受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

広尾学園中学校

2021年6月11日(金)

延べ200名以上が海外大学に合格。進学実績を支える先進的な教育環境

 2007年の校名変更と共学化以降、カリキュラムの改編や校舎の新設などを推し進め、教育改革に取り組んできた広尾学園。延べ200名以上もの海外大学合格者を出し、大きな注目を集めました。

 この日、オンラインで開催された学校説明会の冒頭、学園理事長の池田富一先生から、新型コロナウイルス感染症の流行による昨年春の休校期間中の対応について説明がありました。同校では3月の時点で、オンライン授業の実施を決定。春休み中に教職員全員が研修を受け、4月からオンラインにて、1限から6限まで時間割どおりの授業を実施したそうです。「2学期以降は対面授業となりましたが、感染者やその濃厚接触者は自宅で授業を受けられるよう、今でも授業のライブ配信を行っています」とのことです。

 同校には、難関大学をめざす「本科コース」、医学部や理工系学部をめざす「医進・サイエンスコース」、英語力を生かし国内外の難関大学をめざす「インターナショナルコース」の3コースがあります。いずれも共通しているのは、「問題解決能力やコミュニケーション力」「グローバルな視野」「高度な語学力」「最先端のICTスキル」の養成を重視したカリキュラムであるということ。同校では生徒全員がそれぞれ専用のデバイスを使用し、日々の授業はもちろん、キャリア教育プログラムなどでも積極的に活用しています。

 三つのコースのうち、海外大学を視野に入れている家庭に注目されているのが「インターナショナルコース」です。同コースには、二つのグループがあります。一つが、主要な教科を英語で学ぶ「アドバンストグループ(AG)」です。帰国生や国内インターナショナルスクールに通っていた、英検®1~2級レベルの生徒が所属するこのグループでは、語学力のブラッシュアップを行いながら、国内外の難関大学への進学をめざします。

 もう一つが、入学前には本格的に英語を学習した経験のない生徒が対象の「スタンダードグループ(SG)」です。英語の授業では、外国人教員と日本人教員の両方から指導を受け、4技能の基礎から身につけます。そして、英語の授業以外にも、ホームルームや実技科目などで英語のシャワーを浴びて、さらに力をつけていきます。

 気になる海外大学への進路指導ですが、同校には、海外大学で指導経験を持つ教員が数多く在籍しており、世界170校以上の海外大学が集まる説明会の会場校となったり、海外大学見学ツアーも実施したりしています。また、アメリカの大学に入るために必須の大学能力評価試験(SAT: Scholastic Assessment Test)も同校を会場に実施されていて、インターナショナルコースの生徒は全員が、本科と医進・サイエンスコースの生徒は希望者が受験しています。こうしたサポート体制が、海外大学への合格者数の大幅な増加を実現させたのです。

 続いて、学校生活と入試について、副校長の金子暁先生から説明がありました。同校では、一人ひとりに情報機器を持たせるだけにとどまらず、校内全域でインターネットへの接続が可能となっており、学校の枠、国の枠を超えて主体的に学ぶことを推奨しています。それにより、たとえば海外大学の講義映像を翻訳するといった活動に取り組む生徒もいるそうです。さらに、理系の分野への興味・関心を高める取り組みとして、病院や大学の研究室、企業などと連携したプログラムも実施しています。

 最後に、入試については、「まだ正式決定前ではありますが、大きな変更はないと思います。2月1日と2日の午後入試の集合時間は、午前中に受験した学校からの移動に時間がかかることを考慮し、15時から15時30分に変更しています」という説明がありました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

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