受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

サレジアン国際学園中学校

2021年7月12日(月)

2022年より共学化。キリスト教教育とPBL型授業で21世紀に活躍できる世界市民を育成

 東京・北区赤羽台にある女子中高一貫校の星美学園中学校高等学校は2022年度から、「サレジアン国際学園中学校高等学校」へと校名変更し、男女共学校として新たなスタートを切ります。高度な英語力の習得と、主体的に考える力や、数学・科学リテラシーを培う問題解決型の学び[PBL(Project Baced Learning)型授業]を重視して、将来、国際社会で活躍する生徒の育成に取り組みます。

 新たな教育目標として、「21世紀に活躍できる世界市民の育成」を掲げる同校。オンライン説明会に登壇した副校長の小泉三千代先生は、「修道会創設者の聖ヨハネ・ボスコは『善良なキリスト者、誠実な市民』の育成に努めました。この目標を今、新たに捉え直し、キリスト教に基づいた心の教育を基盤とする21世紀型の学びを実現して『21世紀に活躍できる世界市民の育成』をめざします。現代の時宜にかなう学びを実現すべく、教育内容の刷新と、校舎の大規模な改築工事を進めています」と説明しました。

 そのうえで、キリスト教に根差した心の教育を基盤として「考え続ける力」「コミュニケーション力」「数学・科学リテラシー」「言語活用力」を軸とする課題解決型(Project Based Learning型)の授業を実践します。このことについて小泉先生は、「複雑化する、未知なる諸問題に直面したとき、解決に必要となるのは主体的に『考え続ける力』であると本校では捉えています。PBL型授業では単元ごとにトリガークエスチョンを端緒とする探究活動に取り組み、まとめとしてプレゼンテーションを行います。こうした授業によって多様な文化的背景や価値観を持つ人々とかかわりながら協働・共創していくコミュニケーション力を培う一方、数学・科学リテラシーの育成にも力を入れて、テクノロジーが発達する社会に対応するスキルを養成します」と強調します。

 中学では「本科クラス」「インターナショナルクラス」の2種類のクラスが設置されます。また、インターナショナルクラスでは英語力に応じて「AG(ADVANCED GROUP)」と「SG(STANDARD GROUP)」の二つのグループに分けて授業が行われます。いずれのグループも、英語の授業は週10時間実施され、「思考できる言語」として高度な英語力を習得します。このうち「AG」では英語・数学・理科・社会(地歴公民)の教科において、専門分野での指導経験を持つ外国人教員によるオールイングリッシュの授業を行うのが特徴です。一方、「SG」の英語の授業は、外国人教員を主体とするチームティーチングで行われ、英語以外の教科は日本語で授業が進められます。

 「本科クラス」はPBL型授業を中心に、課題解決型の学びに取り組むとともに、基礎学力の定着をめざします。また、自分の興味・関心のあるゼミを選択して探究活動を行う「個人研究」を週3時間実施します。英語の授業は週8時間で、世界市民として、発信力を備えた高度な英語力と言語活用力も身につけます。また、「数学・科学リテラシー」育成の拠点として、高度な実験設備を整えた研究施設「サイエンスラボ」も整備。「サイエンスラボは自然科学を身近に感じてわくわくできる空間づくりを行います」と理科教員でもある小泉先生は話します。高校では国公立大学・難関私立大学をめざす「本科コース」に加え、国際系の大学や海外大学をめざす「グローバルスタディーズコース」を新設し、サポートします。また、両コース共に海外留学プログラムには参加可能です。

 最後に中学入試についてです。2月に行われる「本科クラス」「インターナショナルSG」の入試は4回あり、2月1日午前・2日午後・3日午後は2科4科選択です。加えて、1日午後には4科のなかから好きな2科を選ぶ「自由選択」の入試もあります。そのほかに「本科クラス」は2月4日に「21世紀型入試」として適性検査型の入試も実施します。一方、「インターナショナルAG」は1日午前・2日午後・3日午後に、英語と英語エッセイによる試験を行います。なお、「インターナショナルAG」については英語・日本語による面接があります。

イメージ写真 JR「赤羽」駅から徒歩10分。地下鉄南北線・埼玉高速鉄道「赤羽岩淵」駅から徒歩8分。北区赤羽の小高い丘の上で、知的好奇心を育む学びが実践されます

www.salesian.international.seibi.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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