受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

恵泉女学園中学校

2020年9月29日(火)

「聖書・国際・園芸」を教育の柱に、21世紀に求められる力を育てる

 クリスチャンの河井道によって1929年に創立された恵泉女学園。第一次世界大戦を経験した創立者の「広く世界に向って心の開かれた女性を育てなければ戦争はなくならない」という思いを受け継ぎ、キリスト教に基づく教育を実践し、多方面で活躍する女性を育成しています。

 この日のオンライン説明会では、さまざまな施設を紹介する映像が流れた後、この春、校長に就任した本山早苗先生が登壇。教育の特色について「本校は、『聖書』『国際』『園芸』の三つを教育の柱として、主体性・多様性・協働性を育んできました。さらに近年は、第四の柱として『芸術』にも力を入れ、感性や表現力を磨くことでバランスの取れた総合的な人間力を育んでいます」と紹介しました。

  「みずから考え、発信する力」を大切にしている同校では、創立以来、制服を定めていません。「自由服は個性を表す手段であり、同時に、TPOをわきまえた服装を選び取るという教材としての側面もあります」と本山先生は話します。また、毎朝25分間の礼拝では、生徒が持ち回りで、自分の思いを素直に語る「感話」を行っています。生徒たちは、友人や先輩の考えを聞くことで多様な価値観に触れ、思索を深めているそうです。

 教科教育では、グループや個人で課題を見つけて情報を収集し、課題解決に向けて学ぶ取り組みを各教科で行っています。たとえば中3では、国語や「情報の科学」の授業を通して、メディアリテラシー教育を展開。グループごとにテーマを選び、実験計画から発表までを協力して行う理科の「探究実験」では、論理的な思考能力を鍛えます。

 定評のある英語教育についても説明がありました。検定教科書とオリジナル教材を併用しながら、クラスを2分割した少人数クラスできめ細かく指導しています。中学では単元ごとに小テストを実施し、間違えたポイントを自己分析した「直しノート」の提出を義務づけることで基礎力の定着を図っています。さらにはリスニング、暗誦、スピーチ、エッセイライティングなどを積極的に取り入れて段階的に4技能を伸ばし、自信を持って発信できる英語力を身につけます。

 こうして培った英語力を応用・運用する機会としては、ネイティブ講師による英会話授業や、英語スピーチコンテストなどがあります。カリフォルニア大学などから招く女子学生たちとの交流を通じてコミュニケーション能力の向上をめざす「エンパワーメント・プログラム」も用意しています。さらに、高1・2の希望者を対象とした17日間の短期留学(アメリカ、オーストラリア)、3か月の中期留学(オーストラリア)、1年間の交換留学(オーストラリア)、タイ学校交流プログラムなど、多彩な国際交流プログラムを通じて生徒の知見を広げています。本山先生は「本校では高1・2の生徒全員が校内でGTECを受けます。高2の平均スコアは全国平均より150点以上も高い925点で、本校の生徒の英語力の高さは外部試験でも実証されています」と強調しました。

 また、中1・高1で必修の「園芸」の授業では、畑の土に触れ、野菜や草花などを仲間と協力しながら育てます。「清里ファームワーク」での酪農体験(中2)、青森県の牧場で行われる有志による「カワヨワークキャンプ」(中3・高1)などの体験行事もあります。自然とのかかわりのなかで「いのち」の尊さを知り、チームワークとともに豊かな心を養っているのです。本山先生は、「人間の幸福感は自己肯定感と共感力から生まれます。本校では、幸福感を持って、よりよく人生を生きていく力を育てたいと思っています」と語りました。

 進学指導については、副校長の江田雅幸先生が説明しました。同校では、さまざまなロールモデルに触れるキャリア教育を行い、上級生や卒業生から話を聞く機会を数多く設定しています。近年では、理系や芸術系の大学へ進学する生徒も多いとのこと。江田先生は「大学合格をゴールにするのではなく、一人ひとりの生き方を考えながら、きめ細かい進路指導を行っています」と強調しました。

 2021年度入試は、第1回が2月1日午後、第2回が2日午前、第3回が3日午後に行われます。試験科目は第2回が4科で、第1回と第3回は2科です。「合否はウェブのみでの発表となり、第3回の入学手続きは2月6日15時まで延長されます」とのことです。

イメージ写真 約9万冊の蔵書を誇る「メディアセンター」はホームルーム教室24室分の広さの知の拠点。理科特別教室は分野別に6教室あるなど、学習内容に合わせた特別教室も充実しています

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