受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京農業大学第一高等学校中等部

2020年10月12日(月)

「知耕実学」の教育理念の下、大学と連携した「学びの楽しさ」を知るプログラムを展開

 榎本武揚が1891年に徳川育英会育英黌農業科を創設したことに始まる東京農業大学は2021年、創立130周年を迎えます。その旧制予科を前身とする東京農業大学第一高等学校に中等部が併設されたのは2005年。東京農業大学の精神である「質実剛健」「自主独立」を校訓に、中高一貫校としてのスタートを切りました。

 その特徴は、隣接する東京農業大学の研究施設を利用した高度な実験やフィールドワークなど、独自の取り組みを実践していることです。オンラインで開催された説明会の冒頭で、校長の田中越郎先生は「中高6年間を通して、生徒一人ひとりに、学業・社会性・体力の三つを身につけてもらいます。将来社会に出たときに、その荒波を乗り越えて、世の中の役に立つ人材となってほしいからです」と述べました。

 同校の教育理念は「知耕実学」。机上での学びではなく、本物に触れて学ぶことに重きを置き、「自分の目で見て、自分の頭で考えて、自分のことばで発信できる力」を養う教育を実践しています。たとえば数学では、折り紙やブロックを用いて多面体を作り、それがどんな科学技術に利用されているかまで考えさせ、理解を深める体験型の授業を行います。理科は、週4コマのうち半分以上は実験・観察で、結果の記録・分析・考察・検証に取り組みながら、論理的思考力を伸ばしていきます。また、稲作(中1)、東京農業大学の教授の指導による実習「お米の科学」(中2)、大学の施設でのみそ・しょうゆ造り(中3~高1)といった、大学付属校ならではの総合学習にも力を入れています。入試広報部の川崎剛先生によると、「データの取り方、論文の書き方、発表の仕方を細かく学習していきます。東京農大からノウハウを受け継ぎ、『学会で発表できるレベルの論文』を意識して指導しているので、コンクールなどで入賞する生徒も多く出ています」とのことです。

 中等部ではClassiを使用し、毎日の学習記録をつけたり、朝終礼で小テスト(英語・数学・国語)や単元ごとの確認テストを実施。夏期講習では200講座以上を開講しているほか、サポート体制も充実しています。続く高等部では、高1から習熟度別クラス編成となりますが、文系・理系に分かれるのは高3からとなります。「高2までは、文系科目も理系科目もバランス良く学ばせて、国公立大学受験にも十分対応できる能力を養います」と川崎先生は話します。

 さらに、「正解のない問い」に先生と生徒が一緒に向き合い、活発な議論を展開する次世代型キャリア教育「エナジード」や、先生方が「授業では取り上げないが、興味を持ってほしい」と考えるテーマを生徒たちに提案して、参加者を募る「一中一高ゼミ」など、知的好奇心を刺激する試みも多くあります。

 英語教育にも注力しており、中等部では少人数制の習熟度別授業を実施しています。中3からは高校の内容に入ります。1学年を15クラスに分け、外国人講師によるオールイングリッシュの授業を1日6時間、5日連続で受講する「English Camp」(中1)や、河口湖で行う国内留学プログラム「Achieve English Camp」(中2希望者対象)、オーストラリアファームステイ(中3希望者対象)など、異文化に触れる機会も豊富に用意しています。

 2021年度入試は、第1回(2月1日午後)が前年までの2科4科選択から、算数・国語または算数・理科のいずれかの組み合わせによる2科に変更されます。また、この第1回は、併願校との移動時間を考慮して、集合時刻を14時15分、15時15分、16時15分の3段階に設定するとのこと。川崎先生は「得意な科目で実力を発揮できる本校の入試に、ぜひ挑戦してください」とメッセージを送りました。

イメージ写真 行事でも体験型の学びを重視。中3の修学旅行では北海道を訪れ、自然観察のほか、荒巻鮭づくりを体験します

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