受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

星野学園中学校

2021年9月2日(木)

「習熟度別学習指導」「国際人教育」「情操教育」を柱に、21世紀を担う人材を育成

 小江戸・川越の地に1897年に設立された私塾「星野塾」から発展した星野学園。2003年には星野女子高等学校が共学化されて星野高等学校になりました。良き人格の育成をめざす全人教育を通じて、国際社会に通用する人材を育成しています。

 オンライン説明会の冒頭、校長の星野誠先生は「創立125年目の伝統と信念に基づく教育と、それを実現させる十分な施設・設備を備える学校だと自負しています。機会がありましたら、ぜひ学校に足を運んでください」と述べました。

 続いて、中学校教頭の渡邉朋子先生が教育の三本柱「習熟度別教育」「国際人教育」「情操教育」について紹介しました。中学のクラスは習熟度別に編成され、発展学習に力を入れる「理数選抜クラス」と、基礎学力の構築に重点を置く「進学クラス」とに分かれています。進学クラスでは基礎基本の習得を徹底する一方、理系選抜クラスでは難度の高い副教材を使い、応用力を鍛えます。渡邉先生は「本校がめざすのは『少し難しいけれど、聞けばわかる授業』です」として、授業の進め方について具体的に説明しました。

 英語・数学・国語では公立中学校の約1.5倍の授業数を確保しています。特に差がつきやすい英語と数学については、英語は中1、数学は中2から習熟度別で授業を行っているそうです。渡邉先生は「生徒一人ひとりが積極的に学べるよう、ていねいな指導を実践しています。理解度に合わせて、進級時にはクラスの入れ替えを可能にするため、授業数や教科書の進み具合は同じにしています」と説明しました。さらに、昼休みや放課後に行う個別指導、定期テスト後の補習、長期休暇中の講習などもあり、学力を伸ばす取り組みが充実しています。

 ICT教育にも力を注ぐ同校では、生徒全員がタブレット端末を持ち、各教科のプレゼンテーションやウェブテストに活用しています。また、ポートフォリオの作成にも利用するなど、大学入試改革を意識した学びにもつなげています。

 「国際人教育」については、ネイティブ教員による英会話の授業を週1回行い、プレゼンテーション・劇・暗唱などを取り入れて、英語での発信力を伸ばします。スピーキング力やリスニング力の強化を目的に、タブレット端末を使った電子版教科書も導入しました。養った英語力を発揮する場として、中3の修学旅行では、全員がオーストラリアでホームステイを経験。また、中1~3の希望者を対象に、福島県のブリティッシュヒルズでの英語合宿も実施しています。

 「情操教育」の一環として、教養や感性を養うプログラムも充実しています。世界3大ピアノのうちの二つ、ベーゼンドルファーとスタインウェイのグランドピアノが備わった1500席を有する「ハーモニーホール」では、能やバレエといった本物の芸術に触れる鑑賞会や、各界の第一線で活躍する著名人の話を聞く講演会などが催されています。

 星野高校共学部に進んだ中高一貫生は、志望別に「理数選抜コース」「S類特進選抜コース」「α選抜コース」「βコース」の4コースに分かれます。このうち「理数選抜コース」には中学からの内部進学者だけが在籍し、東京大学などの最難関国公立大学や医学部医学科への進学をめざします。東京大学の大学院で学ぶ留学生との英語交流プログラムをはじめとした「グローバル養成講座」、最難関大学や医学部の教授による「大学出張講義」など、理数選抜コース独自のプログラムも設定されています。高2の2学期からは「難関大特講」も開講され、高2進級時からはすべてのコースが文・理の志望別のカリキュラムに移行します。高3では志望大学に向けて、授業は演習が中心となり、小論文対策など総合型選抜入試に対応した指導も行っています。

 2022年度入試には大きな変更はなく、1月10日午前に進学クラス第1回、午後に理数選抜第1回、11日午前に理数選抜第2回、午後に進学クラス第2回、14日午前に総合選抜の計5回を実施されます。総合選抜では、4科・2科のほか、3科(国語・算数・英語)も選択できます。

イメージ写真 全天候型グラウンドの「星野ドーム」や床上下可動式の屋内温水プールなどの施設が揃う石原キャンパス。JR川越線・東武東上線「川越」駅、西武新宿線「本川越」駅など6か所からスクールバスが運行されています

www.hoshinogakuen.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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