受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

サレジオ学院中学校

2021年6月25日(金)

世界の問題に目を向け、社会に奉仕できる「25歳の男づくり」をめざす

 サレジオ学院中学校・高等学校は、イタリアの司祭ヨハネ・ボスコ神父が19世紀に創立したカトリック教育修道会「サレジオ会」を母体とする男子進学校です。

 説明会であいさつに立った校長の鳥越政晴先生は、今年度の教育目標として、体験を通じて自分のボーダーを越えていく「越境」を設定していることを紹介し、「新型コロナウイルス感染症の流行下においても、希望を持って前に進んでいきます」と力強く語りました。続いて、同校のスローガンである「25歳の男づくり」にも触れた鳥越先生は、「社会人としてある程度の実績を残せるであろう25歳での成熟をめざすという教育方針です。大学進学の先にある、『社会に出た後の成長』を見据えたうえで、中高6年間をどのように過ごすかが重要です」と述べました。

 同校では、「思考力・判断力・表現力」を育み、大学での学びの橋渡しとなるプログラムとして、高校で「総合的な探究の時間」を設定しています。これは、すべての教員が自分の専門分野に関するさまざまなテーマのセッションを行い、受講した生徒は、みずから選んだテーマで論文を書くというもの。こうした学びの根底にも、「他者のために生きる」というイエス・キリストの「価値観」があることが同校ならではの特徴です。鳥越先生は「世界のなかにある貧困や差別といった現実に触れ、目の前のニーズに応えていける人こそ、『グローバル人材』だと考えています。ミッションスクールの使命とは、しっかりとした学問を身につけ、より良い世界を作ろうとする価値観を持った人物を育てることです」と強調しました。

 次に、入試広報委員長の朝倉広明先生が、写真や映像を交えながら学校生活と教育内容について説明しました。創立者の教育観を受け継ぐ同校では、「アシステンツァ(アシスト)」を土台に、常に生徒と「ともに居る」教育を実践しており、一人ひとりが希望する道を実現するために必要なサポートを行います。

 勉強の指導はもちろん、中学での「宗教」の授業や、神父による週3回の「朝の話」など、人生に対する心構えや多様な価値観を学ぶ時間も用意されています。毎月15日の「お米1合の日」には、生徒が1合の米を持参。持ち寄った米などは教会に寄付され、炊き出しの材料として使用されるそうです。朝倉先生は「こうした活動を通して、周りで苦しんでいる人にそっと手を差し伸べる人になってほしい」と話します。

 また、昼休みにはグラウンドなどで遊ぶことを推奨しており、生徒は登校直後に制服から体操着に着替えて一日を過ごします。そして、中1ではオリエンテーション合宿や野尻湖林間学校、中2ではスキー教室やクリスマスページェント、中3と高1の間の春休みには、イタリア研修旅行などが行われ、生徒たちは6年間、楽しみながら伸び伸びと成長していくそうです。このほか、キャリア教育にも力を入れており、大勢の卒業生や保護者の協力を得て、職場訪問(中3)、進路ガイダンス(高1)、勉強合宿(高2)などの多彩なプログラムが実施されています。

 中3と高1がペアになって滞在するカナダホームステイや、オーストラリア短期交換留学など、希望者を対象とした海外研修も充実しています。朝倉先生は、「高1のフィリピン語学研修では1日9時間のマンツーマンの英語レッスンを受講する以外に、スラム街を訪れて貧困問題を考える機会もあります。現在は海外研修を中止していますが、再開できたときには、中学・高校のうちに海外へと一歩踏み出して、日本の当たり前が当たり前ではないことを感じてほしいと思います」と語りました。

 新型コロナの影響により、制限される活動がある一方で、ICT教育は一気に加速しました。全生徒がタブレット端末を1台ずつ持ち、授業や課題提出のほか、ホームルームやクラブ活動などでも幅広く活用しているそうです。

イメージ写真 横浜市都筑区の閑静な住宅街にあるキャンパス。クラブ活動も盛んで、中学生の97%が加入していますが、活動は週3日までなので、学習との両立も可能です

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