受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

武蔵中学校

2020年7月6日(月)

「自調自考」の“エンジン”を身につける伸びやかな学びの環境

 1922年に開校した国内初の私立の7年制高等学校を前身とする武蔵高等学校中学校。2年後の2022年に100周年という大きな節目を迎えるに当たり、同校では、伝統の強みを生かしながら次の100年に向かう「新生武蔵のグランドデザイン」を描いているところです。

 この日のオンライン説明会の冒頭、昨年4月に校長に就任した杉山剛士先生は次のようにあいさつしました。「先行きが不透明で、グローバルなつながりが重要となるこれからの時代、求められるのは受け身の学びではなく、自分で考えて、自分の力で判断して、困ったときには仲間の力を借りながら協力して乗り越える力です」

 続いて、同校が建学以来掲げてきた三理想である「東西文化融合のわが民族理想を遂行し得べき人物」「世界に雄飛するにたえる人物」「自ら調べ自ら考える力ある人物」が紹介されました。とりわけ三つ目の「自調自考」の精神が、武蔵の教育の根本であると話す杉山先生は「10代という重要な時期に、試行錯誤を繰り返しながら自調自考の“エンジン”を身につけられるかどうかが、その後の人生を決定づけます。その自調自考のエンジンを装着する学びが武蔵にはあります」と強調します。そして、新生武蔵のグランドデザインの柱が「希望する進路の実現」「さらなるグローバル化」であるとしたうえで、「こうした教育方針はもちろん、学校に流れる空気、校風も考慮して、10代の多感な時期をどういった環境で過ごすか検討してください」と結びました。

 続いて、広報委員長の小池保則先生が、「自調自考」の力を育て、本質を追求する武蔵の学びについて解説しました。「本物に触れる」実践例として、構内の豊かな自然を観察する理科の授業や、くずし字で書かれた江戸時代の古文書を読み、日本語の多様性に触れる国語の授業などを紹介。また、昨年からは総合学習の一環として、中2の民泊実習を群馬県みなかみ町で実施し、3泊4日の日程で地域研究に取り組んでいます。また、高校の英語劇は単に英会話を習得することが目的ではありません。生徒が英語による脚本作りから演出までを手掛け、コンテンツ制作を体験するものです。

 そして「世界をつなげる」「独創的で柔軟な真のリーダー」を育てるために、校友会活動や夏期学校、高1の総合講座など、生徒の自主性やリーダーシップを引き出すような機会も数多く設けられています。

 最後に、グローバル教育センター長の酒井良介先生から、グローバル教育についてお話がありました。同校では、世界で生きていくための態度や価値観、未知への挑戦の志を育てるため、三つの側面で生徒の学びを支えています。

 一つ目が、多様性・複言語・複文化を理解することを目的とした、第二外国語の履修制度です。独語・仏語・中国語・韓国朝鮮語の中から一つを選び、中3の1年間は必修として全員が学びます。希望者は高校でも中・上級レベルを自由選択で学ぶことができます。

 二つ目は、国外研修制度です。海外提携校との交換留学制度で、現在は6か国にある提携校と交流。毎年十数名の高2生が現地で8週間過ごします。渡航費は学校の奨学金から出し、宿泊費や現地での授業料は学校負担となっています。このほか、「国内・海外活動チャレンジ奨励制度」を利用して、海外での研究や活動に取り組む生徒もいます。

 三つ目は、隣接する武蔵大学との高大連携講座です。中高のカリキュラムや教科の枠にとらわれない学びを支援するため、放課後の時間帯に武蔵大学の正規授業を科目等履修生として無料で受講できるというものです。昨年度は「グローバル・コミュニケーション」「先進の科学技術」といった講座を受講した生徒がいました。

 その他、武蔵学園のプログラムとして、夏休みに学内で英語だけで過ごすイングリッシュサマーキャンプや、英語でサイエンスを学ぶRED(Research Essay-writing Discussion)プログラムなど、生徒にチャレンジを促すさまざまな仕掛けが数多く用意されています。

イメージ写真 校舎新築に伴い、「学びの水脈と対話の杜」というコンセプトでキャンパス整備が行われ、2019年3月にすべての工事が完了。最新の設備がそろう充実した教育環境が整いました

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