受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

獨協埼玉中学校

2021年7月13日(火)

体験型の学びで、「自ら考え判断することのできる若者」を育てる

 東京・文京区にある獨協中学校・高等学校の兄弟校として、埼玉県越谷市に獨協埼玉高校が開校したのは1980年。「学問を通じての人間形成」を掲げ、2001年には中学校を併設して中高一貫教育を始めました。300mのトラック、サッカー兼ラグビー場、野球場、テニスコート(7面)、二つの体育館、プール(25m×9コース)などの設備が充実した約8万㎡ものキャンパスは、「体験を通して本質を追究する」教育の場となっています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会の冒頭、副教頭の酒井直樹先生は、同校の教育理念である「自ら考え判断することのできる若者を育てる」に触れ、「本校では、中学入学時の成績によるコース分けを行っていません。その理由は、中高の6年間は人間形成において大切な時期だからです。大学受験のための勉強に偏らず、部活動や学校行事、校外学習などさまざまな経験を通じて、バランスのとれた人格を養ってもらいたいのです」と語りました。

 中学では「できるだけ多くの事柄に触れる」をテーマに、帰納的手法による学習を導入し、探究心や好奇心を刺激しているのが特徴です。「完全週6日制で十分な授業時間を確保しているので、主要5教科の学習時間を削ることなく、実技科目にも力を入れることができます。先取り授業はあえて行わず、深い内容まで学ばせ、自分で考えさせる時間も十分に設けています」と酒井先生。たとえば理科では年間30回以上の実験を行いますが、その都度、検証・考察を重ねてレポートを書くよう指導し、提出させています。このほか、中1の「稲作体験」では、近隣の田んぼで、田植えから稲刈り、藁縄(わらなわ)づくりまでを行い、日本の米作りの文化について、1年間かけて体験します。

 行事も盛んで、入学と同時に行うオリエンテーション合宿、クラス対抗球技大会、合唱祭など、クラス・学年の団結を促すもののほか、体育祭や学校祭など全校挙げての行事もあります。これらは委員会が中心となり、生徒主体で運営されています。

 学習面では「生徒の『わからない』を見逃さない指導」を徹底しています。始業前の20分間を朝学習に充て、単元ごとの小テストを実施しますが、ここで合格点に達しなかった生徒には指名制の放課後補習を行っています。さらに、長期休暇中には英語・数学の講習会も開講しているとのことです。

 一方で、国際理解教育にも力を注いでいます。英語では、ネイティブ教員による少人数制の「オーラル・コミュニケーション」のほか、各種検定に対応した「検定英語」や英語小論文の書き方を学ぶ「Essay Writing」など、さまざまな内容の講座があります。中2全員が参加する国内留学体験「アメリカンサマーキャンプ」では、ネイティブ講師による指導の下、英語漬けの2泊3日を過ごします。また、高1全員を対象として、学校内で英語のみで行われる5日間のエンパワーメントプログラムもあります。さらに、第2外国語として高1からドイツ語が履修できます。

 文系・理系を選択するのは高2で、高3では高校からの入学生も合流して、文系Ⅰ・理系Ⅰ・文系Ⅱ・理系Ⅱ・獨協の5コースに分かれます(Ⅰは国公立大学志望、Ⅱは私立大学志望)。併設の獨協大学と獨協医科大学へは推薦制度が設けられていますが、それには単願と、他大学も受験する併願とがあり、例年、卒業生の15~20%程度が内部推薦で両大学に進学しています。特筆すべきは、獨協大学への進学を前提とした「獨協コース」です。カリキュラムには大学講義の受講やTOEIC検定対策など大学進学後を見据えた内容が含まれており、志望する学部・学科の成績基準を満たしたうえで、大学教授の指導の下、16,000字以上の卒業論文を完成させることが進学の条件になっています。なお、酒井先生によると、「現中3生からは、獨協医科大学医学部への推薦枠が、獨協埼玉高校と獨協高校を合わせて計10名に増員されます」とのことです。

イメージ写真 探究活動の拠点となっているのが約6万冊の蔵書を誇る図書館です。2名の専任司書が常駐していて、資料選びやレポートのまとめ方などをサポートしてくれます

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