受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

晃華学園中学校

2021年5月28日(金)

カトリック精神に基づく全人教育で知性と感性のバランスの取れた女性を養成

 1963年に開校した晃華学園中学校高等学校は、フランスのカトリック女子修道会「汚れなきマリア修道会」を母体としたミッションスクールで、校名の「晃華」は「光り輝く華(=聖母マリア)」を表しています。キリスト教に基づく全人教育を実践し、社会に貢献する女性の育成をめざしています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会では、最初に国語科の星名美希先生が教育方針について説明しました。同校の教育理念である「ノーブレス オブリージュ」は、「すべて多く与えられた者は多く求められ、多く任された者はさらに多く要求される」という聖書のことばに由来します。この理念の下、同校では「自分の能力を最大限に生かし他者のために尽くす」という精神を育むために、「カトリック教育」「女子教育」「ライフガイダンス」の三つを教育活動の柱としています。

 まず、「カトリック教育」では、さまざまな宗教行事や毎日の祈りの時間、6年間必修の宗教の授業を通して、「他者とありのままの自分を受け入れ、愛することのできる人」を育てます。次に「女子教育」では、文化祭・体育祭・部活動などを生徒が主体的に運営していくことで、ジェンダーロール(性役割)にとらわれず、好きなことに挑戦しながら、他者と協調する精神を養います。そして、「ライフガイダンス」では、単なる進学指導にとどまらず、その後の人生設計を見据えた「善い生き方」について考えることができるよう、中高6年間で多様な価値観に触れ、自分の進路を主体的に選び取る力を養います。星名先生は、その具体的な取り組みとして、中学課題研究(中3)、進路学習合宿(高1)などを紹介しました。

 一方、全人教育を基盤とする同校の教科教育については、どの教科もバランス良く学ばせることで、奥深く幅広い知性と豊かな感性を育んでいます。定評のある英語は中1から分割授業を行い、英語・数学は高1から習熟度別授業を行うなど、ていねいできめ細かい指導を徹底しています。また、定期試験で自分の平均点が前回よりも3点上回った生徒を表彰する「プラス3チャレンジ」という独自の取り組みがあります。生徒自身が仲間とともに取り組み、目標を達成していくプロセスが、学習意欲の向上につながっているそうです。

 ICT教育にも早くから力を注いでいます。生徒は1人1台のタブレット端末を使用し、teamsを活用。各教科の授業はもちろん、LHRでも発信する機会が多くあります。また、生徒の成長に合わせたリテラシー教育として、SNSや著作権に関する講習も実施しています。

 国際理解教育に関連するさまざまな取り組みと進路指導については、英語科のマイケル・ゴルブラ先生より説明がありました。海外で学ぶ機会としては、イギリスでホームステイをしながら現地の学校に通う約2週間の英国語学研修(高1・希望制)があります(今夏はオンラインで実施)。また、留学先の単位が認定されれば、帰国後は留年せずに元の学年に戻れる1年間の長期留学制度(高校全学年・希望制)もあります。

 同校ならではの活動としては、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが挙げられます。近年では、生徒自身がSDGsに関する映像を制作し、国際映像コンテストを開催。外部のフォーラムでも発表しました。また、昨年は調布市と連携した「調布市空き家×晃華学園」プロジェクトに生徒が参加するなど、幅広く活動しています。

 最後に、進学実績や入試について説明がありました。同校では、理数教育の充実を反映し、現在約4割の生徒が理系を選択しているとのこと。ゴルブラ先生は「理系選択者の約半数が医療系分野を志望しています。本校の教育理念にもある、『ノーブレス オブリージュ』が生徒たちの心に響いているのではないかと思います」と話を締めくくりました。

イメージ写真 緑豊かで広大なキャンパスには、京王線「国領」駅とJR中央線「武蔵境」駅から直通バスが運行されているほか、路線バスも利用できるなど、アクセスは良好。自転車通学も可能です

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