受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

北嶺中学校

2021年6月26日(土)

少数精鋭のリーダー教育で学力・精神力・体力を伸ばし、現役で東大や医学部へ

 北海道初の完全中高一貫校である北嶺中・高等学校は、イギリスの全寮制パブリックスクールをモデルに、1986年に中学校が、1989年に高校が開校しました。難関大学や医学部医学科への高い合格実績で知られ、2021年度は卒業生122名のうち、東京大学の理科三類に3名、国公立大学医学部医学科(防衛医科大学校を含む)に51名が合格を果たしています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会では、校長と寮監長を兼務する谷地田穣先生が、学校生活や寮生活の様子などについて紹介しました。開校以来、「めざすなら高い嶺」を合言葉に、将来、国内はもちろん海外でも社会のために貢献できるリーダーの育成をめざす同校は、高い学力に加えて、精神的・肉体的な強さをも兼ね備えた男子を育成しようとしています。高い進学実績を実現させているのは、1学年の定員が120名という少人数だからこそできる「少数精鋭のリーダー教育」と、全国から集まった仲間と切磋琢磨できる寮(青雲寮)での集団生活です。「寮生は塾や予備校には通いません。全員が学校の授業と学校での講習、そして青雲寮での全学年対象の夜間講習を受け、国公立大学の医学部や東京大学に合格しています」と谷地田先生は語ります。

 現在、約340名が生活する青雲寮ですが、入寮を希望する受験生が増えているため、新棟を建設しました。それに伴い、2021年度より、入寮を条件とする「青雲寮コース」の定員が1学年60名に増えました。その内訳は北海道出身者が20名、本州出身者が40名です。谷地田先生は「入寮希望者が増えているため、寮に入れる『青雲寮コース』で合格するには、より高い得点が求められます」と説明しました。

 寮では、午後7時から学校の教諭や寮教諭による夜間講習が全学年を対象に開講されているほか、学習に不安がある寮生には寮教諭が個別指導を実施するなど、手厚い学習支援体制を整えています。チューター制度もあり、同校のOBである医学部生などが寮生の学習をサポートするほか、進学に関するアドバイスも行っています。

 生活面では、家庭と変わらないサポートをめざしています。食事は、朝・昼・夕食に夜食を加えた4食を提供。病気やけがに備えて看護師が常駐し、万一の入院時も、家族に代わって毎日、見舞って病状を確認する体制になっています。新型コロナ感染症対策もしっかり行い、「寮生からは1名の感染者も出ておりません」とのことです。また、毎月、休日にはプロ野球観戦やジンギスカン祭りなど、寮独自のイベントを開催し、寮生同士の絆を深めています。

 教育面では、思考力・判断力・表現力を育成するため、探究型の七つの特別プログラムを実施しています。その一つである「G(グローバル)プロジェクト」は、高1生全員が参加するハーバード大学やマサチューセッツ工科大学での特別研修です。その準備として、中3・高1でハーバードから学生を招き、約1週間、英語漬けの日々を送ります。

 また、医学部に進学する生徒が多いため「北嶺メディカルスクール」も行われています。これは、毎月1回の医師による講演会やワークショップのほか、病院での研修、礼文島での2泊3日の「Dr.コトーキャンプ」という地域医療研修などを実施するものです。そのほか、航空宇宙や自然科学に関する「S(サイエンス)プロジェクト」、プログラミング的思考能力を育てる「北嶺プログラミングAcademy」など、さまざまなプログラムが行われています。

 こうした充実した教育内容と寮生活が人気の同校では、入学を考える家庭を対象に、個別見学、オープンスクール、そして各地での学校説明会を実施しています。学校を見学した家庭には、「見学証明書」が発行され、これがあれば本校以外でも、学校見学をしていない「併願B」より有利な「併願A」という枠で受験をすることが可能になります。

イメージ写真 2021年に新寮棟と新教室棟が完成。教育環境がますます充実しました

www.kibou.ac.jp/hokurei/ 別ウィンドウが開きます。

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