受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東洋英和女学院中学部

2021年6月5日(土)

「敬神奉仕」の心で、みずからなすべきことを考え、行動できる人物を育てる

 1884年にカナダ・メソジスト教会の女性宣教師マーサ・J・カートメルが日本でも女子教育を推進することをめざして開校させた東洋英和女学院は、現在では幼稚園から大学までを擁する総合学園になっています。創立以来一貫して、プロテスタントの精神を根幹とする人間教育を実践しています。

 オンラインで行われたこの日の説明会では、最初に、中学部長の石澤友康先生が、学院の標語である「敬神奉仕」について次のように解説しました。「これは聖書の教えに由来することばです。東洋英和で学ぶ生徒たちがめざすべき姿は、この『敬神奉仕』の実践者です。つまり、『他者のためになすべきこと』をみずから考え、行動できる女性を育てていくことが、本校の最大のミッションなのです」

 こうしたキリスト教の教えの下、同校では「国際性を養う」「自分のタラント(賜物)に気づく」「感性や教養を磨く」の3点を重視した教育活動を展開しています。石澤先生は「本校での学びを通じて、自己を肯定する『自己理解』と、他者を尊重できる『他者理解』の二つの視点を身につけてほしいと考えています」と説明しました。

 また、「すべての学びの基礎」として「読解力」を挙げました。これは英語に限らず、思考力の基礎となる日本語の読解力も含んでいます。「本校の中学入試の国語で、文字数の多い長文読解問題を出題しているのはそのためです。そこに何が書かれているかを読み取る力こそが、あらゆる学問の土台になります」と強調しました。

 伝統ある同校の「英語教育」「国際教育」については、英語を学ぶことで、多様な価値観を尊重し、他者と相互理解を図る姿勢を養うのが狙いです。授業では、オリジナルテキストを使用して英語に触れる機会を増やす一方、間違いを恐れずにどんどん話し、たくさんの本を読み、グループワークやディスカッションも積極的に取り入れて、思考力の基礎となるクリティカルシンキング(批判的思考)の力を培います。また、海外研修プログラムも豊富で、春休みはオーストラリア、夏休みはカナダで学び、実践力を高めます。学校の周辺にはたくさんの大使館があることから、さまざまな国との国際交流イベントも開催されます。こうしてさまざまな機会を通じて英語に接することから、高2のGTEC advanced(4技能)の全国平均が772点であるのに対し、同校は988.7点という高いスコアを獲得しているとのことです。

 「理数教育」についての説明もありました。こまめに小テストを行うことで理解度をチェックする、実験を多く実施するなど、女子教育の経験に基づいた理数教育を推し進めています。また、情報教育にも力を入れ、校内にはWi-Fi環境を整えています。このような充実した教育の成果として、2021年3月の卒業生(180名)のうち、国立大学に9名(医学部医学科を含まず)、早慶上理に合計43名、国公私立合わせて医学部医学科に4名が進学するなどの実績を残しています。高3の成績をもとに、東洋英和女学院大学と他大学とを併願できる制度もあります。

 このほか、毎朝の礼拝、聖書の授業、学校行事、特別活動などを通して、キリスト教に基づく人格教育を実践していることも紹介されました。「ディアコニア活動」では、花の日礼拝で捧げた花を花束にして高齢者の方々の施設を訪問しますが、こうしたボランティア活動にも積極的に取り組んでいるそうです。また、部活動や学校行事は、「実体験の重視」という観点から、生徒主体で運営されています。クラブには、世界大会に出場経験のあるハンドベル部、ミュージカルに取り組む音楽部、英字新聞を作成する英会話部などがあります。また、放課後には「課外教室」として、ピアノ・オルガン・華道・英会話などのレッスンも開講されます。オーケストラも組織され、芸術・文化の素養を幅広く育んでいるとのことです。

イメージ写真 英和生全員が持つChromebook。新型コロナウイルス感染症の流行による休校中もいち早くオンライン授業に移行し、学習を継続しました。このQRコードからオンライン授業の様子が見られます

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