレーニング』を続け、国語は漢字・ことわざなどを復習。社会は夏期講習のテキストを見直しました。特にぎりぎりまで伸びるといわれた理科は、土曜志望校別特訓や冬期講習のテキストなどから苦手分野を拾い出して復習しました」(栄光学園中)

 「SS特訓や正月特訓などでよく解けた問題を集めておき、『できる! 解ける!』というイメージが持てるよう、それらの問題を入試直前に解かせました。そのおかげか、本人は気分良く入試当日を迎えられたようでした」(麻布中)

 「皆さんの受験体験記を血眼になって読むと、『コアプラス』をやり直すことが大切だと、多くの方が言っていました。そこで、1月中に理科と社会の『コアプラス』に5回取り組み、『漢字の要』や語彙力完成プリントも時間の許す限り復習しました」(白百合学園中)

 サピックスでは、学年ごとに、それぞれの時期を踏まえて、志望校に合格するために必要なカリキュラムを組んでいます。講師も、一人ひとりの性格や状況に合わせてフォローをしているので、これまでに学んできたことを着実に身につけるのが合格への近道です。まずは授業に集中し、ご家庭では復習に重点を置いた学習を心がけてください。

時間配分を意識しながら
志望校の過去問演習に取り組む

 この時期、復習と同様に重要なのが、志望校の過去問演習です。出題傾向をつかむのはもちろん、制限時間や解答欄の大きさを実際の入試に合わせて解くことによって、本番に近い形でシミュレーションができるという点でも大きな効果があります。

 「1月に受験した学校が不合格に。試験会場の雰囲気で、頭が完全に真っ白になったそうです。試験の雰囲気に慣れさせることが必要だとわかったので、1月後半は志望校の過去問を使って、本番と同様の時間割で、家で『模擬試験』を繰り返し行いました」(鷗友学園女子中)

 「過去問演習の際には、わたしがタイムキーパーを務めました。低い声で『それでは、始めてください』『鉛筆を置いてください』と試験監督の役も行いました。これは息子からの評判が良かったです」(慶應義塾普通部)

 「科目ごとの時間配分や目標点などを確認しながら、購入しておいた麻布の本物の過去問を入試直前に解かせました。自信をなくす可能性もあるのでやらないという選択肢もありますが、『上り調子のこのときにもう一度解きたい』という息子の希望どおりにしました。実力の向上も感じることができ、気分良く本番を迎えることができたようです」(麻布中)

 過去問演習は、実力を確かめるというよりも、むしろ弱点を見つけ、その対策を立てるために活用するものです。間違えた問題は、なぜ間違えてしまったのかをしっかりと分析し、正解を導けるようにしておくことが重要です。保護者の方が問題の難度を見ながら上手にスケジュールを立てると、お子さんも効率良く過去問に取り組めるようになるでしょう。

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9月にSS特訓が始まってから、学習に取り組む姿勢や学習方法などに何か変化はありましたか?

(自由回答を以下の6項目に分類して集計。有効回答数179)

グラフ2

3

SS特訓を受講させたことで、お子さん自身に変化が見られましたか。

(自由回答を以下の6項目に分類して集計。有効回答数223)

グラフ3

20年12月号「そこが知りたい!」シリーズ Vol.6:
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