受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

淑徳中学校

2021年9月21日(火)

仏教の教えに基づく人間教育と、希望の進路を実現させるていねいな学習指導を両立

 1892年に尼僧・輪島聞声(わじまもんじょう)が設立した淑徳女学校から発展した淑徳中学校・高等学校。1991年には男女共学校として生まれ変わるとともに、建学の精神にも通じる3L(Life・Love・Liberty)を根底にした人間教育を大切にしながらも、進学指導を強化するようになりました。国公立大学や難関私立大学への合格実績を着実に伸ばし、「面倒見の良い学校」との評価を高めています。

 この日の説明会の冒頭、あいさつに立った校長の安居直樹先生は「揺るぎない建学の精神にのっとった教育を実践できることが私立校の強みです。自分たちの信じる教育を、それに賛同してくださるご家庭や子どもたちと共に創り上げていけるということこそが、私学の醍醐味だといえるでしょう。本校では創立者の『進みゆく世におくれるな、有為な人間になれよ』という思いを受け継ぎながら、高い知性と人間性を養う教育をめざしてきました」と話します。

 10年前に誕生した校舎には、充実した教育環境が整備されています。「私たちのモットーは『すべてがそろう学校』です。質の高い授業はもちろんのこと、自学自習の習慣づけのサポート、仲間といろいろな体験をして『共に成長する場』としての学校行事や部活動、広い世界を知る国際教育、それらのすべてを提供できる体制を実現させてきました」と述べました。

 中学は、東京大学などの難関大学や医学部医学科への進学をめざす「スーパー特進東大選抜(セレクト)」と、基礎学力を充実させて多様な進路を実現する「スーパー特進」との2コース制です。広報部長の酒井健弥先生は「二つのコースの違いは、学びの深度です。『東大選抜』では発展的な問題に取り組み、期末試験や外部模試で難度の高い問題に挑戦させます。成績や学習意欲によって、進級時にはコース間の移動ができるよう、教科書や学習の進度はそろえています」と説明しました。両コースとも「授業×ゼミ×自宅学習」を基本サイクルとし、週2回設定している7時限目には補習授業である「放課後学習」を実施しています。予習・復習を兼ねた週末課題を課してその確認テストを行い、長期休暇中には講習を実施するといったサポート体制も充実させ、自学自習の姿勢を身につけさせるとともに、学力の向上を図っています。

 ICT教育も推進しており、早くから生徒全員がiPadを所有し、授業や自己マネジメントなどで活用していたため、昨年春の休校時にも、双方向でのオンライン授業を実施し、教育活動を円滑に継続できたとのことです。中3では全員が卒業論文を執筆しますが、そこでも生徒たちはICTツールを駆使します。興味のあるテーマに沿って調べ学習に取り組み、収集した情報の整理やプレゼンテーションの資料作りなどにもデジタル機器を利用しますが、そのプロセスを通じてITスキルを高めています。

 英語教育にも注力しています。中学の英語の授業数は週7コマあり、常勤のネイティブ講師は5名います。英会話の授業はクラスを3分割した少人数制で、日本人の教員とのチームティーチングで行われています。また、中3ではオンライン英会話も実施されます。「本校がめざすのは『使える英語力』の養成です。中3の海外語学研修の行き先はアメリカ、カナダ、ニュージーランドのいずれか、期間も1か月または3か月から選択できるようになっています」と酒井先生は言います。高校で加わる三つ目の「留学コース」は、高1から高2にかけてクラス全員が5か国35校のなかから留学先を選んで1年間留学できるとあって、人気の高いコースとなっているそうです。

 2022年度入試についての説明もありました。一般入試は、2月1日午前のスーパー特進、同日午後のスーパー特進東大選抜、2日午後のスーパー特進東大選抜、3日午後のスーパー特進の計4回。「複数回の入試に同時に出願した場合、1回分の受験料で最大4回まで受けられます。特待生制度やスライド合格もあるので、希望する形での合格をめざして、ぜひ挑戦してください」と締めくくりました。

イメージ写真 東武東上線「ときわ台」駅、都営三田線「志村三丁目」駅より徒歩15分。登下校時は「ときわ台」駅、JR「赤羽」駅、西武池袋線「練馬高野台」駅からスクールバスが無料で運行されます

www.shukutoku.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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