受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

愛光中学校

2021年9月18日(土)

高い志を持つ生徒が全国から集結。緑と光あふれる新キャンパスが完成

 愛媛県松山市にある愛光中学・高等学校は、聖ドミニコ修道会を母体として1953年に開校しました。東京大学をはじめとする国公立大学や医学部医学科などへの高い合格実績で知られる同校は、以前は男子校でしたが、2002年の創立50年を機に共学化されました。男子については学校の敷地内に生徒寮があり、全国から集まった仲間がそこで共同生活を送っています。女子については、自宅や親類宅からの通学となりますが、男女比は約7対3となっています。今年7月には創立70周年記念事業として新校舎も完成しました。

 オンラインで実施された説明会の冒頭、広報担当の杉浦正洋先生は、初代校長の田中忠夫先生が起草した『われらの信条』に触れ、「本校は、世界的教養人としての深い知性と高い道徳性を兼ね備えた、よき社会のリーダーの育成をめざしています」と語りました。

 学習面については、中高一貫のメリットを生かした先取り教育を実施しています。なかでも英語・数学・国語の3教科には特に力を入れ、高3からは本格的な受験対策に取り組むカリキュラムとなっています。授業進度は速いものの、週に2回は指名制の補習を行うなどして、学習の取りこぼしがないよう、ていねいにフォローしているそうです。また、中学生にはタブレット端末を、高校生にはノートパソコンを配布し、それを活用したオンラインスピーキングや、理科の実験などが行われています。

 高2からは文系・理系に分かれますが、1学年のうち理系は約160名で、そのうち約80名が医学部医学科を志望するそうです。文系は80名程度です。今春は、東京大学に16名が、国公立大学の医学部医学科に59名が合格しました。

 次に、寮生活について説明がありました。同校には現在、中高合わせて約1360名が在籍しており、約390名の男子生徒が寮生活を送っています。生徒寮には舎監・寮母のほか生活寮務係の教員もいます。担任による面談やチューターによる個別指導なども行って、手厚くケアをしています。現在は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から全員が個室で生活していますが、従来は、中1の1年間は8人部屋で過ごしていました。杉浦先生は「共同生活は最初のうちは大変なこともありますが、舎監・寮母・教員との連携を密にしてサポートしています。『家より寮のほうがいい』と言う生徒も多く、卒業時にはたくましく成長したわが子の姿に感動する保護者の方がたくさんいます」と話しました。なお、生徒寮では、入浴と夕食を終えた後に、前半90分間、後半100分間の学習時間が設定されており、学習習慣の定着が図られています。

 中学入試については、2022年度も例年どおり松山(本校)・東京・大阪・福岡の四つの会場で実施されます。なお、本校会場の合格基準点は、東京・大阪・福岡会場と比べてやや低く設定されているとのこと。杉浦先生は「確実に合格を手にしたい受験生は、本校会場での受験をお勧めします」と説明しました。

 試験は4科または3科(算数・国語・理科)のいずれかを選択できます。配点は算数・国語が各120点、理科・社会が各80点で、3科選択者については、国語・算数・理科の合計得点を4分の5(320分の400)倍したものを判定得点とします。一方、4科受験者は、4科の合計点、または算数・国語・理科の3科の合計点を4分の5倍した点数のうち高いほうを判定に用います。杉浦先生は「4科をしっかり勉強して受験したほうが、合格の可能性は高くなります」とアドバイスしました。

イメージ写真 中庭を中心とする二つの輪が8の字型に連なる特徴的な設計の新校舎。緑と光が調和する開放的な空間となっています

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