受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東洋英和女学院中学部

2020年7月16日(木)

自己肯定と他者尊重の精神を培うプロテスタント校

 明治期の日本の女性教育の推進をめざし、1884年にカナダ・メソジスト教会の女性宣教師マーサ・J・カートメルによって開設された東洋英和女学院は、プロテスタントの精神を根幹とする人間教育を実践しています。

 オンラインで行われたこの日の説明会では、まず、中学部長の石澤友康先生が、学院の標語である「敬神奉仕」について、次のように解説しました。「これは『神を敬い隣人を愛する』という意味で、1928年に掲げられました。建学の精神を表すこのことばの実践者として、他者のためにみずからなすべきことを考え、行動できる女性に成長してほしいと願っています」

 その実現のために、同校では「国際性を養う」「自分のタラント(賜物)に気づく」「感性や教養を磨く」の3点が重視されています。石澤先生は「本校での教育活動を通じて、自分を知り、自己を肯定する『自己理解』と、他者を尊重できる『他者理解』の二つの視点が育まれるよう導いています」と説明しました。

 続いて、同校の教育の特徴として挙げたのが、「英語教育+国際教育」「読解力の重視」「女子に特化した理数情報教育」「芸術・文化・教養」「実体験の重視」という五つのキーワードです。それを踏まえながら石澤先生は、「本校では英語に限らず、思考力の基礎となる日本語の読解力も重視しています。中学入試の国語で、文字数の多い長文読解問題を出題しているのはそのためです。その他の教科でも、問題文に書かれた内容を読み取れる力があるかどうかを見る傾向がありますが、それはこのような理由からです」と強調しました。

 定評のある同校の「英語教育」「国際教育」については、英語力の育成ばかりに偏らず、多様な価値観を尊重し、他者と相互理解を図る姿勢を養うことにも力を入れているそうです。授業では、オリジナルテキストを使用して英語に触れる機会を増やす一方、たくさんの本を読んだり、グループワークやディスカッションも積極的に取り入れたりして、思考力の基礎となるクリティカルシンキング(批判的思考)の力も培います。また、海外研修プログラムも豊富で、夏休みはカナダ、春休みはオーストラリアへの海外研修で実践力を高めます。高2のGTECでは全国平均771点に対し、同校は1011点という高いスコアを獲得しているとのことです。

 「理数情報教育」についての説明もありました。こまめに小テストを行うことで理解度をチェックする、実験を多く重ねるなど、女子教育の経験に基づいた理数教育を推し進めています。また、情報教育にも力を入れ、高校生にはノートパソコンを1人に1台持たせて活用しています。高1ではプログラミング、高2の物理ではロボット製作に取り組みます。このような充実した教育の成果として、2020年度卒業生(181名)のうち、東大・京大・一橋大をはじめとする国立大学に18名、早慶上理に合計64名、国公私立合わせて医学部医学科に36名が合格するなど、すばらしい実績を残しています。高3の成績をもとに、東洋英和女学院大学と他大学とを併願できる制度も整えられています。

 また、毎朝の礼拝、聖書の授業、学校行事、特別活動などを通して、キリスト教に基づく人格教育が実践されています。「ディアコニア活動」では、花の日礼拝で捧げた花を花束にして高齢者の方々の施設を訪問するなど、ボランティア活動にも積極的に取り組んでいるそうです。「実体験の重視」という観点から、部活動や学校行事は生徒主体で運営されています。クラブには、世界大会に出場経験のあるハンドベル部、ミュージカルに取り組む音楽部、英字新聞を作成する英会話部などがあります。放課後には「課外教室」としてピアノ・華道・英会話などのレッスンを開講。オーケストラも組織され、芸術・文化の素養を幅広く育んでいるとのことです。

イメージ写真 多彩な生徒主体の行事があり、個性を光らせて自己実現する機会が豊富にあります。たくさんの経験が自己肯定感を育み、充実した学校生活を送ると同時に将来に向けての力となります

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