受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

中村中学校

2021年5月29日(土)

「認知型学力」と「非認知型智力」を身につけた、表現力豊かな女性を育成

 明るく伸び伸びとした校風で知られる中村中学校は、校訓に「清く、直(なお)く、明るく」を掲げ、きめの細かい教育を展開しています。

 オンラインで行われたこの日の説明会では、まず、教頭の江藤健先生が文部科学省主催の留学促進キャンペーン「トビタテ! 留学JAPAN」の2021年度日本代表(高校生コース)に、同校の生徒が6年連続で選出されたことを紹介。続いて、今後社会で求められる力として、「情報収集力」「表現力」「プレゼンテーション能力」の三つを挙げ、「これらの力を高めていくために、さまざまな機会を設けています」と、同校の教育の特徴について説明しました。

 同校では、認知型の「学力」と非認知型の「智力」の両方を育てることを重視しています。その実現に向けて、「地球規模で考え、足元から行動するチカラ」「人と上手な関係を構築するチカラ」「思考・判断し文字化するチカラ」「考えて行動するチカラ」「自らサイクルを回し続けるチカラ」といった五つのスキルを育て、「思考力・判断力・表現力を持って国際社会で活躍する土台」を築いています。なかでも「思考・判断し文字化するチカラ」については、作文やレポートなどを1年間で20本以上、5年間で100本以上を書き上げる「100本表現」で徹底して鍛えています。江藤先生は「日常的に表現する経験を積み重ねていくことによって、情報収集力・表現力・プレゼンテーション能力など、さまざまな力が磨かれます」と強調します。

 次に、入学試験について説明がありました。同校では「多様な個性を持つ生徒を迎えたい」という思いから、一般入試のほかに特待生入試・適性検査型入試・ポテンシャル入試・国算エクスプレス入試・帰国生入試などさまざまな入試を実施。2021年度は、新型コロナウイルス感染症の影響下にあったにもかかわらず、出願者数が増加しました。同校だけを受験した者も前年の約3倍に増えたそうです。

 続いて、話題は具体的な学習指導体制に移りました。中学では、生徒全員がきちんと基礎学力を身につけた状態で高校に進学できるようサポートしています。たとえば、英語・数学は各自の実力に合わせた習熟度別授業を実施し、ノートを提出させてきめ細かくフォロー。夏期講習・冬期講習も開講しています。さらに、中3の秋には高校進学診断テストを実施し、合格点に達するまで追試と補習を繰り返します。

 高校では、「行ける大学ではなく、行きたい大学へ」をスローガンに掲げ、進路指導に力を注いでいます。高3になると、生徒一人ひとりにキャリアサポートの先生がつき、学校推薦型選抜・総合型選抜の対策として、エントリーシートや小論文の書き方、面接の受け方などを個別に指導します。なお、指定校推薦枠は生徒一人につき11.7校分あり、今春は、実際に学校推薦型選抜または総合型選抜で合格したのは、今春の卒業生の約6割に上ります。そのうち指定校推薦の利用率は約2割でした。

 その結果、一般入試での合格者を含めて、過去5年間で最も高い現役進学率を記録したとのこと。特に日東駒専以上の大学への現役進学率は昨年の44.8%から今年は58.5%に上昇しました。こうした状況を踏まえ、江藤先生は「これからも、中高6年間の一貫教育を通じて生徒たちの『認知型学力』と『非認知型智力』を高め、これからの100年を豊かに生きる力を身につけた女性に育てていきます」と述べ、説明会は終了しました。

イメージ写真 東京メトロ半蔵門線、都営大江戸線「清澄白河」駅から徒歩3分。校舎からは清澄庭園が一望でき、四季折々の花を楽しめる環境も魅力です

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