受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

八雲学園中学校

2021年6月1日(火)

人間教育と英語教育を柱に、次世代のグローバルリーダーを育成

 1938年の創立以来、教育方針に「生命主義」「健康主義」を掲げ、総合的な人間教育を実践し続けている八雲学園。2018年に中学を男女共学化した同校は、それまで培ってきた伝統と教育理念を継承しながら、新しい時代に対応した教育環境の下、英語教育を重視し、国際社会で活躍できるグローバルリーダーの育成をめざしています。

 この日の説明会では、最初に、同校が最も注力しているグローバル教育についての動画が上映されました。そこで詳しく紹介されたのは、1994年にアメリカ・カリフォルニア州サンタバーバラに設置した海外研修センター「八雲レジデンス」の様子です。同校では、グローバル教育の拠点として、このレジデンスを中3全員が参加する海外研修などにも利用しています。

 同校では、スピーチコンテストや英語劇といった英語に関連する行事を通じて、コミュニケーションツールとしての英語力を伸ばしています。また、北米の名門大学に毎年多数の合格者を輩出しているサンタバーバラのケイトスクールや、イエール大学との交流を継続的に実施することで、生徒たちが英語を学ぶモチベーションを高めています。2017年には世界のおよそ50か国の私学約200校が所属する国際私立学校連盟「ラウンドスクエア」に加盟。国際会議への生徒の派遣や交換留学プログラムを実施するなど、活発な交流によって同校のグローバル教育はさらに進化しています。

 また、高1の希望者に対しては、3か月の留学と、留学する前と留学後にそれぞれ3か月の学習指導を行う「9カ月プログラム」があります。この留学では、カリフォルニア大学サンタバーバラ校で約270時間も英語を学ぶため、レベルは格段に上がるそうです。この日は、同プログラムに参加した経験のある高3生が登壇し、流ちょうな英語でプレゼンテーションを行いました。その生徒は、小学生のころ、八雲学園で開催された英語でのプレゼンテーション発表会を見てあこがれ、同校を志望するようになったとのことです。「自分自身に積極性と発信力が足りないと感じていたので、この9カ月プログラムに参加しました」と語りました。

 続いて、同校の理事長・校長の近藤彰郎先生が登壇し、「八雲学園といえば、グローバル教育、そして英語教育といわれています」と述べ、同校の教育方針と英語教育について紹介しました。同校では、ヨーロッパで外国語能力を評価する指標とされているCEFRで、卒業までに「熟達した言語使用者」としてのレベル「C1」に到達することを目標に、さまざまなカリキュラムを展開しています。また、2020年には、高校の成績・英語力を基準として、アメリカ・イギリスの協定大学の推薦試験を受けることができる「海外協定大学推薦制度(UPAA)」を導入。この制度を利用して、海外の大学に4名の生徒が合格を果たしています。

 4年目を迎えた男女共学化については、2021年度には、入学者の男女比が1対1になったとのこと。近藤先生は、最後に「本校では、お互いを尊重し合える生徒を育てていきます。将来は、日本人としてのアイデンティティーを大事にしたうえで、グローバルな世界で活躍してほしいと願っています」と結びました。

 続いて、募集委員長の横山孝治先生より学校の概要説明がありました。同校では英語の授業のうち、週4時間はネイティブ講師のみで実施。全生徒がタブレットPCを所有し、さまざまなアプリケーションを活用しているそうです。また、中学の3年間は、クラス担任とは別に、生徒一人ひとりにチューター(学習アドバイザー)を配置する「チューター制度」を導入。多感な時期の生徒をきめ細かくサポートしています。

イメージ写真 共学化して4年目。男女がお互いに尊重し合う環境のなかで、生徒たちは多様な視点を獲得していきます

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