受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京都立白鷗高等学校附属中学校

2020年12月3日(木)

伝統文化教育とグローバル教育を推進し、国際社会のリーダーの資質を伸ばす

 都立白鷗高等学校附属中学校は、2005年に都立高校初の附属中学校として開校しました。都立白鷗高等学校の前身である東京府高等女学校の132年の伝統と実績を受け継ぎ、教育理念「開拓精神」という教育理念の下、伝統文化教育とグローバル教育を推進しています。

 この日、オンラインで開催された説明会の冒頭、校長の善本久子先生は「お子さんは勉強をおもしろいと思っていますか。本人が本校に入学したいと思っていますか。お子さんは自分の良いところを理解していますか」と問い掛け、保護者主導ではなく自分の意思で受検に臨むことの重要性を説きました。

 続いて、具体的な教育内容について紹介しました。東京都教育委員会のBYOD(Bring Your Own Device)研究指定校である同校では、多くの教員が日常的にICTを活用して授業を行っています。そのため、新型コロナウイルス感染症の影響による休校期間中も、4月7日からオンライン授業を開始できたとのことです。また、分散登校期間には、教室内の20人の生徒と、自宅にいる20人の生徒をZoomでつなぎ、ハイブリッドのオンライン授業を実施しましたが、その先進的な取り組みは多くのメディアに取り上げられました。善本先生は「環境面が整っていたことはもちろんですが、何より『生徒のためなら労を惜しまない』という風土が教員に培われていたことと、生徒のひたむきな学習意欲が成功につながったのだと思います。また、オンライン授業を一過性のものとせず、Society5.0※に向けて、今後もさまざまな授業に取り入れていきます」と話しました。

 「自己のアイデンティティーと多様性の尊重を基盤に、国際的な競争と協働の両方ができるリーダーの育成」というスローガンを掲げ、グローバル教育に力を注ぐ同校は、2019年度からは文部科学省のWWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業の共同実施校に指定され、企業や大学と連携した学びを実践しています。具体的には、英語以外の授業も英語で行うCLIL(内容言語統合型学習)の導入、中国語やフランス語などの第2外国語の必修化、多彩な海外研修の実施などを挙げました。2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となりましたが、中3全員がアメリカ西海岸研修に参加し、高2はシンガポールで修学旅行を行います。また、2018年度からは帰国生や外国人の生徒を受け入れるなど、国際色豊かな教育環境を整備しています。

 同校では中高6年間を3期に区切り、第1期(中1・2)では「学習習慣と生活習慣の確立」、第2期(中3・高1)では「自律の準備、基礎学力の定着」、第3期(高2・3)では「自ら考えて学習できる(深い学び)」というそれぞれの目標に向かって、「辞書は友達、予習は命」を合言葉に、毎日の学習に取り組んでいるそうです。

 さらに、台東区元浅草という立地を生かして、日本の伝統文化に根ざしたプログラムを実施し、探究学習やプレゼンテーションの場を豊富に取り入れているのも特徴です。入試では特別枠として、「囲碁・将棋」「邦楽(三味線、箏、囃子)」「邦舞・演劇(日本舞踊、歌舞伎、能・狂言)」に継続して取り組み、上級の資格や卓越した能力のある生徒を6名募集しています。

 最後に、適性検査について、善本先生は「どの分野もバランス良く学習し、自分の考えを文章にまとめる練習を積み重ねてください」とアドバイスしました。さらに、保護者に対しては「YESかNOかでは答えられないような質問をたくさんしてあげてください」とメッセージを送り、説明会は終了しました。

※内閣府が定めた、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)のこと。

イメージ写真 和太鼓部や長唄三味線部など、日本の伝統文化に親しめるクラブもあります。音楽の授業では三味線の演奏も行います

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