受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

不二聖心女子学院中学校

2021年7月19日(月)

富士山を仰ぐ穏やかな環境
寄宿舎に全国から生徒が集まる

 不二聖心女子学院中学校・高等学校は、1800年に聖マグダレナ・ソフィア・バラによってフランスで創立された聖心会を母体とするカトリックのミッションスクールです。静岡県裾野市に構える21万坪の広大なキャンパスには、17都道府県から生徒が集まり、在校生の約半数は週末帰宅型の寄宿生です。

 この日のオンライン説明会は、校長の大原眞実先生のメッセージ動画から始まりました。「富士山を仰ぐ、静かで穏やかな環境に寄宿舎を備えた、自主性と自立心を育むヨーロッパのボーディングスクールの伝統を受け継ぐ学校です」と紹介したうえで、「世界に広がる聖心ネットワークの下、対立ではなく連帯を以てサステナブルな未来を切り開く人を育てます」と語りました。

 続いて、教務主任の長谷川貴子先生が教育方針について説明しました。聖心女子学院などの姉妹校は、日本を含む30か国に146校あり、共通しているのが「魂を育てる」「知性を磨く」「実行力を養う」という教育理念です。長谷川先生は「生徒一人ひとりが、神の愛を受けたかけがえのない存在です。世界の一員として、連帯感と使命感を持ち、より良い社会を築くことに貢献できる、賢明な女性を育成します」と述べました。

 また、自然豊かな学習環境と集団生活にも触れ、「寄宿舎を備える本校には、幅広い地域から生徒が集います。多様な人々とのかかわりを大切にしながら、静かで自然豊かな環境の中で自分の〝軸〟をじっくりと育てられます。寄宿舎では、生活そのものが学びなのです」と強調しました。

海外の姉妹校や修道会を拠点に
さまざまな体験プログラムを実施

 グローバル教育にも力を注ぐ同校では、世界の姉妹校や聖心会の修道会を拠点としたさまざまな海外体験プログラムを実施し、現在も1年間の留学が継続されています。姉妹校留学(高校生の希望者対象・1年間)のほか、全員参加のプログラムとして、イングリッシュキャンプ(中2)、イングリッシュ フロンティア(高1)、フランス ルーツへの旅(高2)などの様子が紹介されました。

 進学指導に関しては、「卒業生の9割以上が聖心女子大学に進学できるレベルの学力を持てるよう指導しています」とのことです。また、今年の3月卒業生の22%が「カトリック高等学校対象特別入学試験」を利用して上智大学に進学しました。

 最後に、広報主任の鈴木暁子先生が寄宿舎「セント・マドレーヌ」での生活について説明しました。中学生80名のうち、50名が寄宿生として規則正しい生活を送っており、掃除や洗濯など「自分のことは自分でする」のが基本です。新入生1人に対して、1人の高3生が学校生活・寄宿舎生活の手助けをする「エンジェル制度」があるので、最初は不安そうにしている新入生もすぐに共同生活に慣れることができるそうです。

 鈴木先生は「6年間を家族のように過ごした仲間との絆は強く、かけがえのない存在となります。共同生活を通して判断力・実行力・生活能力など、未来をたくましく生き抜く力を身につけてほしいと願っています」と話しました。

イメージ写真 ヨーロッパのボーディングスクールの伝統を受け継ぐ同校。21万坪の広大な敷地には森と茶畑が広がり、自然豊かな環境も魅力です

www.fujiseishin-jh.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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