受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

海城中学校

2020年6月26日(金)

第3期学校改革でICT教育に着手
インターネットを介し、充実した遠隔授業を実施

 1891年に古賀喜三郎が私財を投じて創立した海軍予備校を前身とする海城中学高等学校は、開校以来、「国家・社会に有為な人材の育成」を建学の精神に掲げる完全中高一貫の男子校です。同校は、対話的なコミュニケーション能力とコラボレーション能力から成る「新しい人間力」と、課題を設定し解決する能力から成る「新しい学力」をバランス良く兼ね備えた人材の育成をめざしています。

 この日の説明会の冒頭、校長特別補佐の中田大成先生は、新型コロナウイルス感染症の影響による休校期間中に行われた高1の化学の遠隔学習指導の様子を紹介しました。新年度の初日である4月14日から開始された遠隔学習指導には、同校が2018年に導入したマイクロソフト社のグループウェア「office365」を使用。第1段階では学校から資料を配信し、第2段階では非同期(オンデマンド)双方向型の授業を開始。そして第3段階では、双方向型のライブ授業をオンラインで行うようになりました。中田先生は「オンライン授業は比較的少人数で行われている高校の選択科目や、希望者による質問会などで試行的に実施し、オンライン機能はむしろ生徒たちの生活習慣の立て直しや、メンタル面のサポートのために多用しました」と説明しました。

 中学生に対しては、規則正しい生活を維持するため、オンラインによる朝のホームルームを行ったそうです。また、高3には大学受験に向けた個人面談を行うなど、ウェブ会議システムを利用したさまざまな取り組みを実施したことが報告されました。

 このようにインターネットを介した授業がスムーズに実施できている背景には、同校が30年前から取り組んできた学校改革があります。第3期となる現在は「ICT教育の充実」を課題とし、2016年までにすべての教室に電子黒板機能付きのプロジェクターとWi-Fiルーターを設置。高校では生徒全員が授業でiPadを使用しています。今年の2学期からは、中学生全員にMacBook Airを配布する予定です。中田先生は「再び休校になっても、万全の態勢で対応できる準備は整っています」と強調しました。

 続いて、共生・協働の力から成る「新しい人間力」と、課題を設定し解決する能力から成る「新しい学力」をバランス良く兼ね備えた人材の育成をめざす同校の教育内容について、具体的な説明がありました。

 「新しい学力」を育成するため、同校では1992年から中1~3の社会科で探究型総合学習に取り組んでいます。そこでは、中3での社会科卒業論文の作成に向けて、中1時より毎学期自分で課題を設定し、取材・調査を行い、レポートを執筆します。また、「新しい人間力」を育むために、中1・2では、グループで課題解決に取り組む体験学習プログラム「プロジェクトアドベンチャー(PA)」を実施。中1~3の各学年では、ドラマ(演劇)の手法を用いて体験的に学ぶ教育プログラム「ドラマエデュケーション(DE)」も取り入れています。

 一方、グローバル教育では、中学で1学年約30名の帰国生を受け入れ、多様な生活体験や学習体験を持つ生徒を各クラスに均等に割り振ることで、共生の精神を養っています。海外大学進学をめざす生徒には、個別でカウンセリングやエッセー・ライティングなどのサポートも実施。その成果として、今春卒業した生徒が9月からはハーバード大学に進学します。また、高校のグローバル部は、全日本高校模擬国連大会に出場し、輝かしい成績を収めているそうです。

 2021年度入試については、入試広報室の塩田先生から「例年、通知表のコピーの提出が必要ですが、今年は1学期や前期の成績については気にせずに提出してください。何か気になる点がありましたら、該当箇所にメモを貼ってお知らせください」という説明がありました。また、追加合格が発表される場合があるため、「出願時には必ず、連絡を取りやすい電話番号を二つお知らせください」とも伝えられました。

イメージ写真 現在、理科館を建築中。2021年夏には、物理・化学・生物・地学の専用実験室が誕生します

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