受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学中学校

2021年8月23日(月)

2022年度より「中高一貫2-1-3システム」を導入し、多様な進路に対応

 1930年に日本大学の正付属校として開校し、1948年に新制の高等学校・中学校になった日本大学高等学校・中学校は、日本大学の教育理念「自主創造」の精神にある「自ら学ぶ」「自ら考える」を実践しています。ICT教育・グローバル教育・人間教育に力を注ぐとともに、2030年の創設100周年に向けて学校改革に着手しました。「進化」「新化」「親化」「深化」「真価」の意味を込めた「SHINKA!」を合言葉に、さまざまなプロジェクトを進めています。

 オンライン説明会の冒頭で校長の田村隆先生は、2022年度より導入される「中高一貫2-1-3システム」について、「高校での学習効果を高めるため、中高の6年間を中1・中2の2年間、中3の1年間、高校の3年間の3段階に区切り、新しいカリキュラムを編成します。日本大学への推薦制度を持つ優位性と、国公立大学をはじめとする難関大学や医学部への進学にも対応できる“進学ハイブリッド校”として、さらなる高みをめざします」と強調しました。

 次に、動画を用いた「バーチャル校内ツアー」でキャンパスを紹介しました。グラウンド、図書館、アトリウムなど、開放感のある空間が広がっていることがわかります。3フロア吹き抜けの総合体育館には冷暖房を完備した広々とした練習場、ダンススペース、温水プールが備わっています。続いて、充実したICT環境の下で行われるオンライン授業の一部が紹介されました。生徒全員がタブレット端末を所有し、理科の研究発表や英語のスピーチコンテストなどを通して、プレゼンテーション力を伸ばしているそうです。

 中高大一貫校ならではの取り組みとして、日本大学の16学部87学科および大学院との連携による体験型キャリア教育についても説明がありました。中学3年間で日本大学のほぼすべての学部を訪問し、最先端の研究内容や専門設備に触れるとともに、講義や実験を体験するとのことです。「行事やイベントの事前学習や振り返り学習にも、タブレット端末を活用しています。体験して終わりではなく、考察・検証・発表のプロセスを経て、思考力・表現力・発信力を伸ばします」と広報部副主任の藤原くみ子先生は話します。

 高校では、海外大学や国内の国際系大学・学部などへの進学をめざす「総合進学・スーパーグローバル(SG)クラス」、国公立大学や最難関私立大学への進学をめざす「特別進学コース」、日本大学および難関私立大学への進学をめざす「総合進学コース」に分かれ、生徒一人ひとりの進路目標にきめ細かく対応します。「例年、日本大学への進学は全体の約5割で、今春の国公立大学・難関私立大学・海外大学の合格者は延べ195名でした。現役進学率は93.9%と高い水準を保っています」と藤原先生は高い実績をアピールしました。

 続いて、中学校教頭の鈴木仁先生から「SHINKA!」の具体的な取り組みが紹介されました。中高6年間を3段階に分け、中学1・2年の2年間は「アカデミックフロンティアコース(AF)」と「グローバルリーダーズコース(GL)」の2コース制となります。AFは探究学習・体験学習に重点を置き、「能動的に行動し自ら道をひらく人材」を育てます。一方、GLは英語教育・国際教育・海外研修を柱に、レベル別クラスで英語の授業を行います。中学3年では、「特別進学プレコース」「総合進学プレコース」「総合進学プレコーススーパーグローバルクラス」に分かれて学びます。鈴木先生は「中3を“高校0年”と位置づけてプレコース化を図り、ワンランク上の大学への合格をめざしていきます」と説明しました。

 中学入試では出願時にAFコースまたはGLコースを選択しますが、入試問題は共通です。なお、2021年度の帰国生入試から、英検®2級以上の取得者は英語の試験が免除となり、国語または算数の1科目で受験ができるようになりました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 三つの理科実験室、イングリッシュラウンジ、蔵書数6万冊以上の図書館、各所にある学習スペースなど、安全・快適な環境で、さまざまな学習に取り組める施設が整っています

www.yokohama.hs.nihon-u.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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