受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

渋谷教育学園幕張中学校

2021年7月1日(木)

「非認知能力」を伸ばす教育で
現代を生き抜く力を身につける

 全国屈指の進学校として注目を集める渋谷教育学園幕張中学校・高等学校。1983年に高校が設立され、その3年後の1986年に、「一人ひとりを大切にして個性豊かな人間を育てる6か年の統合された中高一貫教育」を実現しようと、中学が開校しました。

 同校では、教育目標「自調自考」の下、校外研修・修学旅行・文化祭など、すべての学校行事が生徒主導で行われています。また、帰国生を積極的に受け入れており、多様な価値観を認め合う校風のなかで、精神的に自立した生徒たちが互いを高め合い、成長していきます。

 説明会の冒頭、あいさつに立った田村哲夫校長先生は、毎年4月に生徒に配るシラバスに触れ、「6年間で学ぶ科目の全体を見通したうえで、現在学習している内容がどのような意味を持ち、どのような順序でどう発展するかを把握するための『羅針盤』となるのがシラバスです。生徒は1年間の授業計画と解説を読み、今後の学習に向けて準備をします。それにより、みずから学ぶ姿勢が育ち、一人ひとりが持つ能力を最大限に引き出すことができるのです」と強調しました。

 また、「自調自考の力を伸ばす」「倫理感を正しく育てる」「国際人としての資質を養う」という三つの教育目標については、「人間の特徴としての『知性』と、それを支える『非認知能力』を育てるための目標です」と説明したうえで、「先行き不透明な現代を生きる子どもたちには、忍耐力や創造性、失敗したときにやり直す力などの『非認知能力』が今後ますます必要になるでしょう」と語りました。

男女比は例年2対1
徹底的に過去問対策を

 続いて、校長補佐・入試対策室長の永井久昭先生から、入試についての説明がありました。同校では、近年、発表当日に入学手続きを済ませる合格者が多く、県外からの入学者も増加しています。また、男女比は特に定めていませんが、「例年、2対1くらいの比率になる」とのことです。

 進路指導への取り組みについての説明もありました。同校では年に約20回、卒業生や外部の講師を招いてキャリアガイダンスを開催しています。生徒は、さまざまな分野で活躍している社会人から体験談を聞くことで、自身が将来について考えるきっかけにしているそうです。特に医学部志望者向けの医療系のガイダンスは人気があり、講演会だけではなく、パネルディスカッションや実験・実習なども行われています。こうしたさまざまな取り組みが、幅広い視野で進路を検討することにもつながり、東京大学をはじめとする難関総合大学のほか、芸術大学や体育大学にも合格者を輩出しています。

 最後に永井先生は、「模試で基準点に達したことがなくても合格できたと話す入学者がいます。それは、徹底的に過去問対策など本校の受験に向けた対策をしてきた受験生です。しっかりと努力を積み重ねれば、必ず結果が出ます」というアドバイスを送りました。

イメージ写真 東日本の中高では最大規模の図書館を有する「メモリアルタワー」や、テニスコート、二つの体育館など、設備も充実しています

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