受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京都市大学付属中学校

2021年9月15日(水)

知的好奇心を起点とした教育を実践し、生徒が主体的に学び、探究する姿勢を育む

 建学の精神に「公正・自由・自治」を掲げる東京都市大学付属中学校・高等学校は、「誠実・遵法・自主・協調」という校訓の下、知的好奇心を起点とした教育を実践し、学力の強化を図るとともに、生徒が主体的に学び、探究する姿勢を育んでいます。

 オンラインで行われたこの日の説明会では、最初に、校長の皆川勝先生があいさつに立ちました。同校では生徒と教員が密にコミュニケーションをとりながら、教員が干渉し過ぎず、「見守る」指導を行い、生徒の自立を促しています。また、「学年通信」の発行や年3回の保護者会や個人面談の実施、学年ごとの直通電話の設置など、保護者の不安を解消する取り組みにも熱心です。皆川先生は「本校は、夢を実現するための大きく強い翼を持って、本当の自由を得て羽ばたけるように、生徒を全力で応援する学校です」と強調しました。

 教育プログラムについては、広報部の菊野暁先生から説明がありました。同校はコース制を採用しており、中学入試での成績によって、最難関国公立大をめざすⅡ類(2クラス)と、難関国公立大・私立大をめざすⅠ類(4クラス)とに分かれます。Ⅱ類とⅠ類とでは学習の深度は異なりますが、年間のカリキュラムや授業の進度はそろえているため、成績次第で進級時にⅠ類からⅡ類への転類も可能です。

 また、同校の特色ある授業の一つに、科学実験があります。六つの実験室で行う約60テーマの科学実験では、「観察→思考→表現」の流れで繰り返し学びます。実験後には必ずレポートを作成し、目で見たことを論理的に考え、記述する力を身につけます。また、ICT教育では、協働を通してコミュニケーションを図り、資料作りなどの創造的な作業を経て、その成果をプレゼンテーションの場で発表します。その一環として、高1では、企業からのミッションに取り組む探究学習プログラム「クエストカップ」に全員が参加し、11年連続で全国大会に出場しています。菊野先生は「このような学習を通して、今の時代に求められる思考力・判断力・表現力を養っていきます」と話しました。

 校内には、東大生チューターが常駐する自習室やラウンジなど、自学自習をサポートする設備も整っています。また、指名制の基礎補習や希望制の応用講座を開講しているほか、「英検®講座」、長期休暇中に行う「集中講習」、夏期休暇中に行う「学習合宿」、大学受験対策のオンライン添削といった多彩な学習サポートを受けることができます。

 学校行事はコミュニケーションを深め、自分や社会を知る場として位置づけられています。中1・2の弁論大会、卒業生のバックアップの下、企業研修などを通して社会とのかかわりについて学ぶ中3の「キャリア・スタディ」、4000字以上の論文執筆に取り組む高1の「中期修了論文」などを通して、みずから進路を切り開いていきます。また、現在は新型コロナウイルス感染症のため、やむを得ず中止していますが、国際理解を深めるプログラムとして高1でアメリカ研修旅行を実施。ホームステイをしながらシリコンバレーの企業や一流大学を訪問し、世界最先端の技術を体験します。さらに中3の希望者を対象に、マレーシア異文化体験やニュージーランドの名門校で学ぶ3か月間のターム留学なども用意しています。

 何事にも全力で取り組む同校のモットーは、「勉強もクラブも100対100」です。計24のクラブに加えて同好会があり、中・高ともにクラブ・同好会への加入率は9割に達します。活動日は週3日と制限がありますが、各種大会等で結果を残しているということです。

 2022年度入試については、日程・試験内容ともに例年どおりです。詳細については同校ホームページに掲載されている募集要項をご確認ください。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 校舎は小田急線「成城学園前」駅から徒歩10分の閑静な住宅街にあります。教室はガラス張りになっていて、明るい光が差し込む開放的な空間です

www.tcu-jsh.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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