受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

駒場東邦中学校

2020年6月22日(月)

大学進学後を見据えて 「みずから考える力」を養う

 東邦大学理事長・額田豊博士と都立日比谷高校の校長を務めた菊地龍道先生によって1957年に設置された駒場東邦中学校・高等学校は、サピックス生にも人気が高い男子進学校です。

 今年度より校長に就任した小家一彦先生は、同校の教育理念の象徴として、校章について次のように紹介しました。「富士山に朝日の光線が当たっているところをかたどったこのデザインは、生徒諸君に自然や世界としっかり向き合って、堅実に学んでいくことを奨励するものです」

 次に、同校が教育目標に掲げる「『自主独立の気概』と『科学的精神』を養う」については、「数学や理科の教育に重点を置くことは、自然科学のみならず、人文科学においても科学的な精神、すなわち、根拠を伴う体系的な考え方で身の回りの現象をとらえるということです。この力は、高度情報社会においても、変わらずに若者たちの進路を照らすものです」と説明しました。

 日々の授業では、「みずから考え、行動する」という基本姿勢の下、調査・議論・発表・論文作成などの活動をふんだんに取り入れています。さらに、40年以上続く交換留学制度のほか、大学や企業の研究室の見学、被災地訪問、裁判傍聴、伝統芸能体験、東邦大学医療センター大橋病院での外科医体験「ブラックジャックセミナー」なども実施して、生徒自身が実体験の大切さや価値を見いだす教育にも力を入れています。小家先生は「解くべき課題があらかじめ与えられないことは、学習者にとっては負担で、解法のスキルアップという点だけを見れば非能率的だと感じるかもしれません」と述べたうえで、「大学進学後の研究活動や、社会に出てからの自己啓発に欠かせない基礎は、中高時代に養われるべきだと考えています。大学受験に向けた実力養成においても、結果的には、『みずから考える力を養う教育』が功を奏していくのです」と強調しました。

感染予防に配慮しながら 充実した学習を継続

 続いて、中学教頭の堤裕史先生が登場し、写真や映像を交えながら、最近の学校生活について話しました。

 新型コロナウイルス感染症の影響による休校時は、GoogleのG Suite for Educationを使ったオンライン授業を実施。ビデオ会議システムによるリアルタイムの授業や動画配信・課題配信などを組み合わせて学びを継続しました。また、分散登校期間中の授業の様子も紹介され、パーテーションを設置した実験室でソーシャルディスタンスを保ちながら理科の実験に取り組む様子の写真が映し出されました。

 同校は学校行事が盛んなことでも知られています。例年5月に開催される体育祭では4色の組に分かれ、高3が下級生をまとめます。残念ながら今年は中止となりましたが、6年間同じ組に所属するため、仲間との結束力が高まるそうです。

 校外学習では主に探究活動に取り組み、中1は霧ケ峰で、中2は志賀高原でフィールドワークを行います。中3の研究旅行では奈良・京都を訪れ、事前学習・事後学習をしたうえで論文を作成し、考察力や記述力を高めています。堤先生は、「今年度の校外学習は、実施方法や時期が未定となっています。学校の外で得た学びは、物事の見方や考え方にもつながる貴重なものなので、できることはやろうと、前向きに検討しています」と述べました。

 最後に、参加者から「中学に入学した段階で生徒の英語力に差はありますか」「数学の授業の進め方について教えてください」などの質問が寄せられました。これらに対しては、「クラスを2分割してきめ細かく指導し、放課後にはネイティブ講師によるチャットルームも開設しています」「中3で習熟度別クラスを設けたり、チームティーチングを行ったりしています」といった回答がありました。

イメージ写真 同校は2017年に創立60周年を迎えました。SDGsプログラムが始まり、CALL教室(ICT教育で活用)の導入、グラウンドの人工芝化が進んでいます(9月に完成予定)

www.komabajh.toho-u.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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