受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京都立三鷹中等教育学校

2020年11月24日(火)

先進的な学びを実践し、「思いやり・人間愛を持った社会的リーダー」を育てる

 東京都立三鷹中等教育学校は、2010年に開校した中高一貫教育校です。前身の三鷹高等学校の伝統である「自主自律」「文武両道」を継承し、特色ある教育を実践しています。

 この日、オンラインで開催された説明会において、校長の藤野泰郎先生は「『思いやり・人間愛を持った社会的リーダーの育成』という基本理念は、教員だけでなく生徒たちにも浸透しています」と述べ、「東京グローバル10指定校」「Society5.0に向けた学習方法研究校」「人生設計学」といった取り組みを紹介しました。

 まず、「東京グローバル10」とは、東京都教育委員会が次代を担うグローバル・リーダー育成に向けた学校の取り組みを支援するため、都立高等学校および都立中等教育学校のなかから選定した10校のことで、同校もそのなかの1校です。留学制度だけではなく、海外からの来校者との国際交流の機会も豊富で、英語ではネイティブ教員による授業や習熟度別の少人数授業を実施しているほか、オンライン英会話を導入するなどして、4技能5領域の力を伸ばします。語学研修制度も充実しており、なかでも3・4年生(中3・高1)の海外ボランティア研修(10日間)ではシアトル(アメリカ)またはオークランド(ニュージランド)から選択でき、例年80名ほどが参加しています。また、5年生(高2)の修学旅行では台湾を訪れ、現地の高校生と交流を深めます。1年間の長期留学制度も整備しており、例年7~8名が派遣されています。

 また、2016年に東京都教育委員会から「ICTパイロット校」の指定を受けた同校では、生徒全員にタブレット端末を貸与し、生徒の主体的で能動的な学習による学力向上をめざして授業改善に取り組んでいます。さらに、2020年度には「Society5.0に向けた学習方法研究校」にも指定されました。電子教科書などICTを活用した先進的な授業を実施しており、他校からの視察も多いそうです。ICT環境が構築されていたため、新型コロナウイルス感染症の影響による休校が始まったときも、オンライン授業にスムーズに移行できたそうです。

 そして、同校独特のキャリア教育が「人生設計学」です。6年間を2年ごとの3ステージに分け、各ステージのまとめとして論文作成・発表を行います。1・2年生では職場見学・職場体験で調査・研究活動に取り組み、職業観や勤労観を養い、理想のリーダー像について考えます。3・4年生では大学・研究室訪問や大学模擬講義などを通して、自分が追究したい分野を絞り込んでいきます。そして、5・6年生では進路決定(未来構想図)に関する論文を作成し、目標を具体化します。このように、卒業するまでに論文を3回発表し、冊子にするのです。「三つの論文を書き上げることにより、大学生・社会人になってからも必要とされる、長文を書くスキルが磨かれます」と藤野先生は話します。

 ほかにも、生徒自身が教科を選んで受講する「月曜補習」や、東京大学をはじめとする国立大学に進学した先輩たちによる学習支援など、きめ細かい指導体制についても触れ、「卒業生の4人に1人は国公立大学へ進学しています」と、国公立大学や難関大学への良好な進学実績をアピールしました。

 最後に藤野先生は「例年なら、隔週で行われる土曜授業を学校公開日としていたのですが、2020年度は残念ながら実施できません。その代わりとして、放送委員会の生徒たちが学校の紹介動画を作成しました。ぜひホームページをご覧ください」とメッセージを送りました。

※内閣府が定めた、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)のこと。

イメージ写真 三鷹市新川にある武蔵野の自然を感じられるキャンパス。多様な体験活動を踏まえた探究学習を充実させることにより社会的リーダーを育成します

www.mitakachuto-e.metro.tokyo.jp/site/zen/ 別ウィンドウが開きます。

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