受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

暁星中学校

2021年8月30日(月)

キリスト教の精神に基づき
他者を尊重できる青年を育成

 カトリック男子修道会「マリア会」の宣教師によって1888年に設立された暁星学園は、キリスト教の愛の理念に基づく全人教育を行い、人々の幸福のために指導的役割を果たせるリーダーを育てています。

 説明会の冒頭で校長の飯田雅章先生は、「本校の土台となるのは、『他者のために生きる』というキリスト教の奉仕の精神です。ただし、他者を尊重するためには、自分自身を大事にしなければなりません。そして、『生きるとはどういうことか』『人間とは、世界とは何か』と自問し、自分なりの答えを探すことが本校の学びなのです」と述べました。

 また、同校は、創立当初から英語とフランス語を必修とする2言語教育を行うなど、グローバル教育に力を注いできました。飯田先生は、今後の社会で求められる素養として、「深い教養」「高い倫理観」「広い視野」を挙げ、「生徒たちは中高6年間で『生涯をかけて追究すべきこと』をみずから見いだし、挑戦し、成長しています。そして、グローバル社会に対応できる伸びしろを持った青年として巣立っています」と話しました。

 続いて、企画広報部で英語科の高橋秀彰先生が、同校の外国語教育について紹介しました。中学では英語とフランス語が必修で、第一外国語は主に週6コマ、第二外国語は主に週2コマ学びます。フランス語を第一外国語にした場合、中3修了時までに仏検3級レベルを、高3まで学習した場合は卒業時までに2級レベルをめざします。また、生徒たちは、雙葉や白百合学園などフランス語教育を行う高校5校が交流する「フランス語フェスティバル」でフランス語劇を披露するなど、授業以外でもフランス語に親しめる活動に取り組んでいます。

英仏2言語の学びを通して
多様な価値観を育てる

 一方、英語を第一外国語にした場合は、中学では同一進度・同一テストによる、緩やかなグレード別授業を行っています。大学入試を見据えた指導として、高校ではエッセイライティングの時間を設け、ネイティブ教員の添削指導を受けて英語表現力を磨きます。このほか、2020年度からは英語学習アプリを導入し、リスニング力とスピーキング力の向上に役立てています。高橋先生は「2言語を学ぶと、多言語や多文化への理解が深まるだけでなく、複眼的なものの見方が備わり、多様な価値観が生まれます。そして、それは世界の理解に大きく役立つものと考えています」と話しました。

 続いて、進学指導に関する説明がありました。同校では、年5回の定期試験と年3回の実力試験を通して学力を測定しながら、長年のデータに基づく進学資料を基に志望大学への合格可能性を予測しています。さらに、生徒の意思を尊重した「あきらめない受験」を推奨し、担任の先生が何度も面談を重ね、きめ細かい指導を行っています。今春の卒業生の現役合格実績は東京大学6名、一橋大学2名、東京工業大学1名、早稲田大学31名、慶應義塾大学28名、医学部医学科42名(うち国公立大学8名)など。理系と文系の比率は6対4で、幅広い分野に進学しています。

 説明会の終盤には、中1と中2の2名の生徒が登場。先生からの質疑応答形式で、学校生活の様子について話しました。「付属小学校からの内部進学者とは、入学直後のオリエンテーションですぐに打ち解けられる」「フランス語の授業では、先生にアルファベット(アルファベ)の読み方からていねいに教えてもらえる」など、同校の魅力をさまざまな角度から紹介しました。

イメージ写真 蔵書が約3万5000冊ある図書館や五つの実験室、二つの人工芝のグラウンドなど、充実した施設がそろっています

www.gyosei-h.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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