受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東邦大学付属東邦中学校

2021年7月3日(土)

多様な人間関係と学びのなかで
「総合的な人間力」を育成

 医療系総合大学である東邦大学の付属校であると同時に、卒業生の9割以上が国公立大・難関私立大・医歯薬系学部に進む県内屈指の進学校でもある東邦大学付属東邦中学校・高等学校。6年間を通じて生徒の可能性を広げる専門的なプログラムを実施しています。

 説明会の冒頭であいさつに立った校長の松本琢司先生は、建学の精神である「自然・生命・人間の尊重」に触れ、「高い倫理観と豊かな人間性を持って、社会に貢献できる人材の育成をめざしています。本校では学習だけではなく、行事や部活動も重視し、幅広く学ぶことを奨励しています。多様な人間関係や学びのなかで、想像力や豊かな感性、コミュニケーション能力や問題解決能力などを培い、『総合的な人間力』を育むことが、これからのAI時代には求められます」と語りました。

 また、同校では、充実したICT教育環境を生かしてアクティブ・ラーニングを推進し、大学入試で必要とされる、課題解決のための思考力・判断力・表現力と、英語4技能の育成にも力を注いでいるそうです。

 続いて、松本先生は同校の生徒について、「知的で穏やか、堅実ななかにもチャレンジ精神を持つ生徒が多い」と分析したうえで、卒業生の宇宙飛行士・金井宣茂さんや、厚生労働省クラスター対策班のメンバーで、京都大学の特定准教授の古瀬祐気さんの活躍を紹介。そして、「2017年に完全中高一貫校になり、ていねいな教育はもちろん、カリキュラムの二重性が解消されて、成果が表れてきています。総合的人間力を培う幅広い学びの場として、自分探しの場として、緑が豊かで広々としたキャンパスを持つ本校を選んでいただけたら幸いです」と結びました。

専門性の高い学問に触れさせ
一人ひとりの「自分探し」を尊重

 続いて、広報部長の岡田美秀先生が教育内容について説明しました。「幅広い教養の上にこそ、確固たる専門研究が成立する」と考える同校では、中1から高2までは「東邦リベラルアーツ」と題した、幅広く学ぶ教養型カリキュラムの下、プロセス重視で学習します。まず、中1から高1までを「WIDE」と称し、実験や体験を取り入れた学びを通して強固な土台を固めていきます。そして、高2以降は「DEEP」とし、それぞれの段階に合わせた演習形式の細かい指導を文系・理系に分かれて行っています。なお、文系選択者も数Ⅲを学び、理系選択者も倫理を必修とするなど、同校の伝統でもある徹底したリベラルアーツ教育は、新カリキュラムになった今も継承されています。

 このほか、教科の枠を超えた取り組みについても紹介がありました。中3以上の希望者を対象としたオーストラリア研修やシンガポール研修を実施しているほか、東邦大学の各学部と連携して、ロボットプログラミングや医薬品の調合などを行う「学問体験講座」や、医学部志望者を対象とした外科の実習模擬体験「ブラック・ジャックセミナー」などを紹介した岡田先生は、「専門性の高い学問に触れる多様な体験を通じて、生徒一人ひとりの『自分探し』を尊重しています」と語りました。

 卒業生の進路については、理系が約7割、文系が約3割で、3分の1程度が国公立大学に進学。東邦大学へは医学部を含む全学部に特別推薦枠が用意されています。

 2022年度入試は、例年どおり、12月1日午前に推薦入試と帰国生入試(英語選択型)、1月21日午前に前期入試、2月3日午前に後期入試をそれぞれ実施します。最後に、岡田先生は「本校では8月に全教職員のワクチン職域接種が完了します。安心してご来校ください」と説明会を締めくくりました。

イメージ写真 緑豊かな広々としたキャンパス。説明会では、グラウンドや図書館など充実した施設を校舎案内の動画で確認することができました

www.tohojh.toho-u.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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