受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京都立小石川中等教育学校

2020年7月28日(火)

「教養」「理数」「国際」を柱に
「課題探究型の学び」に取り組む

 1918年に府立第五中学校として開校した東京都立小石川中等教育学校。教育理念「立志」「開拓」「創作」を実現するため、「小石川教養主義」「理数教育」「国際理解教育」を柱とした教育プログラムを実践し、次代を切り開くグローバルリーダーの育成をめざしています。

 オンラインで行われた説明会で、校長の梅原章司先生は、開校当時から長く受け継がれている「小石川教養主義」の学びについて紹介しました。

 まず、同校では幅広く奥深い教養を培うために、6年間を通して生徒全員が共通カリキュラムで学習し、文系・理系によるクラス分けも行いません。そして、「教養主義」を象徴するのが、総合的な学習の時間や、学校設定科目の時間に行われる「小石川フィロソフィー」です。これは6年間かけて課題探究型のプログラムに取り組み、問題解決力や探究心を育むもの。まず1年生(中1)では「言語スキル」の向上を図り、課題解決に必要な読解力や表現力を養います。続いて、2年生(中2)ではグラフや統計を読み解き活用する「数量スキル」を高め、3年生(中3)の「プレ課題研究」では研究成果を発表します。4年生(高1)では「情報活用能力」を向上させ、5年生(高2)では高度な研究と論文作成に取り組みます。そして最後に、6年生(高3)では研究報告書を作成し、その成果を発表します。

 「理数教育」も重視しており、6年間を通じて学習指導要領の範囲を超える高度な内容を学ぶことができます。理科は五つの実験室を活用して、数多くの実験・観察を実施しており、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)にも3期連続で認定されています。一方、数学は中学の内容を2年生までに学び終えて、3年生から高校の内容に入ります。また、全学年で習熟度別授業を行うなど、一人ひとりの学力に応じたきめ細かい指導も徹底しています。

 さらに、授業以外にも、専門家を招いて年間10回以上開催される「サイエンスカフェ」、放課後や土曜日に実験室を開放する「オープンラボ」など、高度な研究に触れる機会を設けることで、生徒の科学に関する興味・関心を引き出しています。

大学との連携教育も充実
学校外の大会での実績も多数

 東京農工大学との高大連携・協同研究や、お茶の水女子大学と連携した生命科学実験講習など、大学との連携プログラムもあります。国際科学オリンピックなど、各種大会での実績も豊富です。昨年度のSSH生徒研究発表会では、当時6年生(高3)の生徒が「変形菌イタモジホコリの変形体における自他認識行動」というテーマで文部科学大臣賞を受賞。国内予選を勝ち抜いて出場した「ロボカップジュニア世界大会」でも、総合2位に輝きました。

 「国際理解教育」については、英語でも数学と同様に習熟度別授業を行っているほか、4名の外国人講師による「コミュニケーション」の授業も実施しています。3年生の海外語学研修はオーストラリアで2週間のホームステイを経験します。5年生の海外修学旅行では3泊5日の日程でシンガポールとマレーシアを訪れ、英語によるディスカッションに挑戦します。

 学校行事は毎年9月の「行事週間」に、生徒運営による芸能祭・体育祭・創作展が開催されます。それが終わると、6年生は受験モードに切り替え、例年、高い進学実績を残しています。2020年3月の卒業生について見ると、東京大に10名、京都大に5名、東京工業大に3名、一橋大に8名が現役で合格。海外の大学にも多数合格しました。最後に梅原先生は「本校は、大学進学だけを目標にしているわけではありません。好奇心を持って学びを楽しみ、チャレンジを続ける生徒にこそ入学してほしいと願っています」と説明会を締めくくりました。

イメージ写真 都営三田線「千石」駅から徒歩3分、JR山手線「巣鴨」駅から徒歩10分という好アクセス。生徒の自治が大切にされており、前期課程(中学生)は制服がありますが、後期課程(高校生)は私服通学です

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