受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

昭和女子大学附属昭和中学校

2021年10月7日(木)

「選べる」「現地体験主義」のカリキュラムで一人ひとりの主体性を育む

 昭和女子大学附属昭和中学校の前身は、1920年に創立された日本女子高等学院です。「世の光となろう」を学園目標に、校訓「清き気品」「篤き至誠」「高き識見」の下、全人教育を行ってきました。2020年に創立100周年を迎えた同校は、グローバルに活躍できる女性リーダーの育成をめざして、さまざまな教育改革を推進しています。

 オンラインで開催された説明会では、まず、教頭の粕谷直彦先生から「SHOWA NEXT」と名付けられた、一人ひとりが高みをめざす同校の教育内容について説明がありました。その意図について、粕谷先生は「これからは、答えが一つではない課題に立ち向かわなくてはならない時代になります。本校はその社会に向けてどんな女性を育て、送り込んでいくのかを考え、新しいカリキュラムを6年前から導入しました」と話します。その特徴は、「選べる」「現地体験主義」で、生徒一人ひとりが主体性を発揮し、自分の人生をみずからデザインできるようになることが目標です。

 同校では入学後、三つのコースに分かれて学びます。メインとなる「本科コース」では英語力を磨きながら、文系・理系・芸術系科目を幅広く学びます。高校進学後も、文系・理系に分かれるのではなく、多くの選択科目の中から自分に必要なものを自分で選択し、それぞれの興味・関心を深めていく仕組みになっています。

 一方で、入学段階でおおよその進路希望が固まっている生徒のために設置されているのが「スーパーサイエンスコース」と「グローバル留学コース」です。医歯薬系や理工系をめざす生徒のための「スーパーサイエンスコース」は、数学や理科の授業が多く、理系大学の協力のもとで研究活動に取り組む機会もあり、科学的好奇心を育んでいきます。留学や海外大学への進学を考えている生徒のための「グローバル留学コース」では、高1の夏から約10か月、カナダに留学します。その留学に向けて、中1からネイティブ教員による英語の授業を多く設定しているほか、中2・3では中国語も学びます。このように、語学力とグローバルな視野を身につける環境が整えられています。

 高校の学習内容を事実上2年間で学び終え、高3からは同じキャンパスにある昭和女子大学の講義を聴き、単位を取得できる「五修生制度」があることも特徴です。これにより、昭和女子大学を3年で卒業することもできます。また、昭和女子大学の「ダブルディグリー・プログラム」を利用すれば、昭和女子大学で3年間、上海交通大学、クイーンズランド大学、テンプル大学ジャパンキャンパスなどで2年間、合計5年間学ぶことで、日本と外国の二つの大学の学位を取得できます。もちろん、高校3年生まで高校のカリキュラムで学び、その後昭和女子大学に推薦入学することや、昭和女子大学への被推薦権を保持したまま他大学の受験にチャレンジすることも可能です。粕谷先生は「このような恵まれた環境を活用しながら、先行き不透明な時代において、みずから動けるようになってほしい。異文化を背景とする多様な人々と協働し、新しい価値を創出できるようになってほしい。そして『世の光となろう』という学園目標を実現してくれればと考えています」と結びました。

 入試広報部長の杉村真一朗先生からは、入試について説明がありました。2022年度入試は三つの変更点があります。一つ目は「スーパーサイエンスコース」の入試科目が従来の4科目から3科目(国語・算数・理科)となることです。これにより、理系科目の比重が高くなります。二つ目は、2月1日午後の思考力総合入試(総合問題)が2科目(国語・算数)入試に変更されることです。三つ目は帰国生入試について、11月に来校型の入試を行うのに加え、12月にオンライン入試も実施することです。杉村先生は「いずれも合格ラインは約7割となっています。まずはケアレスミスの数を減らそうという意識で、日ごろから勉強を進めるよう心がけてください」とアドバイスを送りました。

イメージ写真 幼稚園から大学院、さらにはインターナショナルスクールや米国テンプル大学ジャパンキャンパスまでを擁する環境で、国際色豊かなスクールライフを送ることができます

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