受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

十文字中学校

2021年6月30日(水)

創立100周年に向けて新時代の教育改革を促進し、社会に貢献できる自立した女性を育成

 1922年に開校した文華高等女学校を起源とする十文字中学・高等学校。女性が教育を受けることが容易ではなかった時代に、創立者の十文字ことは、「学びたい女性が多くのことを学び、社会で羽ばたくための学校」を巣鴨の地に開校させたのです。来年の創立100周年に向けて、国際社会で活躍する自立した女性の育成をめざす教育改革を進めています。

 創立者の思いは、「身をきたへ 心きたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ」という校歌の一節に示されています。今春、校長に就任した横尾康治先生は、「この『たちてかひある』とは、『人を喜ばせる』『人の役に立つ』『社会貢献できる』女性になってほしいという意味です。本校ではさまざまなことに挑戦する機会を与えています。そこでは、『自分で考えて行動する』ことも身についていくでしょう。でも、それより大切なのは『失敗』することです。若いうちは失敗してもいい、むしろ大いに失敗してもらいたいのです。それによって、失敗を乗り越える強さと、他者に共感する優しさが養われるからです」と述べました。

 今年度の教育目標は「主体性の伸長」「基礎学力の徹底」「社会性の涵養」です。そのうち主体性を伸ばす活動の一つとして、横尾先生は、生徒会が中心となって実現させた通学用のリュックサック導入を紹介しました。現在は、制服にスラックスを取り入れる計画も進行中とのことです。

 2016年から学校改革に取り組んでいる同校では、教育プログラム「Move on プロジェクト」を推進しています。「外の世界を知る」をテーマに『キャリアプログラム』『探究学習』『グローバル教育』『STEM教育』の4本の柱でプログラムを展開しています。

 「キャリアプログラム」では、幅広い分野から専門家を招いて多彩な講演会が開催されます。たとえば系列の十文字学園女子大学が主催するキャリア講座のほか、男女格差が世界で最も少ないといわれるアイスランドの大使と共に「女性の地位向上」について英語で意見交換をする機会を設けました。一方で、グローバル社会で活躍するための「強さ」や「優しい心」を育てる情操教育も重視しており、中学では総合学習の時間に、礼法・筝曲・華道・茶道を学んで日本文化への理解を深めます。

 「探究学習」では、教科の垣根を越えて「DDP(ディスカッション・ディベート・プレゼンテーション)」を体系的に学習します。中1では「自分史づくり」、中2では「職業調べ」、中3では「個人研究」に取り組みます。また、2019年度からはSDGs(国連が採択した持続可能な開発目標)の課題にも挑戦しています。NECなどの企業を訪問し、テーマを深く掘り下げ、問題解決につなげる経験をしているのです。中学教頭の浅見武先生によると、「ICT教育の環境も充実し、各教室には電子黒板を設置されています。高校生はパソコンを1人1台持ち、学校生活で幅広く活用しています。そのため、探究活動の幅も広がりました」とのことです。

 「グローバル教育」にも力を入れており、生徒の世界的な視野を広げ、発信型のスキルを養成しようとしています。教科書は『NEW TREASURE』のデジタル版を採用し、全学年で少人数制の習熟度別授業が行われています。英検®対策はオンラインでサポートし、音読学習支援システムも活用して、楽しく自発的に英語の学習に取り組める環境を整えています。入学時点で英検®3級以上の実力を持つ生徒を対象に、オールイングリッシュの取り出し授業も実施しています。さらに国際理解教育も充実。オーストラリア研修(中3)とアメリカ研修(高1・2)に加え、オーストラリア短期留学や1年間の単位認定留学も用意しています。

 「STEM教育」の一例としては、理科実験室の横に設けた「サイエンスパーク」が紹介されました。これは実験器具や元子・分子の模型を、生徒が自由に手を触れられるように展示するコーナーで、科学分野に興味を持つ「リケジョ」を育てる取り組みの一つです。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 2022年度には、高校に「自己発信コース」を新設。「ディスカッション」「リサーチ」「プレゼンテーション」の相互作用を通して実践するプロジェクト学習を軸に、自己表現力と対話力を育成するのが狙いです

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