受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

湘南白百合学園中学校

2021年7月2日(金)

豊かな自然の中、ICTを活用した探究活動を通して、本質を見極めて自立する女子を育成

 白百合の花にちなんだ校名と校章で知られる湘南白百合学園中学・高等学校。湘南の海と江ノ島を見晴らす高台に位置する同校は、「愛ある人として」をミッションに掲げ、キリスト教精神に根差した教育を実践しています。

 この日の説明会では、最初に、今年4月に校長に就任した林和(かずこ)先生があいさつに立ちました。林先生は海を望む自然に囲まれた環境について、「校舎から眺める景色は、生徒たちの幅広い視野や自分を客観視する目、人や物に対する寛容なまなざしを育てています」と話します。また、日ごろ生徒たちに話している講話の一つを紹介し、「社会に出て経験するであろう、ジェンダーバイアスという“ガラスの天井”を乗り越えていく力をつけていくことが、思春期に女子校で学ぶことの一つの意義です。“Why?”という魔法のことばを持って、本質を見極める力を育てましょう」と、自立していくことの大切さを強調しました。

 次に、今年度、同校に入学したサピックス卒業生3名が登場し、ふだんの学校生活を紹介しました。入学して印象がどう変わったかについては、「入学前は『おしとやか』『お嬢様』なのかと思っていましたが、実際はみんなとても活発でにぎやかです。小学校からの内部進学生も入学後すぐに声を掛けてくれ、今では休み時間に一緒に遊んでいます」と話します。また、授業については、「英語はペースが速く、ついていくのが大変です」とのことですが、放課後は、卒業生の大学生メンターが常駐する「学習サポートセンター」で午後7時まで自習し、部活との両立を図っているそうです。最後に、同校を受験するサピックス生に向けて、「算数の『基礎力トレーニング』と、漢字の学習にしっかり取り組み、基礎固めをしましょう」「理科・社会は『コアプラス』を繰り返し確認し、知識を頭に入れましょう」などと、応援のメッセージを送ってくれました。

 続いて、教頭の水尾純子先生から教育内容について説明がありました。同校は今年度より、新しい学習指導要領に沿って策定した「湘南白百合学園グランドデザイン」を実施。「身につけた資質・能力を活用し、キリスト教の教えの下、愛ある人として国際社会の平和と発展に寄与しようと、さまざまな分野へ踏み出す女性の育成」を目標にした教育プログラムを実施しています。探究活動で力を入れているのが、周辺の豊かな自然を生かして、ICTを利用して学ぶ独自のプログラムです。中1から段階を踏んだカリキュラムで、中2では文系的調査手法を学んで「命の大切さ」についてそれぞれがレポートを作成します。中3では問いを立てて理系的手法で調査し、英文で要約を作るところまでやります。これらの探究活動を通して、問題解決力やクリエイティブな思考、計画し遂行する力を養っていきます。教科学習では、それぞれの生徒の学習状況を把握するため、英語・数学で少人数クラスや習熟度別クラスで授業を行います。小テストも頻繁に行い、次の授業までに理解が足りないところを解消できるよう指導しています。また、第二外国語としてフランス語を全員が学び、教養を広げます。

 同校では新型コロナウイルス感染症の影響下においても、さまざまな工夫をしながら、積極的に国際交流を図っています。たとえば、イギリスのイートン校と提携し、VRを使った留学プログラムをこの夏から実施します。これは世界各地の仲間とオンラインでグループワークを行うもので、湘南白百合学園の完全オリジナルプログラムとなります。

 最後に、2022年度入試について説明がありました。前年度からの変更点として、一般入試の1教科入試(2月1日)に「国語」が加わり、「算数」または「国語」のいずれかを選択して受験できるようなります。国語1教科入試の対策として、「これまでの4教科入試の過去問に取り組んでほしい」ということです。

イメージ写真 湘南モノレール「片瀬山」駅から徒歩7分、江ノ島電鉄「江ノ島」駅から徒歩15分。遠くに富士山が、眼下に江ノ島と湘南海岸が広がる眺望と、豊かな自然に囲まれた校舎が自慢です

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