受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

森村学園中等部

2021年6月15日(火)

校訓「正直・親切・勤勉」の下、自国社会はもとより国際社会に貢献する人財を育てる

 「独立自営」の精神を礎として実業家・森村市左衛門が創設した森村学園は、2020年に110周年を迎えた共学の伝統校です。東京ドーム約1.8個分という広大なキャンパス内には多様な樹木が自生する林が広がり、生徒たちは四季の変化を身近に感じながら、伸び伸びと学びを深めています。

 この日の説明会は、校長の江川昭夫先生による「森村学園の未来志向型教育」と題した講演から始まりました。同校が推進する「未来志向型教育」とは、日米貿易のパイオニアとして活躍した森村市左衛門の精神に倣い、「言語技術」という“ヨット”に乗った生徒が、「外国語(英語)教育」と「PBL(課題解決)型授業」という二つの“帆”を推進力にして、「ICT環境」を生かしながら大海原をみずからの夢に向かって“航海”していくことをイメージしたものです。江川先生は「新型コロナウイルス感染症の流行により、従来どおりの対面授業がいつでもできるわけではないということが明らかになり、今やオンライン教育ができるICT環境は学校の生命線です。生徒全員がいつでもどこでも、タブレットにもなるノートパソコンを自在に操る環境が本校にはあります」と強調しました。

 また、今年で導入10年目となる、同校の特色ある教育、「言語技術教育」についても説明がありました。これは、欧米で広く行われている母語教育で、論理的思考力を養い海外の人々と対等に接していくためのことばの使い方を学ぶ授業です。英語をはじめ、さまざまな外国語の習得にも有効なこの授業は、論理的に考えることが重視される数学や理科の学習にも役立ちます。授業はこれまで週1コマでしたが、2021年度より2コマになりました。国内のみならず、海外でも通用する力をさらに強化していくとのことです。

 2020年度より「国際交流・多言語教育センター」を本格始動させ、海外修学旅行や語学研修、留学生の送り出し・受け入れを行うことはもちろん、生徒が日本国内にいながらにして多様な価値観に触れる機会や、日常に多文化が存在する空間をつくり出すことをめざしたプログラムを実施しています。江川先生は「新型コロナの影響で外国との交流が制限されている現在でも、同センターの牽引により、グローバルな学びが途切れることなく続いています」と話しました。また、アメリカ・ロードアイランド州の私立学校である、Providence Country Day Schoolの授業をオンライン受講することで、卒業時に日米の高校の卒業資格が取得できる、希望制のUS Dual Diploma Programも導入しています。最後に江川先生は「本校で身につける力は、社会のために役立つものと確信しています。こうしたグローバル教育においても忘れてはならないものは、校訓にもなっている森村市左衛門先生の『正直・親切・勤勉であれ』ということばです。優れた人格を身につけてこそ、学力やスキルが生きてくるのです」と結びました。

 学校生活については、入試広報部長の浅沼藍先生から説明がありました。「あなたにとって森村学園はどんな学校ですか」という生徒たちへのアンケートには、「家庭的で穏やかな雰囲気」「安心できる居場所がある」「生徒と先生の距離感が程よい」という回答が寄せられたとのこと。「アットホームで、信頼感と安心感で成り立つ校風」だと浅沼先生は紹介します。部活動も活発で、テニス部、新体操部、陸上競技部は神奈川県内で好成績を収めています。また、約100名が所属する管弦楽部は、みなとみらいホールをはじめとする大きな会場で定期演奏会を開催しています。

 なお、今春卒業した182名のうち、国公立大学に21名、早慶上理に53名、医学部医学科12名が合格しています。

イメージ写真 東急田園都市線「つくし野」駅から徒歩5分、JR横浜線「長津田」駅から徒歩13分にある、自然豊かなキャンパスが魅力。広大な敷地には、砂入り人工芝のテニスコートなどの施設が充実しています

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