受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

立教池袋中学校

2021年6月22日(火)

キリスト教に基づく人間教育と、立教大学との一貫連携教育でリーダーを育成

 立教学院の前身は、1874年に米国人宣教師ウィリアムズ主教によって創立された私塾です。その中で中等教育を担う立教池袋中学校・高等学校では、キリスト教に基づく人間教育を掲げ、「真理を探究する力」「共に生きる力」を育てることを目標に、大学までの10年間を見据えた一貫連携教育を展開しています。

 この日の説明会で登壇した校長の豊田由貴夫先生は、教育の特色として、以下の三つを挙げました。一つ目は、キリスト教に基づいた人間教育です。同校では、週に1時間の聖書の授業や、収穫感謝礼拝・クリスマス礼拝といった宗教行事を通して、「感謝する心」と「自分で考えて行動する力」を養っています。二つ目は、大学までの一貫連携教育です。「高校受験・大学受験にとらわれずに幅広い教育を行うことで、豊かな人間形成を図っている」とのことです。課外活動や部活動でも学年の枠を越えた交友関係を築くことができるので、社会性も身につくといいます。三つ目は、1学年約150名を4クラスに分けた「少人数教育」です。教員は、すべての生徒の顔と名前が一致するほど一人ひとりをよく見ているため、それぞれの個性に合わせたきめ細かい指導ができます。豊田先生は「これからの、変化が激しく複雑な時代を生き抜くために必要なのは、幅広い知識と深い思考力です。先ほど挙げた三つを実践することで、社会が求めている力と、協調性を持ち合わせたリーダーを育てていきたいと考えています」と話しました。

 次に、中3と高2の在校生が登場し、学校生活についてスピーチしました。「小学校からの内部進学者ともすぐに仲良くなれる」「週7時間ある英語の授業ではネイティブの先生を含め、5人の先生がさまざまな角度から指導してくれるので実力がつく」「異性を意識しないため、苦手分野にもトライしやすい」などという、在校生ならではのリアルな感想が伝えられました。

 具体的な教育内容についての説明は教頭の原真也先生が担当しました。教科教育の特色として挙げたのは、中学では1学年約20の講座から選択する「選修教科」の授業です。大きく分けて基礎と発展の2タイプの講座があり、自由に選べるため、自分の不得意分野を補うことも、得意分野をさらに伸ばすこともできます。また、高3では毎日2時間ずつ「自由選択講座」が設けられており、生徒は見識を広げ、興味や関心を深めることができます。このほか、高2から始まる卒業研究論文の執筆も特徴的な取り組みの一つです。この論文は、テーマを見つけ、仮説を立てるところまで、教員が生徒一人ひとりと面接を繰り返して指導しています。「論文は生徒がみずからの力で完成させ、答えのない問題に取り組む力や探究力を高めています。提出すれば終了ではありません。自分のことばでプレゼンテーションする場も設け、表現する力も培っています」と原先生は話しました。

 ICT教育にも力を入れています。校舎全域にWi-Fi環境を完備し、高校では1人1台のタブレットパソコンを使用します。現在、中学生には貸出用の端末を60台用意していますが、来年度からは中学1年生にも展開する予定です。

 英語教育についても定評があります。4技能の習得を重視した授業を実施し、英語でのプレゼンテーションやディベートも行っています。さらに、中学生対象のアメリカ短期交換留学や高校生対象のイギリス語学研修をはじめ、異文化交流によって国際感覚を磨くプログラムがあるのも特徴です。

 大学進学後を見据えた独自の一貫連携教育にも力を注いでいます。高3では「立教大学特別聴講生制度」があり、大学の講義を聴講することも可能です。認定された単位は、高校での修得単位になると同時に、立教大学に進学した際は卒業要件単位としても認められます。このほか、大学教員による特別講座や、立教大生による中学生対象の補習講座も開講しています。

イメージ写真 全天候型の走路を備えた人工芝グラウンド、地下1階、地上4階のアリーナ(体育館)、50m×6コースの屋内温水プールなど、都内有数の充実した運動施設がそろっています

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