受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京都立桜修館中等教育学校

2020年12月9日(水)

独自の論理学習と6年間の豊富な体験活動を通して「真理の探究」を実践する

 東京都立大学附属高等学校を改編して2006年に開校した都立桜修館中等教育学校は、1929年創設の府立高等学校を前身とする6年完全中高一貫校です。駒沢公園にほど近い緑豊かな恵まれた学習環境の下、「高い知性、広い視野、強い意志」を持った、国際社会を担う人材を育成しています。

 この日のオンライン説明会で校長の鳥屋尾史郎先生は、「真理の探究」という校訓に触れ、「生徒がみずから答えを探し、突き詰め、究めていく学びを実践しています。将来、予測不可能な時代を生きていく生徒たちには、6年間でさまざまなことを体験し、自分の力で答えを導き出し、たくましく乗り越えていく力を身につけてほしいと考えています」と語りました。

 教育の大きな柱となっているのが「論理学習」です。論理的な思考力を育てるため、前期課程(中学)で「国語で論理を学ぶ」「数学で論理を学ぶ」の二つの授業を設定しています。国語では問答ゲームなどの言語技術教育を取り入れて、相手の話や文章を正確に理解し、筋道を立てて自分の考えを表現する力を養います。数学では身近なものを題材に、グラフや図形を使った課題解決型学習を行うほか、論理パズルや日本で独自に発達した「和算」にも取り組みます。5年(高2)になると、自分自身でテーマを決めて、5000字の研究論文を執筆し、6年(高3)では、その論文の概要を英文にまとめます。大学で研究するようなレベルの高いものもあり、この論文が卒業後の進路選択につながる生徒もいるそうです。

 国際理解教育も充実しています。たとえば、後期課程の4・5年(高1・2)の自由選択科目として週2時間、フランス語やドイツ語など英語以外の言語を学ぶ外国語講座を開講。ネイティブの大学生指導員と英語によるグループアクティビティなどに取り組む国内英語合宿(2・3年希望者対象)や海外語学研修(4年希望者対象)、シンガポールでの海外修学旅行(5年全員参加)での多彩な体験は、単に言語を学ぶだけではなく、異文化への理解を深める貴重な機会となっています。

 「自由と自治」の校風が受け継がれている同校では、生徒が主体となって、学校行事や部活動にも熱心に取り組んでいます。三大行事のクラスマッチ(体育祭)・記念祭・合唱コンクールは、いずれも後期課程の幹部生徒によって企画・運営され、学校全体で盛り上がる自治活動です。鳥屋尾先生は「生徒たちは、行事やクラブ活動でクラス・学年を超えてさまざまな生徒と交流します。たとえば、5月に開催される3日間のクラスマッチでは、全校生徒が学年縦割りのチームに分かれて競技を行います。クラスマッチ終了後に、中心となっていた上級生が一生懸命勉強して大学に進学していく様子を目の当たりにし、下級生が刺激を受けるという好循環ができています」と話しました。

 このような特色ある教育活動と、それぞれの発達段階に合わせた6年間にわたる進路指導によって、例年高い進学実績を上げています。2020年春は既卒者を含め東京大学9名、東京工業大学7名、早稲田大学49名、慶應義塾大学34名をはじめ、最難関大学にたくさんの合格者を輩出していますが、その一方で、芸術系の学部や海外大学に進学する卒業生もいます。鳥屋尾先生は「それぞれの夢や目標に向かって努力する生徒たちを、教員はきめ細かくサポートし、卒業生もそれを支えてくれています」と述べ、卒業生による放課後のチューター制度や、新型コロナウイルス感染症の影響による休校期間中に卒業生の企画で実現したオンラインでの進学体験説明会などについても紹介しました。

 2021年度の入学検査は例年どおり行われる予定で、報告書と適性検査で入学者を決定します。最後に鳥屋尾先生から、「報告書の点が低くても、適性検査で挽回することは可能です。適性検査は問題量が多いので、まず読解力を身につけ、表現力や発想力も磨いてください」というアドバイスが送られました。

イメージ写真 記念祭の朝の「Tポイント前」。記念祭は9月に開催される桜修館の文化祭です。全学年で参加し、大勢の来校者で盛り上がります。なお、Tポイント前と呼ばれるこのスペースでは、生徒たちのパフォーマンスが繰り広げられます

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