受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

逗子開成中学校

2020年9月2日(水)

立地を生かした「海洋教育」で“生きる力”や協働力を養う

 逗子開成中学校・高等学校は1903年、東京の開成中学校の分校「第二開成学校」として開校しました。その後、開成中学校からは独立し、現在では神奈川県有数の進学校になっています。校名の由来となる「開物成務(人間性を開拓・啓発し、人としての務めをなす)」の理念の下、心身ともに健全でたくましい青年を育てています。

 この日のオンライン説明会では、初めに校長の高橋純先生があいさつに立ち、新型コロナウイルス感染症の影響による休校期間中の対応について説明しました。4月は各家庭のネットワーク環境を確認したうえで課題を指示し、5月の連休明けからは「評価を伴う本格的なオンライン授業」をスタート。その際は、家庭によってネットワーク環境が異なることを考慮し、オンデマンドでの動画配信を中心に授業を行ったそうです。Google Classroomなどを利用して、各家庭と学校間の連絡や学習に関する指示もこまめに行いました。高橋先生は「オンライン授業には長所もありますが、『学校に来て学ぶ』ことの意義を再認識させられました。実体験を通して、人間関係や社会性を学び、協働力やコミュニケーション力を培えるのは、学校という共同生活の場があるからです。今後は、オンライン授業で培ったノウハウを対面授業に生かしていきたいと考えています」と述べました。

 次に、キャンパスのすぐそばの逗子湾を利用した「海洋教育」について説明しました。その内容は大きく分けて「ヨット製作・帆走」「遠泳」「海洋人間学講座」の三つです。「ヨット製作・帆走」は、まず中1でグループごとに小型の競技用ヨットを製作します。完成したヨットの進水式は中2の5月に行い、中3まで帆走実習に取り組みます。高橋先生は「ヨットの製作や準備を通じて、仲間と協力し合うことで、生徒たちは協働力を身につけます。一方、ヨットは1人乗りなので、いったん海に出ると、自分自身ですべてを行わなければなりません。こういった経験は、勉強にも通じるものがあるかもしれません」と語りました。

 中3の7月に行われる「遠泳」は、生徒全員が逗子湾内を約1500m泳ぎます。例年、泳げない新入生も一定数いますが、中1の5月から屋外プールでの授業を行うため、中1の間にほとんどの生徒が泳げるようになるそうです。そして、「海洋人間学講座」は、東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センターと提携協定を結んで行っているもの。海洋物理学や地球惑星科学の専門家を招き、講演会やワークショップなどの授業も交え、海についての教科横断型の学習を展開しています。海についてさまざまな角度から学ぶことで、幅広い教養を育むのがねらいです。

 このほか、同校が力を注いでいるグローバル教育の説明もありました。全員参加のプログラムとして、ニュージーランド研修旅行(中3)やアジア研究旅行(高2)を行っているほか、希望者を対象にした、フィリピン・セブ島での語学研修やアメリカでのリーダー研修(いずれも中3~高2の夏休み)もあります。さらには1年間のカナダ留学なども実施。生徒にとっては、実践的な語学力を高めるとともに、視野を広げる機会にもなっています。

 続いて、教頭の小西信行先生から2021年度入試の説明がありました。新型コロナウイルス感染症を警戒しながらの入試になるため、当日は、アルコール消毒や検温のほか、健康チェックも行うなど、感染防止対策を徹底するとのことです。また、1教室当たりの人数を大幅に減らし、席の間隔も十分に開けて、ソーシャルディスタンスを保つ予定です。小西先生は「例年、体調不良の受験生は別室で試験を受けられましたが、2021年度はできません。追試の予定もないので、体調管理には十分に気をつけてください」と話しました。12月26日の帰国生入試、2月1日・3日・5日の一般入試ともに、日程は例年と同様です。出題内容にも大きな変更はありません。合格ラインは各教科とも65~70%が目安とのこと。高得点をあげるポイントとして、「問題を正確に読み解く読解力」「読み取ったことと自分の知識とをつなぎ合わせる思考力」「考えたことを正確に伝える表現力」の三つを養うことが大事だと伝えられました。

イメージ写真 宿泊施設のある「海洋教育センター」、一般の劇場同様の設備を備えた340席の「徳間記念ホール」、全面人工芝のグラウンドなど、充実した施設がそろっています

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