受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

開智未来中学校

2020年9月30日(水)

能動的に学ぶ探究学習と発信力を養うICT教育で、社会を牽引するリーダーを育てる

 埼玉県有数の進学校として知られる開智中学・高等学校の姉妹校として、2011年に開校した開智未来中学・高等学校。開智学園に受け継がれる理念「創造・発信・貢献」を校訓に掲げる同校は、先進的な教育プログラムを実践し、「国際社会に貢献する心豊かな“創造型・発信型”リーダーの育成」をめざしています。

 学校長の加藤友信先生は「テストで測る認知能力だけを伸ばしても、予測不可能な未来を牽引していく人材にはなれません。知識を支える柱となるのは非認知能力です。自制心や物事をやり抜く力も、同じように育てなければなりません」と話します。

 同校の教育プログラムの土台となるのは、独自に開発された「学びのサプリ」です。この「学びのサプリ」とは、東京大学で哲学を専攻した初代校長の関根均先生(現・特別顧問)が考案した学習法で、六つの授業姿勢(ねらい・メモ・反応・発表・質問・振り返り)を身体化させるなど、一生役立つ「学びのスキル」を高めていきます。

 開智学園が実践してきた「探究型の学び」も重視しています。たとえば、中1の里山フィールドワークでは長野県飯山市を訪ね、グループワークを通して「観察・発見・疑問」という探究活動の基本を身につけます。しかし、今年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、宿泊型の校外学習を断念せざるを得ず、内容を変更しました。学校からほど近い、ラムサール条約の登録湿地である渡良瀬遊水地で自然探究を行ったそうです。また、中3のH-プロジェクト探究フィールドワークでは、3泊4日の行程で広島・滋賀・京都を訪れ、歴史・文化・自然など自分が興味を持った分野について調べる個人探究活動に取り組みます。広島では事前学習で作成した「英語の平和宣言文」を実行委員が代表で読み上げて「千羽鶴」を奉納し、京都では歴史探索を行います。

 英語に着目した「探究」の学習にも力を入れています。中2は福島県のブリティッシュヒルズで2泊3日の英語合宿を行い、オールイングリッシュの生活を送ります。高2の「ワシントンフィールドワーク」では、スミソニアン博物館で2日間にわたる調査・研究に取り組むほか、現地の高校生や大学生とも交流します。そこでは、英語によるプレゼンテーションを行うなどして英語力を鍛えるとともに、異文化や多様な価値観を尊重することの大切さも学びます。

 加藤先生は物理の教員ですが、ICT教育とカウンセリングの指導経験も豊富です。その知見を生かし、「開智学園のICTパイロットスクール」として開校した同校では、ICT教育を推進し、人間力の養成にも力を入れてきました。たとえば、4年前から1人に1台タブレットを支給し、通常の授業でもICTを活用するようになりました。データ化したプリント課題を配信し、生徒もそれをデータで提出することで効率化を図ったほか、チームで意思確認をしながらディスカッションをして、結論を導く「コンセンサスゲーム」を行い、思考力アップを図ったりもしたそうです。

 このほか「未来TED(Technology Entertainment Design)」でも、フィールドワークや才能発見プログラムなどの探究活動を行います。その成果は、タブレットを効果的に用いながら日本語や英語でプレゼンテーションします。こうした先進的な取り組みに力を注いできた結果、この春の臨時休校期間中は、全学年で合計2360本もの授業動画を配信できたとのこと。加藤先生は「生徒の安全を確保しながら、滞りなく教育活動ができたので、新たな可能性を感じることができました」と語り、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 「未来TED」での学年代表生徒の様子。中1生から高1生が一堂に会し、それぞれの学年で学んだことをプレゼンテーションします

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