受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

フェリス女学院中学校

2020年8月25日(火)

“For Others”の精神の下、人とのかかわりを大切にする「しなやかな心」を育む

 フェリス女学院は、1870年にキリスト教宣教師のメアリー・E・キダーが、居留地39番のヘボン施療所で、日本の女子教育の先駆けとして英語の授業を行ったことから始まります。今年で創立150周年を迎えました。

 あいさつに立った校長補佐の安東努先生は同校のモットーを表す“For Others”(他人のために)と、三つの教育理念「キリスト教信仰」「学問の尊重」「まことの自由の追求」に触れ、「生徒たちが“For Others”の精神で自分の人生をみずから切り開いていけるように、本校では『本物の学問』と真剣に向き合い、自由を追求していくことを大切にしています」と述べました。

 キリスト教に基づく教育を実践する同校では、毎朝、全校生徒が講堂に集まって礼拝を行うほか、週1コマの聖書の時間や宗教に関係する音楽の授業が6年間必修となっています。学年単位で行われる「修養会」では、同級生と人生について話し合い、生きることの大切さを考えます。

 また、40年前から児童養護施設などで行っている奉仕活動についても説明がありました。秋の「奉仕週間」では、社会事業に従事している方や、ボランティア活動に取り組んでいる方から話を聞きますが、生徒たちにとっては、「自分は他者のために何ができるか」を考える良い機会となっているそうです。

 最後に、安東先生は生徒の様子について、「フェリス生は友だちとも教員ともフランクに話し合います。互いを認め合い、支え合う関係を築きながら己の内面を見つめ、将来の生き方を模索しています」と述べました。そして、「日々の学習はもちろん、委員会・クラブ活動・学校行事においても生徒たちの自主性を大切にしています。さまざまなかかわりのなかで『まことの自由』を追求し、大きく成長していってほしいからです」と結びました。

 続いて、募集広報委員長の近藤華子先生が、授業や学校生活について説明しました。同校では、教科書に書かれている事柄を暗記したり、教えられたことを覚えたりするだけではなく、主体的に学ぶことが真の理解につながると考え、実験研究レポート・小論文・プレゼンテーションが多く取り入れられています。科目を細分化してカリキュラムを編成し、より高度で専門的な知識を身につける「深い学び」と、教養主義に基づいた「幅広い学び」を実践しています。また、多彩な学校行事も主体的に学ぶ機会となっています。その代表例として、環境教育を目的としたフィールドワーク、平和学習を目的とした広島研修旅行、三浦半島で自然観察をする理科研修を紹介した近藤先生は、「生涯にわたってみずから探究し、学び続けることができる、真に『自立した学習者』の育成をめざしています」と述べました。

 中学では宿題や小テストで基礎学力の充実を図るとともに、自主的な学習の姿勢を育成します。学習の遅れ気味な生徒を対象とした個別指導や、夏休みの補習も実施され、きめ細かくフォローしているそうです。高1までは文系・理系のどちらを志望するかにかかわらず、全員が共通カリキュラムで学ぶことで、各専門分野における深い知識と教養を身につけ、文理に偏らない幅広い視野を養います。高2からは選択科目が増えますが、生徒は希望する進路に応じて、各自で授業を選択していきます。

 近藤先生はフェリスの学びの特徴として「対話」を挙げ、「生徒同士の、また生徒と教員との対話を重視する本校には、『常に自分の考えを高め、考え抜く文化』と『自由に議論する環境』があります。中高6年間の学びを通じて、他者の視点から自己を捉えなおし、他者とともに新しい考えを創造するための底力を養ってほしいと願っています」と話しました。

イメージ写真 歴史的建造物の多い異国情緒あふれる地域にある落ち着いた雰囲気のキャンパス。2015年には建て替え工事が完了し、施設も充実しています

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