受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

山手学院中学校

2021年5月20日(木)

20年後の世界で活躍する人を育てる「GLP」が本格始動

 「世界を舞台に活躍でき、世界に信頼される人間」の育成をめざす山手学院中学校・高等学校は、国際交流教育に力を注ぐ共学の中高一貫校です。

 この日のオンライン説明会は、入試対策部長の渡辺大輝先生が説明に当たりました。同校では、中学からの入学生は中高一貫コースで学び、高校からの入学生とは合流しません。この中高一貫コースは、中1・中2では、成績に関係のない5クラス編成で、中3・高1では、成績上位者による選抜クラス(2クラス)と、一般クラス(4クラス)の計6クラス編成となります。ここでは、選抜クラス・一般クラスとも1クラス約30名の少人数制で、いずれのクラスでも生徒一人ひとりに手厚い指導を行っているそうです。さらに高2からは、文系・理系混合の選抜クラス(2クラス)と、文系クラス・理系クラスの三つに分かれて、大学進学をめざします。

 定評のある国際交流プログラムは多彩で、中3生全員が参加するオーストラリアホームステイ(約1週間)、高2生全員がアメリカ・カナダを訪れる北米ホームステイ(約2週間)、これらのホームステイで訪問した家庭の生徒を日本に迎えるリターンビジット、そして、選抜された生徒が参加できる高3の「国連世界高校生会議(UNIS-US)」(アメリカ)などがあります。現在はいずれも新型コロナウイルス感染症の影響で実施できませんが、今年3月には中3生を対象に、日本で学ぶ留学生と交流を深めながらグループワークに取り組む「Power in ME」を横浜・ランドマークホールで開催。3日間にわたって、海外留学生との国際交流を図りました。

 そして、同校の教育の中核を担うのが、今年度から本格導入された「GLP(Global Leader Program)」です。これは、世の中を変えることができる人材=「Change Maker」を育成するために、校長の時乗洋昭先生が中心となって構築した教育プログラムです。「GLP」には、「SDGs」「アントレプレナーシップ」「プログラミング」「英語対話力」「哲学的思考」という五つのコンセプトがあり、20年後の世界で活躍するために必要な能力を育てる課題解決型学習を主眼に置いた内容になっています。

 たとえば、起業家精神を養う「Grassroots Innovator Program」という講座では、世の中に必要な物を生徒自身が考え、開発・製品化するまでを行います。また、時乗先生がファシリテーターとなって授業を進める「Programming」では、HTMLやPythonといったプログラミング言語を習得し、ブログサイトの作成やドローンの操縦などの技術を学んでいきます。こうした「GLP」の講座は、主に中3・高1を対象に土曜日の午前中に開催されており、選抜クラスは必修、一般クラスは任意参加となっています。

 進学実績については、中高一貫コースの卒業生のうち約4割が国公立大学やGMARCHに現役で進学しています。同校の学校推薦型入試は、GMARCH以上の難関大学だけで約60人分の枠があり、例年約30名前後が利用しているとのこと。2021年度は新型コロナウイルス感染症の影響から、52名が学校推薦型入試を利用しました。渡辺先生は「早慶上智などの難関大学へは学校推薦型入試を利用し、GMARCHへは一般受験で進学するという、幅広い選択肢を持って大学受験に臨むことができます」と強調しました。

 2022年度入試については、昨年と同様に特待選抜制度を設けます。7月にはオンライン説明会や夏休み学校見学会なども開催され、同校のホームページから予約できるということです。

イメージ写真 JR京浜東北・根岸線の「港南台」駅から徒歩約12分。総敷地面積6万㎡のキャンパスには、約100種、7000本を超える樹木と花々が咲き、四季折々の景色が楽しめます

www.yamate-gakuin.ac.jp 別ウィンドウが開きます。

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