受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

世田谷学園中学校

2020年6月17日(水)

仏教と禅の精神に基づく人間教育で 「智慧と慈悲と勇気の人」を育成

 1592年に開かれた曹洞宗吉祥寺の学寮「旃檀林」を起源とする世田谷学園は、禅の精神に立った人間教育を実践している男子進学校です。教育理念である「Think & Share」は、お釈迦様のことばである「天上天下唯我独尊」を独自に英訳したもの。校長の山本慈訓先生は、「このことばの本当の意味は、『この世の中で、わたしにはわたしだけが持っているかけがえのない価値があり、あなたにはあなただけが持っているかけがえのない価値がある』ということです」と話します。また、「Think & Share」のうち「Think」は人の存在の尊さを説く禅の人間観に基づいており、「Share」は固有の価値観を認め合うことで平和な社会が創造されるという禅の社会観・世界観に基づいています。そして、「明日をみつめて、今をひたすらに」「違いを認め合って、思いやりの心を」をモットーに、「かしこく(智慧)、豊かで(慈悲)、たくましい(勇気)」人の育成をめざしています。

 心の教育としては、曹洞宗の大本山である横浜市の總持寺と福井県の永平寺での「一泊参禅」があります。山本先生は、「坐禅を組んだり、作法を守りながら精進料理を頂いたりする経験を通して、生徒たちに感謝の気持ちが芽生えます。だからこそ、わたしたちは、心を豊かにする『感謝の気持ち』を育む禅の教育を大切にしているのです」と強調しました。

2021年度から理数系に特化した 「理数コース」を設置

 続いて、数学科の糟谷肇先生が同校の教育について中高6年間の成長と関連づけながら説明しました。同校では授業や行事などを含むすべての活動を通して、これからの社会で生きていくために必要な「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」からなる「学力の3要素」を習得していきます。毎年9月に行われる学園祭「獅子児祭」では、1年生から3年生までは成長段階に応じてアートやダンスなどのテーマに取り組み、さまざまな経験を重ねます。4年生(高1)以上では自由な発想が大切という考えから、個々の生徒が実行委員として、また有志団体の一員として参加します。どの学年も主体的に取り組み、自己表現力を磨く場となっているそうです。

 また、グローバル教育プログラムとして、4年生で全員参加のカナダ英語研修旅行(12日間)を実施。姉妹校のグレンライン・ノーフォーク・スクール(GNS)や現地の大学生との交流を通して、生活や文化の違いを理解し、スピーチやディベートで英語力を磨きます。世田谷学園の卒業生でもある糟谷先生は、自身の経験を交えながら「学園での活動には、どんな状況でもプラス思考で取り組むことが大切です。学園を信頼し、刺激し合える仲間と共にすべての機会を学びにつなげて、成長してほしいと思います」と結びました。

 なお、同校は2021年度から、従来のカリキュラムをブラッシュアップした「本科コース」と、1年生から理数系科目を重視したカリキュラムの下で学ぶ「理数コース」の2コース制を導入します。2021年度入試では日程や科目の変更はありませんが、1~3次と算数特選の各試験でコースごとの定員を設定します。理数コースについては1~3次とも、算数と理科の配点を高く設定します。詳細は9月以降に開催される入試説明会で発表するそうです。

イメージ写真 東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋」駅から徒歩10分。約60人が坐禅を組める本格的な禅堂や温水プール、300席の生徒食堂などがあり、勉強やスポーツに打ち込める環境が整っています

www.setagayagakuen.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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